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人生のテーマ探し。それを諦めたらダメオヤジの始まり

土日にグータラを決め込んでいると、精神が弛緩し沈滞して、月曜日に魂の腰が立たなくなります。それが「月曜の鬱病」です。これがひどくなれば、出勤もできなくなり、この世に嫌気がさして自殺してしまうオヤジさえいます。

オヤジも所詮は、か弱き人間です。自負と信念を失うことなく、溌剌とした毎日を構築しましょう。それには、人生のテーマを持つことが効果的です。

気力がへし折れてしまうとき

普通は、ちょっと鬱な月曜日でも、出社して自席に着くと自然に心がシャンとしてくるものです。PCのスイッチを入れて画面が立ち上がれば、水が流れるように頭脳が働き始め、手と口が活動して仕事が進捗していきます。職場という空間には、そうした魔力があって、だらけた心にも枠組みを提供して背中を押してくれるものです。

でも、何か原因があって心のPCが一向に立ち上がらなかったらどうします?ひどい失敗の後だとか、誰かからこてんぱんに批判されたときとか、体調不良で気力がへし折れているとか……。

テーマがあれば自分を見失わない

本物の鬱病にかかった場合はさておいて、そうでなければ気分転換をはかることで、気力を改善させられます。1日欠勤してスポーツに親しむとか、連れ合いと旅行に出るとか。

でも、それだけでは長続きしません。そこで提案したいのは、自分の人生のテーマについて改めて考えてみることです。誰だって、きちんとしたテーマのある人生を築きたいはずです。かつてはそうした目標に向かって力走していた自分なのに、いつの間にかルーチンワークに埋没して惰性だけで日常を送り、工夫も改善もない毎日の中で自分を見失ってはいませんか。

それは老化の坂を滑降していくことです。その地平から足を抜いて、一歩一歩前進していくスタイルに変えなければいけません。それに必要なのが、テーマなのです。

素材ではなく切り口を変える

部分的なテーマでは不十分です。数日にして達成してしまえるような課題では、テーマとしては弱すぎます。少なくとも、数ヵ月、数年のテーマを設定してください。

とは言え、オヤジであれば既に人生の基本的な素材は決まっているでしょう。素材からそっくり取り替えようとしたら、別の人生を再構築しなければなりません。そうではなくて、素材はそのままでも「切り口」を変えることはできるはずです。新しい切り口を探して、新しい自己発見の旅を試みてみることが大切だと思います。

生き方を一度ぶち壊してみる

もちろん、どんなテーマがよいかは各人各様ですから、ここで絞り込んでいくことなどできませんが、「自己発見の旅に出る」というテーマなら、どなたにもほぼ共通して適用できるでしょう。自分の生き方はこうだ、と思い込んでいる殻を、一度ぶち壊してみるのです。

別に難しいことではありません。見たことのないジャンルの本を買って読んでみる。馬鹿にしていた種類の映画を鑑賞する。入ったことのないレストランのドアを開け、食べたことのないメニューを指さす。奥さんを初めての芝居に誘ってみる。旧友にとんでもないことを1つ提案してみる……というようなことなら、すぐにでもできるでしょう。そこから何かがスタートします。

継続することがテーマづくり

自分を斬ってみるのです。どんな血が出るか、斬ってみなければ分かりません。知らない世界に首を突っ込めば、自分自身のリアクションに自分がびっくりします。そして「これだ」という何かに出会えたら、思い切り挑戦してみるといいでしょう。そこに自分だけのテーマが掘り当てられたら、人生の味わいが変わっていきます。

どこかの教室に入るとか、学校に通うとか、趣味的なグループに参加して仲間づくりと研究にいそしむとか、資格取得に励むとか、何でもいいのです。ただし、遊び心だけで、その場限りの楽しみを目的としていてはだめです。継続することがテーマづくりなのです。

これをすることで、自分がどうなりたいのか、自分の人生に何をプラスして、生き甲斐をいかにして生み出していくのか、そのことを念頭に置いてあれこれチャレンジしてみましょう。

人生のテーマに良し悪しはない

人混みの中で時代に流されて、あれこれの情報にもみくちゃにされながらオヤジたちは生きています。それでも自分をしっかりと保持し、プライドを育てて各種の責任を果たしつつ生きています。自分を斬ってみる勇気は、自分を生まれ変わらせる勇気です。たとえ笑われたっていい、恥をかいても泣いてもいい、月曜病なんかになるよりずっとマシです。

そして、人生のテーマに良し悪しはありません。その人なりのテーマであればいいのです。とは言え、テーマを達成しようとする方法には、品格の上下がありますので、その点にはご注意をよろしくお願いいたします。

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