部下を叱る時には抑えるべきポイントがある。有能な上司の叱り方は?
上司の行動一つで、部下のやる気は100にも0にもなります。しかし!後々の事まで考えて部下を叱れる上司は、とても少ないもの。だから職場で不満がたまっている社員が多いのです。
部下のモチベーションを上げる、上手な叱り方をお伝えしましょう。
やってはいけない叱り方とは?
上手な叱り方の前に、思いっきり駄目な叱り方をご紹介します。思いっきり駄目と書いていますが、実際にやっている方、凄く多いです。注意してくださいね。
特定の方を大勢の前で叱ること。見せしめなのかどうかわかりませんが、大勢の前で吊るし上げるやり方は、間違いなく逆効果です。私怨と思われても仕方がありません。
とくに最近の若い方は、叱られることに非常に敏感に反応します。叱った方にマイナスの感情を植え付けるだけで、反省にはまず結びつきません。その方を更正させる目的で叱るのであれば、一番やってはいけない方法です。
特定の方を叱ると同時に、他のみんなにも聞いてもらいたい。そのような目的がある場合は、複数の人間をまとめて叱るようにしてください。これが1つめのポイントです。
叱った後のフォローは忘れずに!
部下の立場から見て一番嫌な上司というのは、叱るだけ叱っていざそれが改善された時にはスルーする上司です。これはもう人として終わっています…が、意外と多いのですよ。
もちろん、部下が頑張っているのを認めつつも、あなたの言っていることが100%出来ていないかもしれません。それでも、「前より大分良くなったね。もっと良くなるはずだから、頑張れ!」の一言があるだけで、部下のモチベーションは大きく変わります。
叱るだけで褒めない上司には、人はついてきません。もしそれでもついてきていると思っているのであれば、それは幻想。もしくは利害関係があるからです。利害関係がなくなった時、あっさりと捨てられますよ。
叱ったことが修正できた部下を褒めることを忘れない。これが2つめのポイントです。
嫌われることを怖れないこと
相手を叱るのですから、ときには嫌われるでしょう。嫌われることを怖れて叱れない上司が増えているようです。しかし、やはり上司たるものそれでは駄目なのです。甘いだけの上司では部下もついてきませんし、あなたの評価も上がりません。
絞める時には絞める。
これが3つめのポイントです。
しかしこんなことは、みんな頭ではわかっているはず。でも、どうしても部下に嫌われたくないという意識が勝ってしまう方が多いのかもしれませんね。何故部下に嫌われたくないのか、考えたことがありますか?
もし、あなたが嫌われることで仕事が上手く回らないのでは…という不安があるのであれば、「部下の人気引き受け役」を作れば良いのです。その役どころは、あなたがもっとも信頼できる相手に引き受けてもらってください。「嫌われ役は全部、俺が引き受ける。だからオマエは、みんなの心をうまく掴んで部内を回してほしい」と頼むのです。飴とムチの役どころを2人で分担するというわけです。これが出来る方は、相当かっこいいですよ。
これを実行した場合、本当に嫌われ役になってしまうのかというと、実は意外とそうでもありません。部下の全員が全員、気づかないということはまずありえませんからね。そこまでみんな馬鹿じゃありません。頭のきれる部下が一人でも「わざと嫌われ役を引き受けている」ことに気づけば、かえってあなたの評判は上がる方が多いのです。
どうですか?嫌われることで仕事に影響があるなんて考えがどれだけ杞憂だったか、ご理解いただけたでしょうか。
そうではなく、嫌われたくない理由が純粋に「他人に嫌われたくない」なのでしたら、それはもう上司になる資格がありません。嫌われる覚悟も含めて、人の上に立つということを理解した方が良いと思います。