もし○○だったら幸せになるのは本当?条件付きの愛とは?
「もっと才能があればなぁ」、そんなことを思ったことはありませんか?「もっとかっこよかったらいいのに」「もっと可愛かったらいいのに」「もっとたくましい体だったらモテるのに」、恋愛のことでも「もっと・・・」と求めることは沢山あるかもしれません。
もっときれいに、もっとかっこよく、もっと素直に、もっと頭が良く、そんなもっとという気持ちは、本当にそれを手に入れたら満たされるものなのでしょうか?
そんなに手に入れてどうするの?
もっとこうなりたい、もっとこれが欲しい、どんな人でも一度はそういう気持ちになったことはあると思います。人によっては小さいころから大きくなってもいつも何か欲しい、こうなりたい、もしくはこうなれないからだめなんだという気持ちを持っているかもしれません。
確かに人である以上、何かが欲しい、何かが足りないという気持ちは出てくるもので、それを満たすことが行動のモチベーションになりますが、それをどう使うかによって得るもの、求めるものが変わってきます。
それを手に入れてどうなりたいのでしょうか?何かを手に入れるということは何かになる、何かを得るといったことがあると思いますが、それによってどんな気持ちの変化を得たいのでしょうか?
そして、何かが欲しいということは、イコール何かが足りていないと自分に言っているようなもので、かっこよさが欲しいと思っているうちは自分のかっこいいところに目がいきません。
何も容姿に自信がないからといって人の価値は容姿で決まるものではありませんが、容姿を良くしたいと思っているうちは自分の容姿は良くないというところにフォーカスがあたりがちです。
人は自分にとって重要なものが見えて重要じゃないものが見えなくなるという性質があり、容姿を良くするということが重要であれば、自分の容姿以外のいいところは重要じゃなくなり、意識がいかなくなります。
だから、何かを手に入れてもまたもっともっとと次々に欲しくなるのは、手に入れたものよりも足りない自分、足りないところにフォーカスがいくため、通販で買ったダイエット器具などは使われずにタンスの奥にしまわれることになります。
それは、それその物が欲しいというより、それを手に入れることによって手に入る気持ちの変化が欲しいだけで、それを手に入れてダイエットをするのは自分だということが分かれば、やり続けることが出来ない人が多いのもうなずけるのではないでしょうか。
何もない自分をイメージしてみる
何かを手に入れて、それがあることによって自分の優越感、安心感、人から偉いと思われる気持ち、人との繋がりなどを感じているのであれば、それがなかったらどう感じるでしょうか?
ないところをイメージして、とても変な気持ちがして嫌になったり悲しくなったり、それが強ければ強いほど、それがないと自分に自信が持てなかったり自分は好かれない、尊敬されないといった気持ちになるかもしれません。
ですが、何の実績も物も持っていない赤ちゃんの頃、自信がなくて尊敬されない、好かれないと思っていたでしょうか?
成長することで色々な気持ちが現れてきますが、小さい頃は何も持っていないありのままの自分でも何でも出来る、愛されることは当たり前といった自信や好奇心に溢れていたのではないでしょうか。
では、なぜ大きくなるにつれてそうした自信や好奇心を感じるために、何かを手に入れなければならなくなったのでしょうか?
人によっては大きくなって何も持っていなくてもありのままの自分に自信を持っている人もいますが、家がないと変に思われる、おしゃれじゃないと馬鹿にされる、話し上手じゃないと愛されない、などの怖れがモチベーションになり、その怖れを拭えるようなことを身につけたり得ることで安心して、それが自信などと思っている人もいます。
条件付きの愛or無条件の愛
そうした怖れを拭うことによって得られる自信は、ずっと続く自信でしょうか?また怖れの条件がついた物事で失敗すれば無くなる自信であれば、いつまでも不安定です。いつから条件付きの愛があるようになったのでしょうか?
小さい頃は誰からも無条件に愛されるから自分は何をやっても大丈夫、何でも出来るしやってみたいという自信や好奇心に溢れています。
ですが、だんだんと育っていく中で「こうしないとダメ」「こうしないと愛されない」といった条件付きの愛を感じる環境にいることで、やっていいことと悪いことをだんだんと区別していきます。
もちろんそこで大切なこともありますが、それによって自分の自信や好奇心が失われるのも自分らしい人生を生きるのにはバランスが欠けることになります。
何かを得れば愛されるといったことも小さな経験から来ているものもあり、そうした条件付きの愛を手放して、ありのままの自分を愛することが出来れば、元々持っている自信や好奇心を再発見することも出来ます。