アンケート協力のプレゼントを餌にした訪問販売の巧妙な手口~前編~
訪問販売員は、玄関に入れてさえもらえれば、後はこっちのものだと思っているのでしょうか。この間アンケートの粗品につられてアンケート協力依頼の電話に承諾してしまいました。
完全に騙されました。絶対販売活動はしないとの約束だったのに、新商品は見せても貰えず2時間も帰ってもらえませんでした。その巧妙な手口を紹介します。後からの苦情対策のために法を巧みに利用しています。凄いですよ。
まずは主婦の心理を巧みにつかむ電話作戦から
ある日1本の電話が鳴りました。「来春春に出すスポーツインナーを手にとって、着心地やデザインの感想を集めているのでご協力ください。ご協力下されば来春春の新作インナーをプレゼントします」と言うのです。
本来その会社は「訪問販売の会社ですが、今回はアンケートだけで一切販売はしません」とのお約束も戴きました。但し、新素材開発ということなので、アンケート前に新素材の説明もするので、所要時間は1時間弱位かかるということでした。
ここで、何度も「訪問販売の会社と聞くと不安に思われる人もいるのですが、今回はただのアンケートですから」と言いつつも何度も「質問しておきたいこと不安な事はありませんか?」と何度も聞くのです。この点は不思議と思いました。
後から考えると、ちゃんと了解を得て、お約束の上での訪問をしたという確約をしたいのでしょう。そこでおかしいと思うべきだったのでしょうが、訪問販売会社の企画室のアンケートだと信じて疑いませんでした。
ウォーキングの時の薄手のお洒落なインナープレゼントという言葉に完全に乗せられました。「タダより高いものは無い!」というのは本当ですね。
アンケートという恐るべき時間
アンケートは匿名でなく、本当のお客様の声ということで住所と名前が必要と電話で聞いていました。ところが女性の担当者がやって来てまず始めたのは、「訪問販売会社承諾書」でした。
「弊社は訪問販売会社で、個別にお宅を訪問して商品を販売する会社である。・・・・・・・・」といった内容の紙を見せられました。
「一応、アンケートのためですが、無理やり訪問したのではないという証拠が何かあった時に必要なんです」
と言って5分間ほど会社の説明がありました。
訪問販売の会社だということは聞いていたので、「大丈夫ですよ」と私は言いましたが、会社の規則だと言うので黙って聞いていました。
「ご納得いただけましたか?」という問いに「ハイ」と答えました。早くアンケートに答え粗品を置いて帰って欲しいなと思っていました。そして、その会社説明文に署名させられました。本来ここでおかしいと思わないといけないのです。でも、私はお洒落な粗品につられていました。
次に見せられたのは、顧客名簿のような用紙でした。住所と名前に生年月日、そして3サイズに身長体重まで書かされそうになったのです。
「これ顧客名簿じゃないですか?」と尋ねると、「もしも弊社の商品に興味を持って頂いた時にまた書いてもらうのは申し訳ないので、アンケートに協力して頂いた方の分は書いてもらっているんです。粗品のインナーもサイズが必要ですから。試着もして着心地の感想も戴きますので。それに、購入頂かない場合はシュレッター行きです」と言うのです。
スパッツの試着もあると聞いてサイズが必要だと言われて言われるままに書きました。それから、新素材の説明に入る前に、様々な商品の試着もさせられ、ひたすら商品説明を始め、一切来春の新商品の説明はありません。
テレビの通販のように延々と話し続け1時間はあっという間に過ぎ、「あと10分」と言うので、「なるべく早くお願いします」とお願いしてそれから約1時間経過です。
私は「仕事の納期があるので、もう帰って下さい」とお願いしました。「お約束は1時間というからアンケート協力したんですよ」と言うと、全部説明しないとアンケートに入れないと言うので、「粗品はいらないのでお帰り下さい」とお願いしました。
「どうしても来春の新作を差し上げて喜んで頂きたいので別の日に時間をお取り下さい。1時間ならどうにかなるでしょ」というのです。
さっきは「後10分で終わります」と言ったじゃないかと思いましたが、「もう、納期に間に合わなくなりますのでお帰り下さい」と無理に帰って頂きました。