秋はカラフルな花が豊富、夏後のガーデニングで気を付けたいこと
夏が終わり秋になるとホームセンターや園芸店には苗や球根が並ぶ。鉢植えをしよう。庭に植えよう。花壇に植えよう。と思う女性が増えてくる。猛暑で弱り枯れてしまった植物を新しい植物に植え替える時期だ。
また宿根草と呼ばれる多年草を大事に育てている人は、弱った植物に活力を与え、花を咲かせようと懸命に世話をする。冬になる前にカラフルに咲けば、と願い世話をする。『バラ園』も春と秋に開催する所が多い。秋は実りの秋ばかりでなく、花の美しい季節だ。園芸の季節でもある。
花壇の手入れをしていると、道行く人から「綺麗に咲いていますね。どうやっているのですか?」とよく質問される。湿度が低くなり、気温が低くなってくる季節だ。虫達が土中で根を食いちぎっている季節だ。質問の意図も病害虫と水遣りと肥料に集中する。質問されたことを整理してみた。
水遣りは頻度をマメに変える
夏場は一日に二回か三回の水遣りをしていた人は多い。冬場になると一週間に一回、二週間に一回の割合まで頻度は落ちる。冬場は休眠時期だからだが、マイナス15℃までの寒さに耐えるバラでも同じだ。
水遣りを徐々に控えていくのだが、この時期は台風などで大雨が降ることをきっかけに水遣りを極端に控え、枯らしてしまうことが多い。大雨が降ったので、突然水遣りをやらなくなる。そして水遣りを忘れてしまうパターンだ。土の状態を確認して水遣りの頻度をマメに変えていかなければならない。
土中の幼虫退治
秋から冬にかけて一番厄介なことが土中の害虫退治だ。コガネムシの幼虫は根を食いちぎり、アッという間に植物を駄目にしてしまう。土中は外から見えない上に、プランターや鉢は限られた空間なので植えている植物は全滅になる。夏場に産み落とされた卵が孵化し、幼虫として活発に王道する時期だ。寒い冬は蛹となって冬眠状態になる。夏にコガネムシを見かけたら卵が産み落とされている可能性は大きい。
殺虫剤を撒きたいが、花が傷むからと躊躇する人は多い。害虫退治が必要だからとわかっていても、花後にしようと考えている。花が終わり花を摘んだ後に害虫駆除をするのだが、おそらく手遅れだろう。
私自身も害虫駆除のタイミングを逸し、バラを二本枯らしてしまった。大型の鉢植えだったが、コガネムシの幼虫が30匹近く出てきた。これでは植物は育たない。花が咲き始めても土中の害虫駆除は簡単にできる上に、花に悪影響をあまり与えずに済む。葉につく虫退治ではないからだ。土中の害虫駆除は花を傷めるからと恐れず早めにやるべきだ。
肥料の与え方
一番多い質問は、肥料の与え方だ。肥料をいつ与えるのか、という質問が圧倒的に多い。いつも答えるのは、「花後に与える」だ。寒くなり越冬をする頃は、植物は栄養分を蓄えている時期だ。葉を落とし光合成で栄養分を作れない分は肥料で補ってもらう。植物は休眠状態だから、栄養分は多すぎると駄目だ。肥料負けしてしまう。
来年にいっぱい花を咲かせようと多量の肥料を与える人がいるが、過度な肥料は気を付けた方が良い。花後に与えるというと、「与えているのだけれど・・・。」という人の多くは過度な量の肥料を与えている。花後に、控えめに肥料を与える、というのが適切アドバイスだ。
花なんて興味ない、と思われる方も多いだろうが、質問してくる道行く人たちの多くは20代後半から30代の女性だ。そんな女性達に「○○みたいですよ」とアドバイスできるようにネタは仕入れておいても損ではないだろう。