憂うつな日曜の「サザエさん症候群」を金曜の頑張りで撃退せよ！

金曜日の夕方にはあれだけ元気だったのに、日曜日の夕方になると憂うつで仕方がない。明日からまた仕事だと思うと、憂うつで夕食も喉を通らない。そんな経験がある人も多いのではないだろうか？

これはその時間帯に放映されている国民的なアニメーションの『サザエさん』にちなんで「サザエさん症候群」などと呼ばれ、若い社員に限らず、ベテラン社員でもその症状を訴える事があるという、いわば「サラリーマン病」ともいえる症状である。

平日は、どんな慣れた職場、勝手知ったる業務であっても、誰しもが適度な緊張感に包まれて仕事をしている。それが金曜日の終業と同時に、一気にその緊張感が「オフ」になってしまい、そのまま週末を過ごす事になる。

緊張しっぱなしでは人間は通常の精神を維持し続ける事はできないから、緊張感をオフにする休みは必要なわけではある。が、それを再度「オン」にするには少々骨を折る事となる。

よほど仕事が好きで、明日から仕事だと思うと楽しみで夜も眠れないという人であれば別であろうが、ほとんどの人が、連休の最後の日の夕方には「明日から仕事か…」といった微弱なうつ状態に襲われているはずだ。この「サザエさん症候群」、撃退する方法はないのであろうか？

先にも述べたが、この「サザエさん症候群」、よほどの仕事好き以外は撃退は難しいと言える。人間、誰しもが楽をしたいし、好き好んで満員電車に揺られ、極度の緊張を強いられるかもしれない場所に向かう事を本能的に拒絶するからだ。

であれば、撃退はせずとも低減する方法を模索したい。その一つの方法が、「金曜日までに嫌な順番の上位の仕事から片付けておいてしまう」という方法だ。

多くの人がToDo表などを使用して、「次にやらなくてはいけない事」の管理を行っていると思うが、木曜日の夕方位から、そのズラリと並んだToDo表のリストに順位付けを行うのだ。ここでは、それぞれのToDo項目に優先順位などを付ける作業は行わずに、単純に自分が嫌だなと思う仕事の順位を付けていけばいい。

順位付けが面倒くさい人は、「物凄く嫌な仕事は赤」「できればやりたくない仕事は青」といった区別だけでもOKだ。とにかく「赤」がどれくらいあるかを把握する事が重要で、この作業にはあまり時間をかけないようにしたい。

そして、表が真っ赤っかの人も、赤があまりない人も、木曜日の夜は気分転換の時間にあててしまう。気分転換は金曜日の夜、休みの前の日に翌日のことを気にせずに思い切り遊びたいと思う人も多いであろうが、ここは「花の木曜日」の有効性を十分に利用したい。

表が真っ赤っかだった人は「そこそこに」、赤があまりなかった人は「徹底的に」、木曜日の夜は遊んでしまう事だ。「徹底的に」といっても、明日があるから終電を逃してまで遊ぶ事には自然と自制がかかるし、もし仮に終電を逃してしまっても、金曜日の１日のみだ。

嫌な仕事もほとんど残っていないわけであろるから、体力的には少々キツくても、精神的には楽であるから何とか乗り切れるもの。これが「花モク」の良いところである。

そして、気分転換をして気持ちも晴れやかな金曜日は、「日曜の憂うつ」を低減するために最大限、時間を有効に使いたい。赤マークの仕事から積極的に片付けるようにして、可能であれば、「できればやりたくない」青マークの仕事までも片付けてしまうのだ。

苦手な社員がいる部署への頼みごとや、普段から口うるさい上司への報告、どうも苦手な取引先のＡ課長へのアポイント切りなど、どれも急ぎの仕事ではないため、「週が開けて来週やればいいや」と思ってしまいがちな仕事は、とにかく金曜日には片付けてしまう事。これがポイントだ。

金曜日には、他の同僚から飲みに誘われる事も多いであろうが、もしも赤マークの仕事が片付いていないようであれば、丁重にお断りをして残業してでも仕事を終わらせてしまおう。ただし、同僚とのコミュニケーションも大事な仕事であるから、青マークのみが残った時には、臨機応変に対応をするようにすればいい。

この作業を習慣付けて、まずは一ヶ月、続けて見て欲しい。それまでは日曜日のお昼くらいから滅入ってしまう事もあった気分が、かなり晴れやかになってきている事に気づくはずだ。

日曜日の夕食を外で摂るくらいに余裕が出てくればしめたもの。明日からの仕事が楽しみで眠れないというわけにはいかないだろうが、「さあ、明日からも頑張るか」位の余裕が出てくれば、月曜日からフルパワーで仕事に打ち込む事ができる。

効果的な「サザエさん症候群低減法」。ぜひとも今度の木曜日から実践して頂きたいものだ。