アイデアに行き詰まった時、あなたを助けてくれる2つの方法
「想像力」より「創造力」
「想像」はできても、「創造」をする事が苦手な若手社員が増えているそうです。言われた仕事はキチンとこなすが、自分でイメージして、工夫をして…といった作業が非常に苦手な今時の若手社員。
当然、アイデアを「創造」する事も苦手なわけですから、「企画書を書く」などといった創造作業は最も苦手な範疇。あなたの描く自分像は、このような「今時の若手社員」とダブってはいないでしょうか。
「アイデアを出す」という事は、そもそも簡単な事ではありません。あなたが生まれてきてから見てきた「記憶として残っていない記憶」を棚卸しして、それらを色々な方程式で組み合わせてみて、ある程度「解」が導き出せた所で脳内で一旦言語化し、最後にアウトプットする。
言葉にしてみると、「アイデアを出す」というプロセスはこのように説明できるのではないかと思いますが、実際にはとても難しい作業です。
真っ白いワードに悩まされる日々
デスクのパソコンの前で、タイトルの行だけ「新商品のマーケティングに関する企画書」と書かれている真っ白のワードソフトの画面を眺めていると、「絶対にアイデアなんて出てこない」「書き出しが全く出てこない…」といった絶望的な気分になる事も多々あるのではないでしょうか。
そんな時にパソコンの前に座り込んでいても、このアイデアなるもの、なかなか生まれてきてくれるものではありません。今回のコラムでは、そんな生まれてこないアイデアを生みやすくする方法をご紹介したいと思います。
方法1:行き詰まったら外を歩く
もっと何か特効薬的なテクニックの披露を期待した方もいるかもしれませんが、なかなかどうして、この「外を歩く」という作業、多くのアイデアマンと呼ばれる人達が実施しているテクニックなのです。
短い時間でも良いですが、可能であれば、1時間位の時間を確保して試しに外を歩いてみてください。そして、より望ましくは、信号などがない公園や運動場などを歩くようにするとベターです。
歩行というものには、脳の神経を活性化する作用があると言われています。脳内の神経細胞が活性化すると、先ほど述べました記憶の棚卸しといった作業や、方程式の組み立て、そしてぼんやりと頭の中に見えている「アイデアのイメージ」というものが、比較的容易に言語化できるようになります。
よく、「頭の中にはイメージがあるのですが…」と神妙な顔をして相談にくる人がいますが、こういう人の脳内では、神経細胞があまり活性化していないのです。「外を歩いてきなさい」と一言助言をしたくもなります。
ある程度の慣れは必要ですが、慣れてくると、歩き始めてから20分位で何やら頭の中がとてもクリアになってくる感覚が分かるようになってきます。そうしたらスタンバイOKです。あなたの仕事に必要なアイデアを、色々とイメージしてみてください。
記録ツールを忘れない
この「歩く」という作業をする時に忘れてはならないのが、あなたの脳から湧き出してきたアイデアの卵を記録してくれる「記録ツール」です。ペンとノートでも構いませんが、最近の携帯電話には録音機能が付いているものもたくさんありますから、それらのツールを利用するのが良いかもしれません。
生まれてきたばかりのアイデアというのは儚く脆いものですから、生まれ出てはすぐに消えてしまいます。せっかく生まれ出てきたアイデアを無駄にしないためにも、「後で思い出せるだろう」などとは思わずに、必ずその場で記録をするようにしましょう。
方法2:朝、布団の中で瞑想してみる
もう一つの方法は、朝目が覚めた時に、布団の中で出したいイメージを「瞑想してみる」という方法です。目覚めの時というのは、頭の中がスッキリとしていて、かつ、とてもリラックスしている状態になっています。
眠る前までは、丸だか四角だか三角だかよく分からなかった頭の中のイメージが、朝起きた時には、クッキリと「四角」に見えてくる事が良くあります。朝の脳内というのは雑念があまりない状態ですからこのような事が起こるわけですが、できればこの「瞑想時間」を意図的に多く取りたいものです。
平日の朝であれば、いつも通りの起床時間ではそんな時間を取る事もできないでしょうから、どうしてもアイデアで行き詰まってしまっている時は、いつもより30分早く起きるようにして、この「瞑想時間」を多くとってみると良いでしょう。
今回ご紹介した方法は、特効薬的な手法ではありませんが、漢方薬的にジンワリと効果が出てくるものです。どうしてもアイデアが出ない時には、藁にもすがりたい状況でしょうから、ぜひともこの手法、試されてみてはいかがでしょうか。