部下からの報連相は仕事が終わったその日の内にやらせよう
世の中の上司の皆さん、部下からの報連相はどのように受け取っていますか。報告の受け方というのも様々ですが、毎日日報を書かせてそれを提出するように決めている方も多いのではないでしょうか。
もしもっと問題が発生した時にスムーズに事態を把握したい、もっと部下の指導を適切に行ないたいという場合は部下からの報連相は日報ではなく毎日就業前に部下本人の口から行わせるようにしましょう。
日報というのは代わり映えしないものです。毎日の業務というのはさして大きな違いが生まれるものではありませんので、どうしても似たり寄ったりな内容になってしまいます。
部下としてもいつも書くことが同じなので詳しいところや細かいところは次第に省いて書くようになってしまいますし、上司としても毎日代わり映えしない日報を読むことを面倒がってしまうものなのです。
勿論毎日きちんと日報を書き、部下が持ってきたものをきちんと確認しているという方は問題ないのですが、日報制度が形だけのものになってきているな、と少しでも感じてきているなら口頭報告をオススメします。
報連相は迅速であることが肝心
報告連絡相談というのは何かあった時すぐに行われるのが最も効果的なのは間違いありません。何日か経過してから「先日のこの仕事についてなんですが、数日前にちょっと問題が起きまして」などと言う風に報告されてはその分対処も遅れてしまいます。
少しでも報連相の質を上げるために、毎日定期的に報告をしてもらい、すぐその場で対処を考えたり指導を行うことが大切になるのです。
毎日部下に口頭で報告させるメリット
毎日部下から口頭で一日の業務の報告などを行わせるようにすると、色んなメリットが生まれてきます。まず重要なのが、日報という非常に優先度の低い書類仕事から部下も上司も解放されるということです。
部下としては毎日毎日大した違いのない日報を書き続けるのは仕事としては比較的無意味で面倒なものになってしまいます。形骸化していてきちんとチェックもされていないのであれば尚更で、そんな書類を作っているよりも翌日の仕事の予定を確認している方がずっと効率的なのです。
同時に、上司の立場としてもわざわざ同じような報告を書面で受け取る必要が無くなるので、いちいちチェックしなければならないという面倒が無くなり、楽になります。
書類での報告をさせるのは、口頭報告の中でも緊急性の高い何かが起こった時、問題が発生した時、後々他の社員にも役立てられるような報告などが起こった時だけにしましょう。
それに、一日一枚の日報でも、部下が十人いれば一日10枚ムダな書類が増えることになります。年間の勤務日数が240日程あると考えると、なんと2400枚もの書類がムダになってしまうのです。
エコとして考えても、出来れば不必要な書類を増やさないようにした方が良いですよね。
毎日の報告を義務付け、それを部下に行わせるようにするメリットは他にもあります。口頭での報告をするというのはいつでも出来ることですし、メモ一つ用意していれば質問したり指導したりといったことが簡単に出来るようになります。
文章を書くよりも会話したほうがお互いのレスポンスも早いため何か問題があった時の対応スピードも上がるのです。
また、何も問題が無い時は、「問題ありません」という一言だけで報告が終わるのも魅力的です。終業間際というのは誰しもが忙しく、出来れば早く帰宅したい時間ですので、スムーズに仕事を終えることが出来るのです。
その日の問題はその日の内に
何故二日おきや一週間に一度、問題が起こった時だけの報告などにしない方が良いかと言うと、上司が問題をより早い段階で把握しておくことのメリットが大きいからです。
問題がある時、特別何かあった時だけ報告するようにするというのも一つの手ですが、それだと報告するまで時間を置いてしまう部下がいる場合対処が遅れてしまいます。ミスの対処も部下への指導も、後から纏めて行うよりもその都度行う方が効果は高いです。
人間はものごとを忘れる生き物です。数日前程度ならばいざしらず、一週間も経つとそれなりに記憶が薄れてしまいます。何かがあって報告したという時に、その詳細について聞き出すことが困難になるのは言うまでもありません。
部下の仕事は上司が責任を負っています。万が一の時に対処するのは上司なのですから、少しでも問題の拡大を抑え対処するためにも毎日の口頭報告が有効なのです。
毎日口頭で報告して貰うことで、その日起きた問題を上司はすぐに把握出来るようになります。どんな問題も時間が経てば経つほど対処が面倒になってしまうものです。
問題の報告を行うということで緊張感や責任を感じている状態の部下に、対処の方法を見せたりどのようにすべきなのか、これから先同じような問題を防ぐためにどのようにすれば良いのかという指導を行ないやすいのです。