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ため池は高級食材の宝庫!タモを片手に繰り出そう!

大人も楽しめる、ため池の生き物採り

子供のころ、ため池で遊んだことがある大人はとても多いだろう。簡単な釣り道具やたも網だけでも、何かしらの生き物が採れるため池は格好の遊び場であり、一日居ても飽きないほどだった。

当時は捕まえた生き物たちは一時の遊び相手であり、夕食の時間が近づくと彼らはすべて池に戻された。たまに飼うために持ち帰ることがあっても、結局母親の手を煩わせるか水槽の肥やしにしてしまうかで、最終的には親に怒られてとぼとぼと池に戻しに行く羽目になるだけだった。

大人になると、身近にため池がない生活が当たり前になってしまい、その存在を忘れてしまいがちである。しかし、もしあなたが昔と同じようにアウトドアに興味があるならば、ぜひこの週末はふたたびたも網を携えてため池に向かってみてほしい。捕まえるのは観察のためでも飼育のためでもない、「食べておいしい生き物」だ。

ため池の高級珍味たち

これからの季節、日本各地のため池には、食べておいしく利用価値の高いものがたくさん登場する。そもそもかつてため池は、そういった食料となる生き物を半栽培状態で育てている場所だったのだ。だから、昔から食べられ続けている美味しい食材がたくさんある。

1.ヒシの実

ため池は止水域のため、その表層に浮かんで生息する植物がたくさん生えている。そのなかでも、特徴的なひし形の葉を四方に広げて大群生している水草を見たことがある人は多いのではないだろうか。

これはヒシという植物で、葉のほか実もひし形をしており、水面の葉の下にいくつかの実をつける。この実はとげが2~4本生えており、かつて忍者の「撒き菱」として利用された。それと同時に食用としても利用されており、ネットなどの通販で買うと数千円することもざらである。

茹でて食べるとシャクシャクとホクホクの間のような食感で、ほんのり甘みがありとても美味しい。本格的に採集するには小舟が必要になってしまうが、個人で利用するのならたも網で届く範囲を採集するだけで十分に賄えるだろう。

2.テナガエビ

ため池のほか、川のよどみにも生息しており、日本各地で釣りの対象としても親しまれている。本格的に採るなら大き目のたも網を持ち、夜に岸沿いの水中を照らせば大物が徘徊しているのを見つけることができる。逃げられないうちに次々と掬おう。

味は折り紙つきで、料亭などでも扱われる高級食材の一つだ。走りの時期はキロ1万円ぐらいすることもざらである。ザリガニと似たような所に生息しているが臭みはなく、揚げたり茹でたりして美味しく食べることができる。

3.タニシ

浅い水深のところにはたくさんのタニシがいる。今では食べる所は少なくなってしまったが、かつてはほぼ全国で親しまれていたという。

多少泥臭いので、きれいな水で1週間ほど飼って泥抜きをする必要があるが、味は海の巻貝にも劣らない。小さくて面倒であるが軽く茹でてから爪楊枝で身を取り出し、味噌味で煮れば滋養たっぷりの味がある味噌煮が出来上がる。神奈川の旅館で名物にしている所があるが、かなりの値段を取られる。

他にもドジョウやモロコなど、極めて味がよく簡単に捕まえられる生き物がため池には多く存在している。ぜひ、たも網を駆使して大人の生き物採集を楽しみ、夜はお酒とともにそれらの獲物に舌鼓を打ってみてほしい。

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