失敗は成功のもと?失敗することで得られる大きなメリットとは?
よく「失敗は成功のもと」という言葉を聞きますよね。これは、失敗することによって成功しない方法を学ぶという意味があると思いますが、失敗することを好きな人はあまりいないと思います。
ですが、どの分野でもプロと呼ばれる人は、誰よりも多くの失敗をしているという共通点があるようです。失敗には成功よりも大切な1つのきっかけがあります。
失敗は方向性を変えてくれる
失敗が人生の中でとても役立つことは、自分が進んでいる方向を大きく変えてくれるということです。どんなことをしていても、失敗することによって小さな方向修正を繰り返しながら、成功する形が普通です。
ですが、大きな方向修正をしてくれるのも失敗の特徴です。たとえば、食べるのが好きで体に悪いものでも食べていれば幸せで、それを繰り返していたとします。すると、やはりどこかの時点で病気になる可能性が高くなり、実際に病気になったとします。
すると、そこから美味しいものを食べることは病気につながるんだ、という恐怖を感じ、これからは健康な体になるために健康な食事に切り替えようと考えが変わるとします。
すると、長い目で見るとこの人は病気で死ぬ人生なのか健康な体でエネルギッシュに生きる人生なのか、それだけ大きな方向修正を与えてくれるのが失敗の大きなメリットです。
なので、自分にとって最悪だと思える出来事が起きたら、それはこれから最高の人生へ切り替わるための大きな失敗経験かもしれません。海外で行われたアンケート調査では、過去に自分が最悪と思う経験をしたことは、今振り返ってみると最高の経験だったと話す人がほとんどのようです。
成功ばかりの人生はつまらない
ですが、やはり失敗せずに全て成功してくれれば安心ですし、楽しい人生だと感じるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。
たとえばスポーツでプロを目指したいとします。どのスポーツでも上を目指せば目指すほど辛いトレーニングをすることもあるでしょう。ですが、その辛さを乗り越えて勝ちとる栄光が本当の充実につながっているのではないでしょうか。
もしそれが、やること全て辛くもなく当たり前のようになんでもこなしていき、そのままプロで活躍したとします。その人はどんな気持ちでしょうか。当たり前のことをやっていることに感謝するのは難しいです。当たり前と思えないことを成し遂げるから、感謝も出来るし今までやってきたことにも自信が持てるでしょう。
なんでもかんでもやろうと思ったこと全てが成功するのであれば、人生自体が楽しくないのではないでしょうか。失敗したことが成功するから嬉しいという気持ちが得られる。ずっと成功している人生はつまらないを超えて、生きている意味すら感じない人生になるかもしれません。
4つのニーズを満たす
人間には、ニーズと呼ばれるものがあります。それは人間の行動のもとになっているもので、ニーズを満たすために毎日行動しているといえます。ほとんどの人がしていることは、安定のニーズを満たすことで、安定を得たいという気持ちはどんな人の中にもあります。
ですが、それと同時に不安定を得たいというニーズも存在します。だから安定ばかり得ている人は退屈な気持ちになり、これは成功ばかりしている人にもいえることです。当たり前のように凄いプレーが出来るスポーツ選手の悩みとして、楽しめないということがあるようです。
周りから見ると羨ましいことですが、本人からすれば成功ばかりは楽しくないというのです。こうしたことからも、安定ばかりしているのはどれだけ周りから認められることでも退屈という気持ちが出てきます。
他には、周りの人から認められたいというニーズや、周りの人とつながりたいというニーズがあります。これらのニーズを一時的に満たしても、また満たされない気持ちが湧いてくると同じ手段でニーズを満たそうとします。
これが、周りの人の行動が理解出来ない理由です。ギャンブルが嫌いな人はギャンブルが好きな人の気持ちが分かりませんが、それはニーズを満たすために行動しているからです。
たばこやお酒が嫌いな人はそういった体に悪いと思われるものが好きな人の気持ちが分かりませんが、それもニーズを満たすためにやっています。こうしたことが分かれば、なぜ成功ばかりの人生はつまらないのか、失敗と成功の間に充実があるのかということが分かります。
成長し、貢献する
ニーズの中でも、大切な2つのニーズがあります。それは、成長したいニーズと貢献したいニーズです。これらはどんな人も持っているニーズで、これら2つを満たすことが出来れば、先ほどの4つのニーズは自動的に満たされることになります。
自分が大好きな分野を追求し成長し続ければ、周りの人に貢献出来ますし、それによって収入が得られれば安定が得られ、毎日違うことを追求することで不安定も得られ、周りから称賛されることで褒められたいというニーズも満たされ、周りとつながることも出来ます。これが、健康的な形でニーズを満たすことといえます。