寒い冬は油断禁物!?心と身体に悪影響を与えないための過ごし方
寒くなってくると心身の健康を損ねやすくなります。特に季節の変わり目や寒い冬は心身の健康を損ねやすくなります。しかし、四季のある日本でどれか一方の季節だけ楽しめないというのは大きな損です。自律神経と健全な心身を整えていきましょう。
季節の変わり目は心身のバランスを崩しやすい!?
寒い季節は特に風邪をひいたり体調を崩したりと心身の健康を損ねやすくなりますし、特に秋冬の季節の変わり目は体調を崩しやすいと言われています。ではなぜ季節の変わり目は体調を崩しやすくなってしまうのでしょうか?
その答えは自律神経にあります。自律神経は心身の健康を陰ながらサポートする生命維持に欠かせない機能です。また、私たち人間には環境適応能力というとても便利な機能が備わっており、これは環境や生活が変わっても、しばらくすればその環境に適応してストレスや疲れを感じることなく生活をしていける能力です。
特に人間関係や環境変化が激しい現代人にとっては、この心身の機能がとても重要になってくるのです。しかし、環境適応能力で適応できるのは、やはり自然界に存在しうる温度変化や環境変化に限られています。そのため温度変化の激しい秋冬の季節は、特に心身を崩しやすくなってしまうのです。
自律神経と健康的な生活習慣
そもそも、自律神経とはどのようなものなのでしょうか?自律神経は私たちの意識的に支配できる大脳とはまた別の、もっと原始的な脳の命令機関に存在します。意識に関係なく、心身をコントロールして健康的な生命を維持してくれるのです。
たとえば無意識のうちに呼吸をして酸素を取り入れていたり、無意識のうちに心臓や血液が循環している、体温を最適に調節したり、食べたものを消化してエネルギーを取り入れているなどのこうした無意識のうちにおこなわれている生命維持に欠かせない機能は、すべて自律神経が各器官に命令を出して成り立っています。
自律神経は不規則な生活やストレスなどの外的要因によって崩れますし、逆に自律神経が乱れることで心身の健康も損なわれるなど、私たちの心身と密接に関わっているのです。そして、先ほど紹介した環境適応能力は自然界の緩やかな温度変化には順応できますが、冷暖房が完備されていて常に年中快適な室内空間では、その機能が弱まってしまいます。そして、一歩外に出ると急激な温度変化が待っているため、体調を崩しやすくなってしまうのです。自律神経を整えるには、まずは規則的な生活習慣が必要不可欠になります。
隠れ低血圧の傾向と原因は?
また、現代人に多く抱えている症状として低血圧のような症状があり、これもかなり大きな問題です。たとえば日中なのに頭がボーっとして眠いとか、身体がダルくて重い、立ちくらみやめまいなどの症状が低血圧に近い症状なのですが、多くの人が低血圧であるわけではありません。血圧計で測っても数値に異常はないのです。ところが、たちまちこうした症状が生活の中で起こってしまうことこそが、隠れ低血圧です。隠れ低血圧は、規則的な生活習慣の乱れや自律神経の乱れによって誰でも引き起こされるものです。
そして現代人のようにオフィス中心の職場によって身体を動かすことが無くなってしまうことで、身体の機能や心臓のポンプの役目が弱まってしまい、十分に必要な血液や酸素濃度を得られなくなる時があるのです。
低血圧ではありませんが、必要に応じて血流量を調節するのが心臓の役目ですが、この機能が十分に働かないことで、一時的に栄養不足や酸素不足になっているのが、これらの大きな原因です。これもまた、規則的な生活習慣がとても重要になってきますし、冬場は特に動かなくなってきますから、隠れ低血圧の症状で冬バテのようになってしまう人も少なくはないのです。
適度な運動は心身の機能を効果的に維持する!
そこで、秋冬を快適に乗り切るためには、自律神経を健康的に維持し、それに伴って必要な身体機能もしっかりと維持していくことが大切になります。まずは規則的な生活習慣を、そして適度な運動が欠かせないものとなります。
適度な運動によって、必要な身体の筋肉だけでなく心臓のポンプなどの身体機能も高めていくことになります。とはいえ、なかなか毎日の多忙な生活の中で身体を動かす習慣がない人が、いきなり運動を毎日続けるのは難しいでしょうし、その方法もわからないでしょう。
毎日の運動習慣にまずおすすめしたいのが、ラジオ体操と柔軟運動です。これであれば1日5~10分程度でできてしまいますし、身体の機能を効果的に高めたり維持してくれます。ラジオ体操は本来運動をする前のウォーミングアップ的な使われかたをするイメージがあるかと思いますが、それは若い学生の頃の話です。
今現在運動の習慣がない人が実践するとなかなか息があがります。しかも、体操ですから身体に無理な負荷をかけることなく、効果的に心身を高めていくことができます。そして、柔軟とセットでおこなうことで身体の筋を伸ばし、血行を隅々まで良くしますので、血液によって老廃物が代謝されやすくなり、酸素や栄養素も身体の隅々まで運ばれるのです。
日光を浴びる習慣を
最後になりましたが、日光を浴びていますか?日光を浴びることは人間の動物本来の機能を維持するためにとても欠かせないことなのですが、オフィス中心の社会生活によって運動不足だけでなく、日の当たらないところでの生活が中心になってしまっている気がします。
日光を浴びると自律神経や体内時計が整い、健康的な生活習慣のサイクルを維持してくれますし、それだけではなく太陽の強い光量を目から取り入れることでセロトニンという脳内に欠かせない伝達物質の力を効果的に高めることができます。それによって情緒が安定しやすくなり、健全な心身が保たれるわけです。
冬場は特に陽の光が弱くて自律神経や心身の健康を損ねやすくなります。しっかりとこうした健康的な生活習慣を日頃から維持していくことで、季節がいつだろうと、寒かろうが暑かろうが健康体でいられるのではないかと思います。