自己成長のきっかけになる『スクラップブック』のすすめ!
先日、知人から1枚のハガキが届いた。休日は、スクラップブックを作りながらのんびりツ過ごしているらしい。夫婦で昔の写真、年賀状、手紙などの思い出を整理しながら過ごしているらしい。夫婦で昔話に花を咲かせ楽しい日々を送っている様だ。
『スクラップ』は日本では新聞の切り抜きを指すが、中世ヨーロッパではメモや手紙を貼って個人の嗜好に合わせて作っていたらしい。『赤毛のアン』の作者L・M・モンゴメリや『トム・ソーヤーの冒険』の作者マークトウェイン達もスクラップブック愛好家だ。
スクラップするのは記事だけじゃない
スクラップする材料は、写真、旅先の様々なチケット、メニュー、手紙、絵葉書、レシートなど、新聞や雑誌の記事以外にも無数にある。絵柄や特異な情報、思い出のある物を貼っていく。最近は文房具としてスクラップブックのデコレーションが種々売られている。整理しつつ、見やすくしたり、御洒落にまとめたり、アンティーク風にしたりできる。
スクラップブックの効用
スクラップをするために年賀状、手紙、写真、古いチケット類を整理してみた。スクラップブックを作っていくメリットは、5つあった。一人で整理したので友や妻との会話が弾むという効用は除く。
効用①
忘れた事項や感性を思い出した。日々の多忙に紛れ忘れがちだった感性なども久しぶりに思い出した。ビジネス界では他者視点が求められる事が多いので、忘れた感性や視点を思い出しておくのも助けになる。
効用②
随分会っていない旧友と連絡を取る様になった。人は身近な世界しか分からない。旧友に会うと意外な他業界の話が聞ける。互いの近況話でもビジネスに役立つ事は多々ある。
効用③
無数の年賀状や手紙の整理ができる。押入れの奥で山の様になっていた年賀状、ハガキ、手紙、写真が整理できる。整理を終えると清々しい気分に浸れる。
効用④
昔の恰好を見て自分のお洒落の見直しができる。高校時代、学生時代の恰好を見ると、御洒落をしている気になっているが野暮ったい恰好をしていたりする。友人の恰好や髪形を見ても随分お粗末なオシャレ姿だ。その恰好は今のお洒落術を見直す上でも結構役に立つ。
効用⑤
古い情報も役に立つ。例えば、旅先で食べた食事のメニューなどは自作料理のアイデアになる。十数年前の職場写真のデスク上にはカーネギーの本があった。この頃はカーネギーの『人を動かす』という本が読まれていた、と古い本を紐解く事もある。80年代の音楽や映画が見直される時代だ。古き良き時代に流行っていた物を改めて思い出すのも良い。
スクラップブックの弱点
スクラップブックに否を唱える人もいる。長所もあるが弱点もある。弱点を知った上で取り組む必要はある。
弱点①
あらゆるものをスクラップしていくと非常にかさばる。場合によっては簡単に十冊以上になってしまう。多量なスクラップブックは、どのブックにどんな情報があるか分かり辛く意味が無くなってしまう。後で見直す可能性の高い情報を取捨選択する必要がある。
弱点③
一度貼ると剥がせないのが二つ目の弱点だ。新聞や雑誌の切り抜きなどは、裏の記事は読めなくなってしまう。もう一度作り直そうとすると台紙ごと切り抜かなければならない。
弱点はあるが、古き時代を思い出し現在の自分に活かしたり、自分でも気付かなかった自分の嗜好や趣味に気付く事もある。今やインターネットで様々な情報が手に入る時代だが、一度スクラップブックを作ってみるのも面白い。