組織社会で求められるデキる上司の第一条件!人望の極め方
中途半端な同情よりも、事実に真摯に向き合い、解決策を提示するスタンスが重要。
管理職となり一流の男と目されている人達は、下位職から人望を得て一流と言われるポジションにいる。孤高の優秀さより、人との関わりを大切にする方が組織の中では成功しているようだ。そうやって人望を得ている。彼らの意見から人望を得る秘訣は何かを探ってみる。
部下に自分の万種を誠実に話すF課長
友人の話だが、隣の課長は部下の人望が厚いらしい。隣の課のF課長は、昨日得た情報や知識を翌日には部下に話している。課長が部下の輪の中に入り話をしているようだ。話すタイミングは出社後か昼食時のようだ。
例えば、先週の金曜日は出社するなり部下を捕まえ「交渉ごとはこう進めるべし、の典型が何か判るか?主観、感覚でなく客観的事実を持っておくこと、決して相手を陥れないこと。そして何より相手を不安にさせないことだぞ」と言っていたらしい。
こういった薀蓄やセミナーの要約以外にも、日常の話題も話しているようだ。仕事時間中の休憩時間では話さないようだが、出社時と昼食時のようなネクタイを緩めるタイミングで話をし、コミュニケーションを取っている。
部下の趣味の輪の中に入っていくW課長
テーブルマジック、スポーツと多趣味な友人がいる。W君だが、友人達の話では、部下の信望が高く、話題豊富で、将来を有望視されているらしい。
彼の多趣味ぶりには理由がある。休日などは部下と趣味を愉しんでいるため、部下が替わる度に趣味が増えているからだ。金融機関で管理職になれば、入れ替わり、のべ10人程度の部下を持つ。つまり10種類の趣味を持つことになる。
趣味の場では、仕事上の上下関係は逆転する。趣味の世界では部下が先輩だ。W君は膝を折り、教えを請う形で趣味を楽しんでいる。部下の方も悪い気はしないからか、丁寧に教えている。その結果、W君のスキルアップは速い。すぐにモノにしてしまっている。
腰が低く教えを請う姿勢は共感や親近感を得やすい。そして増えていく趣味が話題の豊富さにつながっている。テニスの話になれば、簡単に話の輪の中に入れる。ちょっとした余興でテーブルマジックを披露すれば、女性達の注目を集めやすい。そういったことの積み重ねが人望という形になっている。
二人に共通する点が部下とのコミュニケーションだ。現代の若手は、雲の上の存在より目の前にいる人に注目しがちだ。孤高の雲の上の存在では人望は集まらない。人望を集めるには、自分が立つ位置を部下の所まで低くし、彼らの中に入っていく努力が必要だろう。