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読まれるためにどうするか-違いの出る提案書

ビジネスマンにとって提案書を製作する機会は多いですが、良い提案書を作れている人はそれほど多くはありません。良い提案書とは何か、それは第一に読みやすい提案書です。読みにくい提案書は当然お客様は読みません。内容を理解してもらう以前の問題ですね。

では、まずはどうすれば読みやすくなるのか。時間をかければかけるほど迷宮に入りがちな提案書作成。その3つのポイントを押さえていきましょう。

Point1 統一性の無いものは読まれない

まず第一のポイントは統一性です。それは、つまりデザインの事なのですが、ハイセンスさを要求しているわけではありません。

多くの人が陥りやすい間違いというのが、「上手に書こうとしてしまう」ということです。芸術の特殊な訓練を受けてきたならまだしも、普通の学校を出て、普通に就職した人、勿論私も含めてが、最初から美しい提案書なんて書けるはずがないんです。

ついつい躍起になって多種の色を使用してしまったり、意味や脈絡を無視して図表やイラストを入れてしまったり、これは大きな間違いです。訳もなくごちゃごちゃしてしまって、読みにくい。

先に述べた統一性というのは、センスの話ではなく、「色をたくさん使わない」ことと「場所を全部同じにする」ことです。色はせいぜい2~3色がベストでしょう。副題の背景は黒、枠線はオレンジなど用途ごとに決め、メリハリをつけましょう。

また、説明文や図、副題や小見出しなど、前後のページと同じ場所に配置しましょう。すごく簡単な事ですが、これを守れていない提案書が非常に多いです。これだけで、ごちゃごちゃした印象は無くなり、読みやすくなるでしょう。

Point2 言いたいことは明確に

次に二点目ですが、言いたいことを明確にする、という事です。読みにくい提案書というのは、「言いたいことが分からない」場合が非常に多いです。これは提案書として致命的です。それはつまり、セールスポイントが相手に伝わっていないということを意味するわけですから。

言いたいことを明確にする方法は色々ありますが、具体例をあげると「3つのポイント」や「5つの特徴」というように、項目を限定することです。「伝えたいことは3つです」と言われれば、相手にとっても「なるほど、ここが言いたいことなんだな」と伝わりますし、こちらの意図も明確にし易くなります。

また、そこから先のページはそれらの限定された項目について深く説明していけば良いわけですから、提案書自体にストーリーが生まれます。一定の流れがある提案書は、内容も頭に入ってき易くなりますので、効果的と言えるでしょう。

Point3 全部書く必要はない

最後に三点目ですが、あえて全部を書かない、という事です。製品の良さを伝えるためには、あれもこれもと付け加えがちなのですが、そのために一番伝えたいところが隠れてしまっては本末転倒です。

情報を全部押し込もうとするから、読みにくく伝わりにくい書類になりますし、情報過多なものはそれだけで読みたくありませんよね。大多数の人が、家電の取り扱い説明書を読まないのと同じです。

極論を言うと、売りたいもの詳細は、提案者だけが分かっていればいいのです。紙に全部書いてある必要はない。提案書に書かれている何倍もの情報と言葉を本人が持っていれば良いのです。

提案書を読んでもらう事がゴールではありません。セールストークにも幅を持たせ、語りかけることで、良い点を印象付けることはテクニックの一つです。

あくまでも「提案」であって「押し売り」ではない

お客様は別にあなたの所の製品が欲しいわけではない、と考えて望むことが大事です。あなたが今している事は「提案」であって「押し売り」ではないないのですから、お客様へ誠意を見せることが最も大事です。

それは、お客様が抱える問題があって、現状があって、それを踏まえて解決できることを説明することに繋がります。それが「提案」であり「問題解決」です。基本はそこにあるのです。

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