職場内の円滑な人間関係のために、自分がどう見られているかを知ろう
ある雑誌で、自分が他人にどう見られているか?という記事を見かけた。
例えば、自分は誠実で正直な人間と思っている人は、他人からは利用しやすく要領の悪い人間に見える。自分はリーダータイプで人をまとめるのが得意と思っていても、他人から見ると偉そうで鼻持ちならない人と切られがちだ。
自分は面倒見がいい人間だと思っていても、他人から見れば暑苦しいだけの人間だったりする。
物事や人には二面性がある。そして人は自分の物事をとらえていく。そこには他人の視点はない。長年、自分の目で自分を見ているから、なかなか他人の視点には立てない。そこで友人達に、それぞれの会社で自分と他人の見方が違う人間を挙げてもらった。
自分と他人の評価が違う人間の例
友人達が挙げた例は次の通りだ。この記事を読んでいる読者の方の近辺にも、そんな人がいるのかもしれない。
① そつがなく人当たりが良いと自分では思っているが、うっとうしい人
② 人当たりが良いと思っているが、何を考えているか判らない人
③ 自分では優しいと思っているが、単に詰めが甘いだけの人
④ 誠実で自然体の人だと自分では思っているが、単なる天然ボケの人
⑤ 自分では知識豊富だと思っているが、職人肌で融通がきかない人
⑥ 自分では機転がきき頭が良いと思っているが、全てにおいて言い訳がましい人
⑦ 自分では謙虚で腰が低いと思っているが、印象が薄いだけの人
⑧ 自分では部下思いで理解を示す上司と思っているが、若作りでうっとうしい人
⑨ 自分では一味ある人間だと思っているが、ただ非常識なだけの人
⑩ 自分では格好良い人と思っているが、そんなに格好良くない人
⑪ 自分では女性にモテると思っているが、影では女性達から嫌われている人
⑫ 自分では御洒落だと思っているが、ミスマッチングの多い人
⑬ 自分では後輩思いの先輩だと思っているが、後輩からナメられている人
⑭ カラオケで歌は上手いと思っているが、相当な音痴の人
⑮ 自分ではきちんとした人間だと思っているが、他人に厳しいだけの人
15例挙げたが、友人達の推挙に限がなかった。メモを取る手が追いつかないほどに挙がった。この手の話は、相当に盛り上がる。それだけ人は自分を美化しているのだろう。誰だって自分は可愛いものだ。
友人達が挙げた例を活かす
尽きることのない友人達の例を聞いていると、『自分はどうだろう』という気になってくる。友人達もズケズケと講評してくれるが、それでも気を使い、奥深くの部分は言ってくれる訳ではない。友情を壊さない程度の講評でしかない。
親友ならば言ってくれると思っていても、最後の一線は守られている。守られているから親友であり続けているのだ。親しき仲にも礼儀ありだ。
そこで友人達が挙げた例を1つ1つ自分に当てはめてみた。メモを取った15例だけでも4例ほど『ひょっとして』と思い当たるものがあった。
常にそうしている訳でなくとも、場面により心当たりが出てくる。『あの失敗は、こう思われたからかもしれない』といった心当たりだ。
人のフリ見て、我がフリ直せ、と言うが、まさにその通りだ。他人視点に立つのは難しいことだが、友の第三者に対する意見は、他人視点に立つのに大いに役立つことだ。