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「正しい断り方」を知っているビジネスパーソンは仕事ができる!

責任感が強いとされるビジネスパーソンって、どういう人でしょうか。やはりどう考えても、任された仕事をきちんとこなせるかどうかというのは重要なポイントになります。多少ノルマがきつくても、自分のできる仕事であれば、任された以上はしっかりとやり遂げるべきです。

ここで注意してほしいのは、自分のできる仕事であれば引き受けるべきだが、能力面や体力面などを考慮したうえでちょっときついかもと思うのであれば、安易に引き受けるべきではないということです。出来るビジネスマンは、引き受けるべき仕事と断るべき仕事の線引きがきちんとできています。

頼まれたのはいいけれど、それが自分にこなせない仕事であるなら、きちんと断るべきです。もちろん、断ったことによって発生するデメリットもあるでしょうし、少なくとも新人の頃は、なかなか上司に対して仕事の断りを申し入れることが難しいということは言えるでしょう。

けれども、断ることの重要性は揺るぎません。断り方には「コツ」といえるようなものが間違いなくあって、このコツは一朝一夕の経験で簡単に身に付くものではありません。若いうちから積み重ねておくべきものです。

聞かぬは一生の恥といいますが、経験しないのも一生の恥です。仕事を断ったからといって殺されることはありません。せいぜい、思慮の足りない上司から小言を言われるくらいのものです。その「小言」に慣れることも経験の一つとして考えておきましょう。

また、ただ単に仕事を断るだけでは芸がありません。今はその仕事を引き受けることができないけれども、抱えている案件が終わってから後日改めて、ということならお受けできますという意思表示も、きちんと行っておくべきです。

仕事を断るタイミングに合わせて、必ず代替案を用意しておくべきだということです。そうすれば、この人は責任感があるという印象を与えることができます。

仕事を断らなければならない理由をきちんと説明できて、なおかつ代替案を用意できるビジネスパーソンは、仕事ができる人です。これは社内でも高く評価されるでしょう。

正当な理由を用意して仕事を断っているのに、なおかつ小言を漏らすような上司がいるなら、その上司は信頼に足る人物ではありません。

そういう上司こそ、仕事ができない人ですので、小言を言われたところで気にする必要はありません。心の中でこっそり馬鹿にしつつ、対面だけは謝罪する姿勢を見せておけば大丈夫です。

代替案を用意して仕事を断る理由をきちんと説明する。これは、全てのビジネスパーソンに贈りたい「断り方の流儀」です。ものすごく簡単なことのようですが、残念ながらこのスキルを身につけていないばかりに苦労するビジネスパーソンはたくさんいます。

あなたの周りにもいるのではないですか? とりあえず片っ端から仕事を引き受けたのはいいけれど、結局のところ作業が散漫になって納期に間に合わず、帰って周囲に迷惑をかけてしまう人が。

というか、あなた自身は大丈夫ですか? 書く言う私自身が、実は「断り方の流儀を知らない」ダメなビジネスパーソンでした。自身に失敗した経験がたくさんあるからこそ、今このような形で、断り方の流儀を他人に話すことができるのです。

何でもかんでも仕事を引き受けるだけでは意味がありません。むしろ、自分の手元にある仕事を片付けることができないなら、なにも引き受けないでいるよりもさらにマイナスです。

例えが悪いかもしれませんが、ここで一つ、愛息の子育てから私が学んだことを語りましょう。まだまだ小さいわが子は、食が細いのですが、ヨーグルトに目がありません。

うちの妻は非常に頼りになるので、どうしても子育てはまかせっきりになる部分が多く、申し訳ないと思う限りなのですが、妻からしばしば聞かされるところによると、うちの息子は、おやつの時間にヨーグルトを食べる際、冷蔵庫から取り出した味の異なる数種類のヨーグルトを、とりあえず片っ端から開封してしまうのだそうです。

妻は当然、そんなに沢山は食べられないから、開けるのは一つずつにしなさいと注意するのですが、満腹という現象をまだまだ理解できない息子は、母親の言うことに耳を貸しません。

そして案の定、開封したまではいいが息子が食べ切れなかったヨーグルトが食卓に残るのです。残飯処理は妻の仕事。彼女は「かわいいから許せるけど」と言って笑います。

うちの息子は要するに、食べ切れると確信して開けたヨーグルト(つまり引き受けた仕事)をきちんと食べ切れないまま(つまり仕事を納期までに消化できないまま)途中で投げ出してしまうのです。息子がもしビジネスパーソンなら、たいへんなことです。

妻の言いつけに従って、一つずつヨーグルトを食べればなんの問題もないわけです。仕事だって同じ。今の自分にはちょっと量的に消化できないなと感じたら、初めから仕事を開封しなければ(つまり引き受けなければ)良いのです。

息子がヨーグルトを食べるエピソードなら、妻に対して「ヨーグルトを食べられない理由」を説明する必要はありませんが、これがビジネスパーソンの場合なら、自分が今別の仕事に取り組んでいるために、新たな案件は受け付けられないということをきちんと説明できればいいのです。

仕事を引き受けるだけ引き受けて、結局こなせないビジネスパーソンは、小さい子供と同じく無責任ですよね。

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