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日本には特撮の神がいた!スピルバーグの原点は円谷映画ゴジラ!

着ぐるみの特撮映画は日本独特のもの

昭和30年から40年にかけて、子供たちが熱狂したのは「特撮映画」「怪獣映画」でした。まだテレビが世になかった昭和29年。その第1号映画「ゴジラ」が、東宝で製作され、公開されました。

これが空前の大ヒットで、当時、渋谷の映画館には入場待ちの客が長蛇の列を作り、それは2キロにも及んだということです。今の団塊の世代のヒトに当時のことを聞くと、「ああ、そうそう、俺もおふくろに連れて行ってもらったけど、怖すぎて泣いちまってさあ、途中で出てきちゃった」なんてね。そんな話を聞きます。

当時、アメリカにも特撮映画はあったんですが、アメリカは人形をコマドリして動かすモーションピクチャーっていう手法が主流で、その点、怪獣の着ぐるみがミニチュアのディオラマの中で大暴れするという手法は日本独特のもの。今はCGばかりになってしまったので、もうほとんど見られませんけどね。

「怪獣映画」「特撮映画」の全盛期

で、この「ゴジラ」の大ヒットを受けて、東宝を中心に日本映画界では次々と「特撮映画」「怪獣映画」が作られました。次々と、とは言っても、映画は製作期間が長いので、大体、夏休みとお正月の年2回。1年で2本、ということです。

それだけに、当時の子供は「怪獣映画」の封切りを心待ちにしていたものです。ちょっと題名を挙げてみると、東宝の怪獣ものでは、

「ゴジラ」
「大怪獣バラン」
「ゴジラの逆襲」
「空の大怪獣ラドン」
「モスラ」
「キングコング対ゴジラ」
「ゴジラ対モスラ」

などなど。その他に、怪獣ものではない空想特撮ものなんかもありました。

「電送人間」
「美女と液体人間」
「マタンゴ」
「妖星ゴラス」
「宇宙大戦争」
「地球防衛軍」

などなど。東宝以外では、今はなき大映の「ガメラ」シリーズ、日活の「ガッパ」、松竹の「宇宙大怪獣ギララ」など。若い世代にはなんのこっちゃでしょうけど、当時を知るオールド世代は涙ちょちょぎれるなあ。(これも古い表現)

特撮映画の父は円谷英二

「ゴジラ」をはじめ、この日本独特の着ぐるみ特撮映画を開発したのは、円谷英二というヒト。まさに日本特撮映画の父ですね。で、昭和41年にこの円谷英二率いる円谷プロは、「ウルトラQ」という番組でテレビに進出しました。

それまで半年待ちに待って映画館で「怪獣映画」を観るしかなかった子供たちが、お茶の間で毎週「怪獣もの」を見ることができるようになったのです。これは画期的な出来事でしたねえ。

それを境に「怪獣映画の東宝」は円谷プロと袂を分かち、自社で怪獣映画を製作するようになりました。思えば怪獣映画がつまらなくなったのは、このころからかもしれません。やっぱり円谷英二は天才だったんですねえ。

東宝とは対照的に、円谷プロはその後、今でもシリーズが続く「ウルトラマン」シリーズを生み出したのです。円谷監督は海外の映画関係者にもものすごく尊敬されていて、あのスピルバーグが映画監督を志したのも、最初は「ゴジラ」を観てだったとか。

昭和29年の「ゴジラ」を見ていないヒトは、DVDなどでぜひご覧になってみたら、とお勧めしたいです。なかなか名作の風格があって、面白いですよ。

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