これぞ究極のプレゼンテーション!簡単プレゼン作成術・高橋メソッド
会議や営業でのプレゼンテーションは、その後の会社内のあなたの立場やお客様との関係に大きく影響します。それは多くの方が感じており、そういう発表があるときにはプレゼン資料、とりわけPower Pointのプロジェクター表示用の資料にはかなり力を入れることでしょう。普通、プレゼン作成に力を入れるのは
・印象に残りやすい「カッコよさ」
・内容が記憶に残りやすい「わかりやすや」
の追求ですよね。そのうち「カッコよさ」はデザイナーのようにちゃんと勉強・修行した人にはかなうものではありません。せいぜいパワポ標準のスタイルを使うのが限界でしょう。あとは「わかりやすさ」ですが、これは逆に自力で工夫するしかありませんね。そこで両方の要素を簡単に実現する究極?のプレゼン手法をご紹介しましょう。「高橋メソッド」です。
高橋メソッドを考えた高橋氏
高橋メソッドは「日本Rubyの会」の高橋征義氏が考案したプレゼン手法です。ちなみにRubyというのはコンピュータプログラム言語の一つで、高橋氏もコンピュータ技術者です。
高橋メソッドは、とあるイベントで講演をすることになった高橋氏が、その場で文字だけで構成されたプレゼン表示資料を作成してプレゼンを行ったのが始まりです。それほど簡単に作れてしまうという特徴があります。
高橋メソッドのルールは3つ
高橋メソッドには次の3つのルールがあります。
・文字のみで表現
・巨大な文字サイズを使用
・1つのスライド内には最小限の文字数のみ
まず、図や表、そして画像は一切使いません。文字のみで構成します。そしてその文字はスライドいっぱいに広がるほどの巨大サイズに設定します。さらにその文字の巨大サイズを活かすべく、1スライドでの内容は可能な限り少なくするのです。
この文字だけのスライドが、次々表示されるということになります。間に余計なエフェクトを入れることはありません。
高橋メソッドの有効性
高橋メソッドでプロジェクター表示資料を作ると、それまで意識することの無かった利点がいくつか認識できます。まず、何といっても見やすい。文字情報(キーワード)の伝達を最優先にしているので当然の結果です。会議室の一番後ろの人にまで確実に伝わるでしょう。
見やすさは聴講者にとっては、集中してプレゼンを見る(見てもらえる)という効果をもたらします。通常のプロジェクター表示資料は1スライドの情報量が多く、話を聞いていると見る気を無くします。また、表示されたスライドの情報に気を取られていると話を聞かなくなります。
お笑いも高橋メソッド!?
作成者にとっても、可能な限り文字数を少なくしようと意識して考えるので、自然と要点がまとまっていくという結果をもたらします。さらに、全体が簡易版原稿みたいなものなので、話がしやすいという利点があります。
最後にもう一つ指摘しておきたいのが、この高橋メソッドは「笑いを取りやすい」という有効性があるということです。単純に手法自体が珍しいということもありますが、お笑い芸人のフリップ芸の要領で意外性のある文言を途中途中に追加しておき、そこで笑いを取ることができるのです。
よし、次のプレゼンは高橋メソッドで!?
じゃあ実際に高橋メソッドをやってみるか、と言われるとちょっと躊躇してしまいます。先ほどあげた利点の中で意外と笑いの要素が印象強いので、ビジネスの場にはそぐわないという気がするからです。(講演会のような発表では盛り上がります)
でも今回「こんな手法も存在する」ということがわかれば、あなたのプレゼン資料にも何かしらの影響があるかと思います。情報量をできるだけ少なくするという観点は、普通のプレゼンにも重要な事です。