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人類最高の文化が暴力になる?音楽が「拷問」に使われているという話

皆さんは音楽をよく聴きますか?好きなアーティストがいて、積極的に時間を使って楽しんでいるという方は多いでしょうし、普段はそうではなくてもBGMとして作業中に聴いている(流している)という方は多いかと思います。

言われないと意識しないかもしれませんが、テレビ番組ではその時々のシチュエーションに合わせてBGMをセレクトし番組を盛り上げていますし、コンビニやスーパー、その他のお店では雰囲気に合わせたBGMが流れているものです。

音が拷問に!?

どちらかといえば気持ちがリラックスする、またはエキサイトして楽しむというのが音楽のイメージなわけですが、時として音楽は「拷問」の手段にもなりうるようです。

過去には嫌な音を無理やり聞かせるという拷問がありました。大音量のノイズを聞かせ、精神的に苦痛を与えるのです。実際に問題になった事例は1978年にイギリスがアイルランド人の拘束者に行ったもので、欧州人権裁判所から欧州人権条約違反という判断が下されています。

音楽も苦痛を感じさせることがある

現在はノイズではなく普通にアーティストが作って公開している音楽が拷問に使われているといいます。拘束者に対し音楽を大音量で24時間聞かせるというもののです。

メロディーのある音楽なら耐えられそうな気もしてしまいますが、特に自分が好きでもなく、また一貫性のない順で、さらにラジオのように途中にパーソナリティの小話もない状態が続くと、やはり精神的に苦痛を感じるようです。

実際にアメリカのイラクやアフガニスタンでの捕虜(テロの容疑者)を対象にCIAが世界各地の軍事関連施設で行っているとの証言があり、アメリカ国内で問題になっています。(ちなみに米国内の施設では人権の扱いに厳しい米国内法により拷問はできないようです。)

身体的な拷問ではないので目に見える傷は残りませんが、心理的な傷はずっと残るという意味で、やはり「拷問」には違いありません。

暴力のない世界を音楽に願う

非人道的行為に自分の音楽を使われたと知ったアーティストたちは使用を拒否する声を上げています。またアメリカ政府は斜め上の攻撃(?)も受けました。捕虜収容所は「公共の」場であり、そこで音楽を流した場合は著作権使用料を支払う義務があると指摘を受けています。

人間が会得した最高の文化とも言える音楽が、こうした非人道的な手段として使用されるのはなんとも悲しいことです。その曲を作ったアーティストはもとより、その曲を聴いて大好きだと思っているたくさんのファンの人々にも冒涜です。こうした拷問をしなくてもいい時代が訪れることを切に願ってやみません。

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