転勤族たちに聞いたシンプルライフから学ぶモノや生活の考え方
金融機関に勤務していると2~3年ごとに転勤をする。全国規模の会社であれば、移動距離も数百キロになる。結婚しても単身赴任で移動する。
かつて転勤族だった自分も含め彼等の部屋は割とシンプルだ。震災を含め天災が増えてきている現代で、そんなシンプルライフにモノに対する考え方を参考にしてみる。友人たちや自分の意見をまとめると次のようなものになった。
1. 家具は簡単で安く軽量なものを選ぶ
生活の中で一番かさばるのは家具だ。転勤族にとってベッド、テーブル、椅子、デスク、テレビ、オーディオなどの家具やAV機器は引っ越し時の厄介者になりがちだ。長く同じ場所にいることはないから、できる明け簡素なものを選ぶ。場合によっては捨てることも計算に入れた選択をする。
ベッド選びも木製の落ち着いたベッドも良いが、病院で見かけるようなパイプ製の簡素なベッドを選ぶ。寝心地の良さはマットレスに拘ることで解消をする。大枠は簡素に、中身を充実させるという考え方をする。
2. 運びやすいモノを中心にコレクションする
読書好きは本のコレクション、音楽好きはCDのコレクション、アニメ好きはフィギュアのコレクションなどのように趣味のコレクションを持つ人もいるが、一品にこだわる人が多い。引っ越しのつど梱包をしなければならないことが判っているからだ。欲しいと思ったら、なんでも買い漁るという訳ではない。
コレクターたちは購入前に、よく調べている。結局、衝動買いで購入後満足できなければ、引っ越しの際に処分することになるからだ。購入時の判断基準は三年後も満足して所有しているかだ。三年後を想像して所有欲が残るものかを購入の決め手としている。
3. リサイクルショップをマメに使う
コレクションしたモノで不要になったものも含め、読み終えた本、聴かなくなったCD、観なくなったDVD、着なくなった衣類はマメにリサイクルに出す。サイクルとしては半年ごとにリサイクルに出している人が多かった。
本、CD、DVDなどは量がたまってからリサイクルに出すより、早めに出した方が高値で引き取ってくれる。量が多いと値段がつかないモノも、少ないと一つ一つに値段をつけてくれる場合もあり、友人達も早めにリサイクルに出して値がついたことを喜ぶことの方が多い。
4. 趣味の道具はコンパクトにまとめておく
スキューバダイビングの道具、ゴルフの道具、テニス道具などスポーツを趣味にする人は転勤族に多い。コレクターとしては限定されるのでスポーツを趣味としている人が多いためだ。そんな彼等も道具類は一つのバッグに収まる範囲にしていることが多い。
ゴルフなど新しいグラブが欲しくなるところだが、よく調べグラブ一本の追加にとどめていることが多い。使ってみて、今までのグラブより使いやすいようであれば、今までのグラブを処分している。ほかのスポーツでも同様だ。
5. 台所道具は多くは買わない
休日は自分で料理をしても、平日は料理しない人が多い。おふくろの味的な定食屋を探して通うことの方が多い。常連になってくるとリクエスト料理に応じてくれたり、メニューに無い本日のおすすめ的な料理も出してくれる。自分で作るより、安上がりだ。
スーパーで料理の材料を購入しても一人分では多すぎる。結果、料理は特別な時にしかしない。仕事に追われ始めると料理する時間が無くなってしまう。様々な土地に行くのだから、その土地の味を楽しむ方が良い。意外と台所道具は増え始めると邪魔になることが多い。シンプルライフは料理を自分でしないことだという人もいる。