入社試験の面接で失敗しないため知りたい、好感のもてる人物像とは?
入社試験で面接までこぎつけ、面接で面接官と和やかに上手く言ったような感じだったのに結果は不採用だったり、反対に、面接の時に上がって失敗してしまったり、緊張して余計な事を言ってしまったようなダメダメ印象の面接だったのに、何故か採用されてしまったような話を聞いたことがありませんか?
面接では、いったい何が見られているのでしょう。
面接のマニュアル本の暗記はダメです
入社試験で人事が見ているのは、人柄と信念の強さです。1つのことに没頭してやり遂げる根性が有るかどうか、コミュニケーション力がどのくらいあるか見ています。
人事は毎年数千人もの学生を見てきています。そして、採用の結果、面接のときと印象が違ったり、思った以上に仕事ができたり、できなかったり、すぐに辞めて行く人間、長続きする有望な人間、面接の時どのような人間が、採用してどうなったかを長年見続けているわけです。
ですから、その企業独自の統計として、「このような回答をする人が好ましい」「このような回答をする人は避けたい」というものがあるのです。これはその企業の社風によっても異なります。
社会人にとって一番大切なのは、理系・文系に限らずコミュニケーション力です。コミュニケーション力が無ければ、まず会話のキャッチボールができません。会話のキャッチボールができなければ、企業の会議・商品開発等、企業の発展に寄与できないからです。
新しいものが生まれる時は、必ず意見の衝突が起こるものなのです。皆が思考錯誤し、その意見の衝突が衝突し尽くした時に、一番良いものができるのです。その際の発言力・皆を納得させ惹きつけ動かすことのできるコミュニケーション力には、強い信念とくじけない心と、そしてそれらと同じくらい、他人の意見を聞く素直さ・意見を引っ込める潔さ・柔軟な脳みそも重要なのです。
企業全体のことを考えて、和を重んじることも重要です。また、人望が無ければ人は動きません。そして、押すばかりではなく「今は引く時だ」という判断もできなければなりません。
このようなコミュニケーション力を、新卒の新入社員に完璧に求めるのは不可能です。しかし、「真直ぐな信念」と「真面目さ」「素直さ」「和」を持つ人材が、青竹の新芽が真直ぐに伸びてよくしなる大きな竹となる素材なのです。人事はその素材を見ているのです。
面接の時に緊張して失敗しても良いのです。人柄が素直に現れるような回答をすればいいのです。
ですから、企業の志望動機・長所と短所・学生の時に熱中したことや楽しかったことetc、これらは、正しい答えや模範解答などないのです。人事があなたの人柄を見るための質問なのですから、あなたは自分をさらけ出せばいいのです。
例えば志望動機が「この会社に別に入社したいわけではない」と思っていたら、どんなに模範解答を立派に話すことができても、それは自分の本心ではないのですから、それが何となく現れるものです。また、「嫌だったら転職すれば良いや!」と思って何となく面接に臨んでいる人もその適当さが伝わるものです。
ですから、たとえその企業が第一志望でなくても、入社試験を受ける限り、その会社に本気で入社する覚悟で面接の日に臨むべきなのです。人事面接は、自分を丸裸にして見せる場なのです。
技術者面接の場合
技術者面接は、自分のスキルを見せる場です。ここでは、新卒と中途採用に差があります。新卒は、即戦力にはなりませんので、資格や興味の主体、やる気、如何に育てやすいか、伸びる可能性が有るかを見定めます。ここでも「素直さ」「意欲」「根性」の順で性格を見られます。
即戦力にならない新卒の新入社員は、いかに早く即戦力として使えるようになるか、どれだけ有能かが問われます。そこで一番重要視されるのは、素直さです。素直でなければ成長しません。でも、素直で言われたことだけをするのではダメです。「1教えたら10学ぼうとする意欲」が重要です。貪欲に知識を身につけようとする意欲の「有る人間」と「無い人間」では、成長のスピードが全く違うのです。
あとは、長く続ける根性です。「石の上にも3年」と言うように、結果はすぐには出ないのです。極端な話、「今わからなくても10年経ったらわかるから黙って従う」位の根性が必要なのです。納得がいかないのは自分が未熟だからだと思える素直さが必要です。
つまり、新卒採用の技術者面接では、今まで勉強してきたことと、意欲と人柄のアピールをして、自分の将来性を売り込みましょう。
また、中途採用はとにかく経験を聞かれます。即戦力になるかどうか、細かい所まで突っ込んだ意地悪な質問もされます。ですから、浅い知識・経験なのか、深い知識・経験なのか隠しようがありません。ハッタリは通用しないことを心しておきましょう。
中途採用の技術者面接では、知識・経験が丸裸にされますので、自信のあることはしっかりとアピールしましょう。また、浅い知識・経験しかなくても、その程度でも良い場合もあるので、経験の程度を正直に話した上で自分の今できることを説明し、今後どんなふうになりたいのか、どのくらい意欲があるのか将来性をアピールすることも重要です。
面接で成功する秘訣
面接で成功する秘訣は、特にありません。正直に有りのまま答え、自分を上手にアピールすることです。
そこで参考になるのは面接対策本です。面接で聞かれるであろう事がその本を読むことで予測されます。そこで、回答を丸暗記するのではなく、自分なりに自分用の回答を文章に書き出し、いかに自分を上手にアピールできるかを練習しておきましょう。
緊張して言いたいことの半分も言えないでいるのは損です。また、だらだらと長くてわかりにくい回答、元気が無い発言もマイナス要因です。そうならないためにも、前もって、短く、的確にスマートに回答できるよう文章にして暗記しておくと良いでしょう。
少なくとも、志望動機、自分の性格の長所・短所、今までの職歴の説明、または学生時代ゼミや研究で力を入れたこと等、人柄と意欲のアピールは重要です。