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「遅刻」でも相手を怒らせない、上手な「遅刻の仕方」

時には遅刻もする…

ビジネスをしていると、様々なトラブルに見舞われます。どうしてこうも思い通りにならないのだろうかと、空を見上げて神様に問いたくなる事も多々あるかとは思いますが、「色々と起こってこそ普通」くらいの大きな気構えでビジネスライフを送って頂きたいものです。

色々と起こって普通なのがビジネスですが、なるべく起こしたくないのが「不可抗力による遅刻」。長年にわたり仕事をしていれば、時間厳守で有名な人でも時には遅刻をしてしまう事もあります。

寝坊やうっかりによる遅刻は許されるものではありませんが、気象予報にもなかった突然の大雨や予測不可能なトラブルによる遅刻はある意味で仕方がありません。ただし、よく発生する交通渋滞による遅刻は、取り扱いが難しいものです。

工事渋滞であれば事前に調べて対処方法を考えておく事もできるかもしれませんが、事故の渋滞は予測不可能です。「じゃあ、事故渋滞に備えて2時間余裕をみて早目に出ておけば良いだろう」と言われてしまうと返す言葉が出ませんが、そもそも事故渋滞まで想定に入れていては仕事になりません。

上に挙げた事例以外でも、どうしても不可抗力で遅刻をしてしまうケースは多々ありますから、「本当に時々の遅刻」はビジネスのシーンにおいては避けて通れないものと言えるでしょう。しかし、ここで一つの問いかけがあります。「遅刻止む無し」となってしまった時に、あなたはどのように対応をしているか?という問いです。

遅刻しそうな時にやりがちなミス

商談時の事例で考えてみましょう。商談に行く時に、相手先に到着する時間が明らかに間に合わない場合、まずとる行動は先方に一本電話を入れて、丁重に詫びを入れておおよその到着予定時間を伝えるという作業ですね。

ただしここで、多くの人が間違いをおかしてしまいがちです。「遅刻してしまった」「先方に申し訳ない」「早く着かなくては」という焦りが出てしまい、先方への到着予定時間をギリギリの時間で設定してしまうという間違いです。

ただでさえ遅刻をしてしまっている状況ですから、真面目な皆さんはなるべく「遅れ」の時間を短くして先方に伝え、少しでも悪い印象を軽減しようとする行動をとってしまう気持ちは理解ができます。

遅刻は「多め」に見積もる

が、そんな時は「ビジネスでは色々と起こるものだ」と自分に言い聞かせて一息付き、落ち着いて余裕のある到着時間を見積もってみてはいかがでしょうか。目算で30分遅れてしまいそうならば、その1.5倍。45分ほど遅れてしまいそうな旨を先方に伝えれば良いのです。

これは人間の心理状態を利用した少々高度な詫び入れのテクニックなのですが、人間というものは、「何分待たされるかわからない」という状況では1分待たされてもイライラしてくるものですが、「あと何分待てば良い」とわかっていれば、意外と長時間でもイライラせずに待っていられるものなのです。

その心理を利用して、安全に安全をみてあえて多めの時間を見積もり、先方に到着予定時間を知らせるのです。「え?そんなに待つの?」といった反応が出る事もあるかもしれませんが、相手も「不可抗力の遅刻」の前科はあるはずですから、その場で「帰れ」などと口にする事はないはずです。仮に怒られたとしても、シコリなどは残らない「最低限の被弾」で済みます。

遅刻の「上乗せ」は絶対に避ける

それよりも怖いのは「遅刻の上乗せ」で、ギリギリの到着時間設定をしてしまったばかりに、その「再設定時間」にも間に合わず、二度目の詫びを入れて到着時間の「再々設定」をしなければならないという状況が発生してしまう事です。

相手も二度目ともなると、たとえ不可抗力の遅刻であっても「ちょっと、どういうこと?」といった気分になるでしょうし、なによりもそういった状況になってしまうと、もう商談云々の話ではなくなってしまう可能性があります。

ビジネスでは色々な事が起こって当たり前、かつ、その事は商売をしていればお互い様です。遅刻も日常茶飯事では困りますが、「避けられない遅刻」の時には落ち着いて余裕のある到着時間の再設定を行い、短くなってしまうであろう商談時間に対する対応策などをその移動中に考える位の余裕が欲しいものです。

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