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偏差値社会に慣れた若者は、評価されないと落ち着かない!?

子供の頃から塾に通い、昔のように外で遊ばなくなった若者たちは、「ゆとり社会」や偏差値社会に慣れ過ぎて、学生時代と社会の違いに気付かないまま、「評価」を得られることに執着してしまう人が多いそうです。「評価」に執着しすぎて、「評価」されることの無い、黙々と積み重ねられる信頼や努力は、ダサくカッコ悪いことだと思ってしまいがちだそうです。

でも会社では、そのような縁の下の力持ちが必要で、実はみんなが評価してくれている事をこのような若者には気付いて欲しいものです。

企業の求める学生

最近の超氷河期時代の影響で、新卒学生の就職志向も昔のように終身雇用の希望が増加傾向にあるそうです。でも、まだまだ自分の希望通りの就職ができず、妥協就職を余儀なくされたと感じて入社式を迎えた学生が多いのも事実です。

希望企業に全て不採用になった原因を「自分の能力をわかってもらえない」「自分の能力を十分に表現できなかった」と思っている学生が多いのだそうです。特に偏差値の高い大学を卒業した学生にそういった傾向がみられるのだそうです。

しかし、企業は偏差値を見ているのではなく、学生の社会適応能力やコミュニケーション能力、何より意志力・忍耐力・継続力・性格を重要視しているのです。偏差値が高い大学に入学できた学生なのですから、頭の良い学生であることを企業の人事は十分に承知しています。

しかし、社会が求める頭の良さは、IQではなく、社会での頭の良さです。具体的に言うと、偏差値は左脳(理論・計算等)の評価ですが、企業の求める頭の良さは右脳(アイデア・芸術・想像力等)の評価なのです。偏差値だけでなく、右脳の能力の高い学生を求めているのです。

有名大学なのに、何故か連続不採用通知のみの学生の特徴

だから偏差値の高い有名大学出身者でも不採用結果しか得られない人は、「自分の能力をわかってもらえない」「自分の能力を十分に表現できなかった」のではなく、企業は、あなたをしっかりと評価して不採用としたのです。

企業が求める右脳能力は、企業によってさまざまです。一概には言えませんが、偏差値が高いのに連続不採用なのは、あなたの何かに問題がある場合もあるのかもしれません。このような場合は、右脳能力の何かが欠けているのではないかと思われます。

まず、プライドが高すぎると嫌われます。偏差値が高く神童ともてはやされてきた学生の中には、IQは高くても、その評価がそのまま社会で通じるとは限らない、ということを認識していない学生もいるのです。企業にそのように評価(誤解?)されてしまえば、多くの場合不採用です。

社会人として、新入社員は、新米・見習い程度から始まるのです。企業は、まず新入社員を育てることから始めなければなりません。プライドの高い自信家やナルシストの性格を持った学生は育てにくく、新入社員教育に支障をきたすこともあります。

おまけに会社の和を乱しやすいので、厄介に思われ嫌われます。反対にコミュニケーション能力が高く謙虚な礼儀をわきまえた学生を好むのです。

とにかく、適性検査である程度の性格はわかりますが、面接の時に、何の根拠もなく自信たっぷりな抽象的な展望や、自分の能力を強くアピールし、希望する職種についても、「○○でなければ嫌だ」「自分は○○に適性がある」と断定的な意見の持ち主は嫌われることが多いでしょう。社会の適性や能力は会社が判断するものですから、意欲は過剰すぎると邪魔になるのです。

評価を期待する新入社員たち

学生時代は、勉強すれば「偏差値」という数字で評価されます。ゆとり世代の学生は、順位をつけられたりする経験があまりないでしょう。平等社会に慣れ親しんでいます。

しかし、子供の頃から個人の能力には格差があるのは当たり前です。勉強ができる子がいれば、スポーツができる子、芸術方面に優れている子etc、その子その子に個性があるように、能力にも個性があるのです。

何も良い所は無いように見えて、優しい性格で、その子がいるだけで場が和むような子もいます。これも一種の特質した能力です。誰からでも好かれる子、誰とでも仲良くできる子、リーダーになれる子、子供は誰もが何か特質した能力があるのです。そこを評価し、伸ばしてあげるべきなのですが、「平等」を特に意識したゆとり教育世代は、皆平等に評価されてきています。

だから、特にお稽古事や習い事に行っていない限り、学校では負けて悔しい思いをしたり、ライバル意識に燃えたなんて事も少ないでしょう。そのような事があれば、すぐにPTAから苦情が来るからです。教育委員会も敏感になっているそうです。

しかし、ゆとり世代で大人達に優しく守られて育った学生が、社会に放り出されて、いきなり競争を強いられるのです。ちょっと叱られただけでも経験が無いので激しく落ち込み、自分だけがいじめられているように思ってしまう人もいるそうです。叱られただけでセクハラ・パワハラを受けたと騒ぎだすこともあるそうです。

また、今まで学校で勝ち続け評価され続けてきた優等生タイプが、同期と比べられて叱責を受けたりしたらもう大変でしょう。今までそのような事をされたことが無いのですから。

それでも、精神面が強く右脳が発達していたら、同期よりも自分のどこが悪くて叱責を受けることになったのかを考え、理由を見つけ成長するでしょう。そして悔しさから「何くそ!」って感じで「次は認めてもらうぞ!」とがんばる精神へとプライドが向くでしょう。

でも、「あの上司は自分の能力に嫉妬している?」なんてとんでもない勘違いをする新入社員も中にはいるそうですよ。ベテランの上司が、新卒新入社員のどこに嫉妬するのか、ここまできたら呆れるしかない勘違いです。

また、いつも雑用ばかりで仕事を任されず、指示通りのことしかさせてもらえない、さらに何をしてもチェックされてしまうこと等に不満を抱く新入社員もいるそうです。新入社員だから、独りで仕事を任されないのは当たり前です。

仕事というものは少しずつ先輩の指示を受けながら、言われた通りの事ができるようになってから、少しずつ新しい事を覚え、独り立ちしていくのが順序というものです。初めは言われた通りのことさえできないことも多いのですから。

それなのに、最近では「この会社では自分の能力が活かせない。もっと自分の能力を活かせる所で働こう!」とほんの数カ月で会社を退職してしまう新入社員が増加し続けているのだそうです。自己評価を出すのが早すぎます。

勉強は数カ月で努力の効果は表れますが、社会の仕事は評価されるまでには数年かかるのです。「石の上にも3年」という言葉があります。取り敢えず3年辛抱していれば何かの評価が出るものです。何故このような事をさせられているのか考えずにとにかくやり続けるのです。そうしたらいつの間にか何かが身についているものです。

もし20代で会社を辞めようと思っている人がいたなら、取り敢えず自分が3年以上一つのことに辛抱できているかを考えましょう。社会で言う「仕事の経験」とは5年以上一つの事に取り組んだ仕事を言います。5年以上の経験が無ければ転職しても職歴はあまり評価されません。ですから、少なくとも転職は入社5年以降に考えましょう。

但し、本当にイジメにあっていたり、セクハラ・パワハラの被害にあっている場合もありますので、これ以上我慢したらストレスでウツになりそうだったり、自分が壊れそうだと思うまで追い詰められているような場合は自己防衛が第一ですよ。

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