小さな事業にもあてはまる、戦略立案の5つの前提とは?
戦略の立案は大きな会社や事業だけのものではありません。ベンチャー企業の様な小さな会社や、小さな事業においても戦略立案は必要です。そんな戦略の5つの前提を紹介します。
戦略を立てる時には、先ずは前提があるという認識が必要です。ただ単に当てずっぽうで戦略立案をすれば良いというものでは無く、会社を取り巻く状況をしっかりと把握しておく必要があります。
そうで無くては様々な外部環境に飲み込まれて、なぜそうなったのかを理解できないまま事業に打撃を与える事となってしまいます。戦略を立てる時にはどういった所に配慮をしないといけないのでしょうか?
少子化
先ずは少子化です。少子化という事は人が減るという事ですから、マクロ的な話だけをすれば、市場自体が衰退するという事です。これは業種に限らず、人が減っていくとその市場は衰退していきます。
そんな中でも競争原理の中で勝ち抜いていくには、よりターゲットを絞った事業展開が必要となって来るでしょう。既に現在もそうなっておりますが、更に誰に何をどういう目的で売るのかが重要なポイントとなるでしょう。
60歳以上の老年の方の割合がどんどん増える一方で若者が減少し、労働力は不足して行きます。そういう少子化についてしっかりと分かった上での戦略を立てる必要があります。
お金の使い所が変わる
これは、今までの成長産業と衰退産業の中身が変わってしまうという事を意味します。例えば、ずっと伸びていたレジャー産業への支出が減ってきています。反面、老年の方に対するサービスへの支出が増えたり、医療や教育への支出が増加しています。その様に、成長産業や衰退産業の変化に対応する対策やリスクヘッジを考えながら戦略を立てる必要があります。
企業の存在意義
会社の在り方というのが近年一つの価値観となっています。利益主義から脱却している会社が多くなっており、従業員も働く意味を給与面以外の所に求めだしています。
労働者がモチベーションを高めて働くためにはどういった事が必要か、会社が社会に対してどう貢献すべきなのか、そういう事まで踏まえた戦略作りが必要な時代になっています。
世界戦略
インターネットの普及によって、例え小さなベンチャー企業でも世界戦略を立てられる様になっているのが今の時代ではないでしょうか?最近ではインターネットを上手く使って個人輸入や個人輸出と、個人でも海外とのお仕事をしている人がいるくらいです。それも結構手軽にされている方が多いです。
企業としてやるからには、やはり国内にとどまっていては勝機を逃したり、利益をみすみす見逃したりするケースもあります。これからの戦略は世界基準で物事を見なければ勿体無い時代です。
政治との距離感
政治のルールとビジネスのルールは異なる事が多いのです。税金の優遇制度を元にビジネス展開をして、制度が変わった事でビジネスモデルを作りなおさなければならなくなったりするケースもあります。ですので、政治との距離感のバランスも保たなくてはなりません。
この様に、戦略を立てる上では様々な事に配慮をしておかなくてはなりません。こういった事を前提に、息の長い戦略を立てるのです。息の長いと言いましても、どんな戦略にも基本的には寿命があります。それが遅いか早いかの違いであって、どれだけ優れた戦略にも寿命はあります。それが、これらの前提条件とリンクをし、絡みあう事で寿命を作るのです。
ですから、こういう前提としっかりと向き合って、それぞれと整合性を取りながらも、新たな市場ニーズを開拓できる戦略づくりが必要となるのです。
戦略は、短期的な見方と、長期的な見方があります。短期的な見方で戦略を考えてしまうと、それは所詮他所に真似をされてしまう程度の戦略となるでしょう。しかし、長期的な視点で戦略を考えると、一見非効率で不合理な様に見えながらも、長期的には機能する戦略が立てられます。時間軸とこれらの前提を見据えながら、息の長い戦略を立案して下さい。