仕事でスキルアップするヒントは、ファーストフード店にあり!
スキルアップのポイントは、資格だけではない!
スキルアップという言葉を聞いて、どうしても「資格」という言葉を連想してしまうビジネスパーソンは多いはずです。
私もかつてはそういう人間でした。なにしろ現在は不景気な情勢が続いていて、アベノミクスとか何とかも全く当てにならない状態が続いていますから、自分の将来に不安を覚える気持ちも分かります。
終身雇用なんて、もはや完全に崩壊しましたからね。だからこそ、少しでも安定と生きがいを求めて転職を繰り返す人が後を絶たないのです。
より良い仕事をするため、何よりも自分自身が快適に仕事をこなすためにスキルアップを考えることは確かに重要です。
けれども、スキルアップといって、すぐさま「資格」という言葉を連想するだけで終わってしまうのは間違いだと思うのです。
ビジネスパーソンたるもの、資格を取っただけで簡単にスキルアップできるという勘違いは捨てるべきです。
確かに資格は大事ですが、できるビジネスパーソンはそれ以外にももっと身近なところからきっちりと足場を固めているのです。
資格がどうのこうのと考える前に、毎日の仕事を品質向上させる工夫を考えましょう。いきなり特別なことを考える必要はないのです。
毎日の仕事を効率よくこなせるようになる、これも立派なスキルアップの一つですから。
日々の仕事を効率化させるヒントは、ファーストフード店に
意外に思われるかもしれませんが、仕事を効率化させるためのヒントはファーストフード店にあります。牛丼やハンバーガーなどのチェーン店ですね。
毎日熱心に通うというのは健康面での問題が無視できませんが、たまにこういう店を訪れる際にはちょっと「見るべきポイント」を工夫してみてください。
では具体的に、どこを見れば「仕事を効率化させるためのヒント」が掴めるのか。多くのファーストフード店は、その名の通り顧客に対していかに早く商品を提供するかということを至上命題としています。
通常業務はほぼすべての項目について厳しくマニュアル化されているので、何かヒントを掴もうとしても難しいでしょう。ただし、新メニューが登場した時は別です。店にもよりますが、新メニューが登場したての頃は厨房のスタッフがまだ手順に慣れていないため、給仕のスピードが若干落ちるのです。
しかしながら、これがファーストフード店のすごいところですが、新メニューの登場から一週間もすれば厨房のスタッフ全員が給仕のコツを掴み、たとえ新メニューであろうと顧客に提供されるスピードが速くなるのです。
メニューによっては、使用する調理器具まで変わるのです。いくら通常業務がマニュアル化されているとはいえ人間のやることですから、新しい取り組みにはある程度の時間を要して当たり前。
それでもプロのスタッフは、またたく間に新メニューを給仕するコツをつかみ、店の回転を速くしているのです。
同じ商品を提供するのにかかる時間を、徐々に早くしていく。この哲学に、ビジネスパーソンが学ぶべき効率化のカギがあるのです。
身近な物事の問題点を洗い出す
マクドナルドなどがしばしば顧客に対するサービス向上キャンペーンの一環として、六十秒キャンペーンなるものを実施しています。
これはすなわち、短時間で顧客に商品を提供できなければ、商品の代金は請求しないというもの。
若干大げさのようですが、この取り組みには顧客に対する純粋なサービスという意味合いのほかに、従業員の意識改革という狙いがあります。
短期間で商品を提供しなければならないという必要に駆られれば、そのためにどうすればいいかということを考えるものです。
要は、自分たちを追い込むという考え方。
普通にやっていては短時間で商品を提供することはできない(仕事の効率化を図ることはできない)けれど、一連の作業の中にある問題点を洗い出せば仕事をよりいっそう効率化できるはずなのです。
この考え方は、必ず全てのビジネスパーソンに当てはまります。試しに、新メニューが登場した直後のファーストフード店と新メニューが登場した一週間後のファーストフード店を比較してみてください。
見るべきところは厨房です。道具の置き場所や従業員の手の動きが少し変わっていることが分かります。ハンバーガー店などより、牛丼屋の方が変化を掴みやすいでしょう。
一週間分の変化がすなわち、業務効率化のために実践された工夫なのです。私は、このような小さな工夫の積み重ねこそがキャリアアップと呼ぶべきものだと考えます。あなたの職場でも応用してみましょう。