自分の適正を考えたことはありますか?仕事は得意分野で勝負しよう
職場ではいつも通り働いているのだけれど、実は密かにライバル視している同僚がいる。そんな方はいらっしゃいませんか?
相手よりも優秀になりたい、結果を残したいと思い、努力するのはとても素晴らしいことです。競争こそが資本主義の真理である以上、今の自分に満足せず誰かに勝ちたいとする気持ちは大切です。
しかし、その気持ちがあっても努力が見当違いの方向を向いていては意味がありませんよね。相手の二倍、いや三倍頑張っているのに相手の方が優れている、そんな時は、自分の努力の方向性を疑ってみましょう。
人には誰しも、大体一つか二つは向いている仕事というものがあります。営業はてんでダメ、書類を作るとミスと誤植ばかりで、経理を任せられたら一向に必要事項を覚えられない。そんな人でも、電話対応だけなら百二十点が取れたりするのがビジネスです。
同僚に勝つというのは、何も相手の土俵で相手と戦うことだけが能ではありません。自分の適正に合わせて、得意分野を磨いてみるのも良いのではないでしょうか。
自分が向いていない仕事、苦手な仕事にこだわらない
人には向き不向きがあるのは言うまでもないことです。何度やっても慣れない、覚えられない。そんな仕事をうとましく思っている方も多いでしょう。そして、何とかその苦手分野を克服しようと時間を掛けて努力しているという方もいらっしゃいますよね。
はっきりと申し上げますと、苦手な分野は一生苦手なままです。例え貴方が同僚の数倍の時間苦手分野の克服に費やしたとしても、せいぜい他の社員と同じくらい苦手な仕事が出来るだけなのです。向き不向きを越えて苦手分野で一流になるということはまずありません。貴方が苦手分野を克服するとどうなるでしょうか。
何とか苦手な仕事も人並みに出来るようになり、他のスキルは一切育っていないはずですよね。他の人でも出来るレベルの人は、何もあなたがやらなくても良い筈ですし、貴方が苦手としている仕事をこそ得意としている人に任せた方が、会社としても効率的で助かります。
悲しいことに、人生はゲームキャラクターのパラメーターとは違ってオールラウンダーなら世はこともなし、とはいかないのです。
いくら自分の苦手分野を叩き上げても、行き着くことが出来るのは大したことのないレベルでしかありません。それならば、同じ時間を自分が向いている仕事に打ち込んだ方が有意義だと思いませんか?
自分の適正を探しだそう
自分の得意分野、自分の適正というものを知っておかないと、努力のしようがありません。ですので、まずは今自分が得意としている仕事、向いていると自分でも思う仕事をじっくりと検証してみましょう。
そのために、まずは時間のある時にこれまで自分がやった仕事を一覧にしてみましょう。一覧の項目は、仕事の種類ごとでまとめましょう。一覧は紙にメモするのでもパソコンで纏めるのでも何でも構いません。その上で、一つ一つの仕事を自分で採点し、どれが向いていると思うかコメントを書き込みます。
そうすると、今まで自分がやってきた仕事別にどれが上手く出来なくてどれが上手く出来たのかが分かるようになります。出来ればパソコンでグラフ化し、ひと目見て判断出来るようにするのがオススメです。
その上で、今度は自分の上司や同僚、後輩などとにかく色んな人に「自分の得意な仕事は何か」を聞きこみ調査をしてみましょう。人によって答えにばらつきが出るかもしれませんが、特に職場の先輩や上司からの意見を重視します。
ひと通り周囲から見た自分の仕事ぶりのデータを集めたら、これまでに作った自分の適正グラフと見比べてみましょう。周囲の人が言う貴方に向いている仕事と、自分の実感として考えた自分に向いている仕事が同じかどうか確かめるのです。もしも同じなら、その種類に仕事の比率を増やすように立ち回りましょう。
他人から言われた適正と、自分で考えた適正が違っている時は、取り敢えず二つのデータの中からそれぞれ最も向いていると思われる仕事をピックアップします。その後同じ時間を掛けて二つの仕事を集中的に行ない、どちらがより高いパフォーマンスを発揮出来るか実地で調査するのです。
それでも適正が分からない場合は、およそ社内で出来るであろう全ての種類の仕事を、手伝いでも良いので経験してみて下さい。今貴方が営業部にいるとして、もしかしたら商品開発部に移った方がより実力を発揮出来るかもしれないからです。
適正を見つけたら、とにかくそれだけに集中しよう
自分が向いている仕事、適正を見つけたら、とにかくその得意分野に絞って仕事をするようにします。得意な仕事をしていると、結果が出せるので楽しいですよね。その楽しさが貴方を大きく成長させるのです。
得意分野だけに意識を傾けていれば、すぐにそのスキルは伸びていきます。同僚とその分野の仕事を比較すれば、競争に勝つことが出来るのです。