今年の夏の高校野球で日本一弱かった高校は?というアホな検証をした
日本一弱い高校の選出方法
2013年の夏の甲子園は、群馬代表の前橋育英が初出場初優勝を成し遂げた。つまり、前橋育英が今年の夏で日本一強い高校だったというわけだ。
では、日本一弱い高校はどこか?という疑問が湧いてきた。それを決定するには、地方大会の初戦で敗れた高校で「負け下がりトーナメント」を開催するしかない。
つまり、初戦で敗れた高校同士で「逆二回戦を」戦い、負けた高校が逆三回戦に進出(?)する。そうやって負けた高校同士で逆トーナメントを行い、最終的には全国大会逆決勝戦(決敗戦?)で負けた高校が日本一弱い高校となるわけである。
だが、こんなアホらしい大会を運営する主催者なんていないだろうし、仮にいたとしても、そんな不名誉な大会には誰も出たがらないだろう。
そこで、甲子園決勝で負けた高校に準決勝で負けた高校、さらにその高校に準々決勝で負けた高校……、と逆算していけば、最終的には日本で一番弱い高校を選出できるのでは、と考えた。
と言っても、本当にその高校が日本一弱いのかといえばそういうわけではないのだが、他に選出方法が浮かばない。従って、日本一弱い高校になったからといって、不名誉なことでは全くないと最初にお断りしておく。
甲子園大会から地方大会まで逆算
それでは、今年の夏の甲子園から逆算してみよう。負けた右側の高校が、次は必ず左側の勝った高校となる。
甲子園大会
決勝戦 ○前橋育英4-3延岡学園●
準決勝 ○延岡学園2-0花巻東●
準々決勝 ○花巻東5-4鳴門●
三回戦 ○鳴門17―1常葉菊川●
二回戦 ○常葉菊川5-3有田工●
一回戦 ○有田工5-4大垣日大●
というわけで、今夏の甲子園で最も弱い高校は岐阜代表の大垣日大となった。大垣日大といえば、東邦(愛知)時代にセンバツ制覇を成し遂げた名監督の阪口慶三監督率いる強豪校だ。6年前のセンバツでは準優勝に輝いている。
そんな強豪校を一番弱い高校に選出してしまって誠に心苦しい。だが、これはたまたまの結果なので、同校の関係者にはどうかご容赦いただきたい。
もちろん大垣日大は、今夏は岐阜県で一番強い高校だったわけである。逆に言えば、日本一弱い高校は岐阜県にあるということだ。では、岐阜大会を逆算してみよう。
岐阜大会
決勝戦 ○大垣日大7-4市岐阜商●
準決勝 ○市岐阜商2-1中京●
準々決勝 ○中京7-5長良●
四回戦 ○長良3-1岐山●
三回戦 ○岐山5-2多治見●
二回戦 ○多治見6-3麗澤瑞浪●
麗澤瑞浪にとっては二回戦が初戦なので(今夏の岐阜大会で、一回戦から登場したのは6校しかない)、日本一弱い高校は麗澤瑞浪ということになる。でも、くどいようだが本当に日本一弱い高校というわけではないので、同校の関係者は気を悪くされないようにお願いしたい。
あの名優を輩出している高校だった!
では、この麗澤瑞浪がどんな高校なのか調べてみた。まず、どう読んでいいかわからないような校名だが、「れいたくみずなみ」と読む。岐阜県瑞浪市にある中高一貫の私立校だ。生徒は寮生と通学生の両方がいる。そしてなんとあの名優・田中邦衛の母校でもある。さらに「元祖ガールポップ」こと女性シンガーの永井真理子も卒業生だ。
野球部は春夏とも甲子園出場はないが、専用球場を持っており、強化指定部となっている。昨年の秋、即ち今年のチームが結成された秋季岐阜大会では準々決勝に進出。あと1勝すれば準決勝進出で3位以内に入る可能性があり、そうなれば東海大会に進出して今年の春のセンバツに出場できるチャンスがあったわけだ。
そんな高校を日本一弱いだなんて、返す返すも申し訳ない。しつこいようだが、偶然の結果なので、本当に日本一弱いというわけではないのだ。昨秋の戦績がそれを物語っている。ついでに言えば、昨年夏の岐阜大会でもベスト8に進出した。
ただ、自分のチームに勝ったチームが、次は必ず負けたという点では、日本一運が悪かった高校と言えるかも知れない。