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貴方は指導出来ていますか?怒ることと叱ることの違いとは?

人を指導するときに、よく言われる事に「怒るのではなく、叱る」という言葉があります。その二つの違いというのは何でしょうか……って言うまでもなく違うものですけどね。

・怒る

怒るとは感情の変化です。喜怒哀楽の「怒」ですね。ここで言うのは、指導する相手に対して怒る事がどういう事かという事なのですが、指導すべき相手が自分の言う事を聞かない場合には、普通は怒りの感情が生まれると思います。ですから、ある意味自然な生理的行動だと思います。

・叱る

叱るは相手に対して、指導する事です。ですから、相手の為に行う行動です。本来、指導すべき相手がミスをした場合に相手に対して行うべき行動だと思います。

こう区別すると分かるのは、二つの行動は似ているように見えて全く別の行動であると分かります。簡単に言うと両方が同時に存在出来るのです。つまり、怒りながら叱る事が出来るのです。

しかし、実際には「怒ると叱るは違う」というのが現実だと思います。ここで問題なのが、怒りの感情がある場合は、その人は理性的な判断が出来なくなる事があるのです。もちろん、怒りの感情がある状態でも冷静な判断が出来る人もいますけどね。ですから、叱る場合には怒りの感情を押さえた状態で行う必要があるから「怒ると叱るは違う」と言われるのでしょう。

そこで問題になるのが……「俺は怒っているんじゃない、叱っているんだ」と怒鳴る人です。冗談のように聞こえるかもしれませんが、とにかく多いです。すでに大きな声になっている時点で、怒りで冷静な判断が出来ていない事になります。ですが、本人は冷静なつもりです。

そして、自分の中では「俺は叱っているのだから問題ない」と思っている事だと思います。今日の風習として「怒る」は駄目だけど「叱る」はいくらでも大丈夫、という雰囲気があります。だから、自分は叱っているからいくらでも怒鳴ろうが罵倒しようが問題ないという自己肯定が成立しているから、いくらでも、何時間でも怒鳴り続けます。

そんな人ほど「俺は相手の事を思って何時間も叱ってやったんだ」と自慢げに語ります。何時間も叱る事があるというのがそもそも意味不明ですが、それを相手の為だと語るのが自己満足だと思います。

じゃあどうすれば……という事ですが、ここは素直に怒りましょう。人間ですから、感情をすべて抑制出来る訳ではありません。もちろん、何時間も怒り続けるのは駄目ですが、相手に「俺はお前のミスで怒りを感じた」というのを伝える必要もあると思います。そして、それでも反省しないような相手には罰を与えましょう。ミスをしたら、相応の罰を与えるのです。

罪には罰が必要なのです。そして、その罰を「相手の為」などという自己肯定は止めましょう。相手が犯した罪に与える罰ですから、それは相手の為ではありません。もっとも、罰を受けて自分で反省するなら、その罰が自分の為のものになるかもしれませんが。そして、罰を受ければ、その人は次から同じミスをしないように努力するはずです。そうでないなら、次の罰を与えるだけです。

と、簡単に言いましたけど、実際に現在の社会環境を考えると罰を与えるのは難しいです。暴力を振るえば、別の問題が発生しますし、減給にすれば社会的な問題が発生します。まあ、体育会系じゃないですけど、腕立てとか腹筋とかが現実的でしょうか……それでも、パワハラとか言われそうですけどね。

ともかく、罰はともかくとして、叱るときは怒りの感情を押さえ、そして怒るときは自分が怒っている事を把握した上で行動する必要があると思います。自分の場合は、どうしても怒りの感情が押さえられないときは、叱るのは別の機会にします。怒りの状態で叱ると別の問題が発生しますからね。

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