飲み会の多いシーズン。飲み会をすべきか否か、と悩む課長さんへの提言
年末近くなってくると飲み会のシーズンだ。最近は「パワハラ」という言葉もあり、職員たちに飲み会は強要できない。
職場で飲みに行くのも、「無理強いになってはいないか?」と躊躇してしまう管理職も多い。職場の飲み会は最低限度にしようと決めている方も多い。
しかし考えたい。本当に職場の飲み会は必要ないのだろうか?もちろん過度な頻度の飲み会は必要ないだろう。しかし極端に少ない職場にも問題がある。
アフターファイブだから個人の自由ではあるが、未来の職場を憂うれば、年に数回程度の飲み会は必要だ。それは職場に緊張感が必要だからだ。
昨年、知人が社長を務める会社に表敬訪問に行った。近くに行く用事があるからアポを入れておいたが、約束の時間に行くと受付の女性と男性が談笑していた。話が終わるまで少し離れて待っていた。30分以上話をしていたが、話の内容は「今度飲みに行こう」と言う男性に対し女性が笑顔で断っているという会話だった。
私から「すみません」と声をかけてやっと終わった。男性は部屋の中に入っていったので、同じ職場の職員だろう。知人は『職員に無理強いをしない。プライベートを尊重する自由な会社』が自慢だった。
応接室に案内される途中、廊下ですれ違う職員たちは談笑し楽しそうだった。しかしあいさつも会釈もなかった。壁越しに笑い声が聞こえた。リラックスした職場だった。残念ながら、この会社は翌年業績不振で倒産してしまった。
職場に緊張感は必要だ。ストレスを伴うものかもしれないが、上下関係は指揮系統には必要だ。さらにミスを減らすという上でも緊張感は大切だ。
若い人には職場で飲みに行くことを嫌がる人が多い。不況も加わり、職場での飲み会は少なくなった。その結果、上下関係はルーズになり、ミスをしても許される環境になった。上を目指す仕事でなくマニュアル通りの仕事になる。
業績アップを考え、適度な緊張感がある活気ある職場にしたい。そのためには飲み会は必要だ。しかし気を付けたいことがある。
飲み会は必要だが気を付けたいこと:
若い人たちは職場でのみに行くことを嫌がる。他にもあるだろうが、主な理由は四点だ。
1. アフターファイブまで職場の延長になる
2. 上司の愚痴を聞かされる
3. 楽しくない
4. 自宅でくつろぎたい。
この四つの理由の中で、特に気を付けたいのは、2の「愚痴」だ。自分の苦労話も愚痴も抜きに、未来を語るようにしたい。
打ち解けようと若者たちに合わせようとしすぎない事も大切だ。何のための飲み会なのかを考える。若い人に迎合せず、逆に威張ることもなく臨む。
職員が「飲み会」として臨む中で、こららを意識するのは管理職一人で良い。管理職にとって楽しい飲み会ではないが、職場の未来のための円滑かつ緊張を生み出すように終始意識して臨みたい。
管理職の貴方が酒を楽しむのは二次会以降だ。落ち着いたバーの席で疲れをゆっくり癒せば良い。