獲得率を上げる、取引先訪問で去り際に実行したい4つのこと
営業や打ち合わせで取引先を訪問する。日常ありふれた仕事の一環だ。取引先から戻り上司に報告すると、何故か文句を言われた。そんな経験は無いだろうか。
こちらの企画に対する相手の反応も上司に伝えている。だが文句を言われる。それは上司が次の好機創造を考えているからだ。ビジネスでは企画書を持ち込んで即決するという事は珍しい。何回かの訪問を経て成約する。渾身の企画なら尚更だ。そこで訪問時、去り際に得たい情報を整理してみた。
1.相手の現況
サラリーマン新人時代に、よく怒られたケースが相手の現況を確認していない場合だ。自分の提案に夢中になり、相手の反応を見ていても、意外と見落としている場合が多い。
例えば水曜日二時半に訪問した。会議があるからと三時に打ち合わせは終わった。帰社し上司に相手の都合で三時に打ち合わせが終わったと報告すると、毎週水曜日の打ち合わせの有無を聞かれた。答えられないと、ひどく怒られた事があった。次の訪問の段取りを考えれば当然の事だが、確認しないまま去る事が多い。
2.他社情報
他社情報の入手の大切さは誰もが判っているだろう。ライバルが既に企画を持ち込んでいるか。どんな企画を持ち込んでいるか。そんな情報を入手できれば後々の仕事が行いやすい。
面会した相手に直接聞ければ良いが、藪蛇とならないように気を付けなければならない。聞きにくい時は他社情報を事務員の方に聞くと良い。コミュニケーションがしっかりできていれば何気ない会話で聞き出せる。去り際を利用して事務員とのやりとりを普段から行うようにしておきたい。
3.キーマンの個人及び周辺情報
他社に先駆け提案しているが、いつも他社に契約を取られ成約を逸している同期の友人がいた。キーマンにアプローチし企画内容も他社に負けていない。
不成約の原因は情報の取り方にあった。ベストな提案をした事で満足してしまっていた。キーマンの性格・趣味などのプライベートな情報やキーマンの周囲にいる人達を確認していなかった。
他社では上司がキーマンとゴルフに行ったり、キーマン周囲の人間と飲み会をし理解を深め合っていた。去り際では、自分の企画に陶酔するだけでなく、キーマン周辺情報を仕入れておきたい。
4.手応えの真意を探る
提案後、手応えが良いが不採用、手応えが悪いが成約になったような経験は無いだろうか。運が悪かった、運が良かった、と言っても仕方ない。運を手繰り寄せるだけの情報収集不足と考えたい。
相手にとって自分は他社の人間だ。当然、真意を面には出さない。表面的な手応えでなく、真意を探っておきたい。そのためには次回のアポを去り際に取ろうとする事だ。面会が終わった、と思っている相手の反応は正直だ。アポを取る時の相手の反応を見ておく。正当な理由がなく躊躇する時は逆の結果になる事がある。