自分の好きなことが分からない人へ。嫌いなことの裏側を探してみよう

やりたいことが分からないという人でも分かっていることがあります。それはやりたくないことです。今のやりたくない仕事、やりたくない人づき合い、やりたくない恋愛、やりたくない運動など、やりたくないことは誰でもわかるようです。では、それを裏返してみてはどうでしょうか。

たとえば、田舎のど真ん中でコンビニも遠く、人通りも少ない寂しい環境で、毎日天気も悪くどんどん暗い気持ちになることが嫌なのであれば、都会のように明るく人も沢山いて、色々なお店がありおしゃれでにぎやか、天気も良いところに住むことが出来れば、そうした嫌な気持ちを毎日感じながら生活することはなくなるでしょう。

また、今の仕事が沢山の人に囲まれてパソコンを打つことを毎日やりながら、会議などでもプレッシャーを感じて自分の意見を述べないといけないようなところであれば、静かなところで少人数で楽しく話し合い、人の悩みなどを優しく解決していく癒しのセラピーのようなところで働くのもいいかもしれません。

仕事自体は自由に選べる時代にも関わらず、自分のやりたいこと、やりたくないことを明確にしていないために色々なことが出来ないことはもったいないことです。なので、色々と経験してやりたいこと、やりたくないことを見定めていく中で、自分はこれだけの仕事を選ぶことが出来るという自由な意思を養っていくことも大切でしょう。

自己啓発の本や教材では、夢は簡単に叶う、とか目標は必ず達成出来るといった言葉をよく見ることがあります。ですが、そういった本などの数に比べて成功している人が少ないのは、なぜでしょうか。

まずいえることは、興味本位でそういった本などを買う人のほとんどが途中で読まなくなったり興味がなくなったりすることです。もちろん、そうした本を読まなくても金銭的な成功など部分的な成功を収める人はいますが、長期的に見れば全ての面で成功する人は非常に稀です。

それ以上に考えられることは、周りの人の影響といえます。もし、成功することが当たり前というような教育を受けていれば、子供にとってはそれが当たり前ということになり、成功していくでしょう。

ですが、ほとんどの家庭ではそういったことは稀で、成功すること自体ありえないこと、不可能なことと教わる人がほとんどではないでしょうか。そのため、成功する道に乗ったとしても自信が出なかったり自分を信頼出来ないといった、過去の刷り込みによるブレーキが心で働いてしまいます。

そして、やりたいことが分からないという人もこれの影響は大きいでしょう。なぜなら、やりたいことを小さい頃からずっとやってきた人にとってやりたいことが分からないということはないからです。

ですが、小さい頃からやりたくない勉強、やりたくない片づけ、やりたくない掃除などをやってくる中で、自分のやりたいことが分からなくなり、人によってはやりたいことをやる時間があるならやらないといけないことをやりなさいという教育を受けた人もいるでしょう。

こうなると、自分の信念として「やりたいことをやる時間があるならやらないといけないことをやる」という行動パターンになるため、思い切って行動を変えない限り、やりたいことは見つからない人生になります。

自分を幸せに出来ない人が他人を幸せにすることは出来るでしょうか。もし出来るのであれば、やりたいことが分からない親でもやりたいことを子供にやらせてあげられるのではないでしょうか。

でも、自分の行動パターンを子供に植え付けることしか出来ないのは、自分で自分を幸せにしてあげられていないからです。人間の幸せは感情で決まります。

死ぬときに「もっとお金が欲しかった」というよりも「もっと家族と幸せに暮らしたかった」という人が多いように、お金の真価は死ぬときに初めて気づく人も多いです。

なので、仕事ばかりでお金を稼ぐよりも非効率と思われること、でも感情が満たされることをやる時間を増やすことで、自分で自分を幸せにしてあげることが出来るでしょう。