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仕事の得意・不得意を上手く活かすコツは、○○の中にある!

誰にでもある「得手と不得手」の問題

得意と苦手の問題は誰にでもあります。苦手なことが何一つないと言える人がこの世にいないのはもちろん、得意なことが何一つないという人もこの世にはいないのです。得意なことがないと嘆く人は、たいていの場合自分の得意分野に気がついていないか、あるいは自分の得意分野を「世間が求める形」で発揮できていないのです。

自分の得意分野を「世間が求める形」で出力するとはどういうことか。ゲーマーの例を挙げて説明しましょう。とある青年Aさんは、自分には得意分野が何もないからといって自暴自棄になり、やがてはテレビゲームに溺れるようになります。もちろんこれはフィクションですよ。

確かにAさんには、他人の目に見えやすい得意分野がなかなか見いだせなかったかもしれません。ですが、開き直って考えると、自暴自棄になってプレイしたゲームソフトの本数が非常に多いので、ゲームに関する知識は人よりも豊富だということが言えるはず。

膨大なゲームの知識を生かすにはどうすべきか。単純にゲームをプレイしているだけではだめなのです。それでは才能の出力につながらないから。そこでAさんは、自分が持っているゲームの情報をより多くの人と共有する道を選びました。現在ではインターネットという便利なインフラが普及していますので、自分の意見を多人数に向けて発表するということが容易なのです。

Aさんが持っている知識を欲しがっている人は、全国のどこかに必ずいます。それが感謝という形でフィードバックされると、Aさんのやる気も俄然と高まるでしょう。Aさんはさらに、アフィリエイトによって収入を得る方法を考えました。例えばAmazonのアフィリエイトなら、メールアドレスを登録して、自分のブログなどに商品のバナーを張り付ければ誰でもスタートできます。特別なスキルは求められません。

そのままではお金に換えられなかった「ゲームの知識」というものを、Aさんはネット上のレビュー活動という形で収入に変えたのです。これはあくまでフィクションですが、自分の得意分野を「世間が求める形」で出力するとはこういうことです。

苦手の中にこそ、飛躍のヒントが!

日本代表のJリーガー、遠藤保仁選手が、テレビの取材かなにかでこのような事を語っていました。

「サッカー教室などで子供たちに指導すると、必ずと言っていいほど『足が遅いとサッカー選手にはなれないのですか?』という質問を受けます。確かに駿足であることは大きなアドバンテージになりますが、だからと言って鈍足な人間がピッチの上で無能かというとそんなことはない。プロの中にも足が遅い選手はいて、その境遇でもきちんと結果を残している。彼らは『足が遅い』という短所を言い訳にして嘆くのではなく、足が遅いならどういうプレイをすべきかと考え、競争に勝ち残っているのです。まずは頭を使います。ボールと選手の動きを読み、常に先回りを心掛ける。足が遅い分、一つ一つの動きを細かく制御でき、またむやみに動かないから疲れにくい、という選手もいます」

発言の要約が長くなりましたが、足が遅いという欠点が、プロのアスリートにとっても飛躍のきっかけになるという例です。野球においても同じようなことが言えます。身体が小さい野手は長打力には欠けるかもしれない。それは間違いなく不利なポイントであるけれども、その一方で俊足を飛ばすことができ、地面を転がして内野守備の中間を狙う短打が出やすい、ということ。

限られた能力の中で努力するということ

個人が持つ得手と不得手の問題は、しばしば寓話の中でも扱われます。例えば『ウサギとカメ』などはその典型でしょう。ウサギとカメの競争と言えば、常識的に考えて駿足を誇るウサギの方に軍配が上がるはずです。事実、物語もそのような流れで進むはずでした。ところが、勝負を甘く見たウサギが途中で手を抜いたことから、誰もが知る結末への番狂わせが起こります。

能力だけを見れば圧倒的に不利なカメ。彼はいったい何をしてウサギを破ったのか。そう、カメは、ウサギが油断している間も休まずに前進を続けたのです。能力で劣っていることが分かっているからこそ、その差を埋めるべく奮闘した。この姿勢は重要です。

努力すれば何でも夢がかなう、などというつもりはさらさらありません。私自身も、これまでの人生でたくさんのことにチャレンジして、たくさんのことを諦めてきましたから。ただ一つ確実に言えることは、生まれ持った才覚によって目標を達成するために必要な努力の総量が違うのだということ。

絵の上手なAさんと苦手なBさんが、二人揃って同じ「漫画家」という職業を夢見ているとします。絵の上手なAさんに比べて、Bさんが必要な努力の量は増えてしまう。これは当然のことで、その苦労を乗り越えられないのであれば、漫画家を諦めて他の道を目指すべきです。

また、たとえ絵が下手であっても、多くの人に愛される漫画を描く方法はあります。例えばストーリーの構成を工夫するなど。絵が不得手であるというディスアドバンテージを補い、日本を代表する漫画家になった方は大勢います。私はその中でも特に、高橋留美子さんが大好きですね。彼女は「イラストが苦手」ということが一時期のコンプレックスだったそうですよ。現在の人気からは想像もできませんね。

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