「守備の名手」から簡単に学べる!重用される社員になるコツとは?
野球の名手のように仕事をしよう
野球には「守備の名手」と呼ばれる、見る人を唸らせるようなプレーを見せてくれるプロフェッショナル達がいます。
野球も見る目が肥えてくると、派手なホームランや一発逆転の長打などではなく、「これぞプロ!」といった渋いプレーを見たくなるもの。ただしこれらのプレーはなかなかテレビでは拾いきれないところもあるので、多くのいぶし銀ファンは球場に足を運んでこれらのプレーを観戦する事になります。
いぶし銀の守備の名手に見て取れる共通の特徴は「派手なファインプレーではなく、凄いプレーをさりげなくやってしまう」ということです。
あらゆる状況でもキッチリと自分の仕事を、それも難しい仕事をさりげなくこなしてしまう様は、サラリーマンの理想の仕事の進め方にも通じるものがあります。
バタバタしている様を見せない
サラリーマン諸氏を観察していると、よく見かけてしまう残念な光景がこれ。「すいません、いまちょっとバタバタとしていまして…」と弁解だか言い訳だかよくわからない言葉を発して必死な形相で仕事を処理している人をよく見かけますが、あまりこういう姿を上司や同僚の前でみせるのは好ましい事とは思えません。
忙しいのは誰でも同じですから、であれば、事前に忙しくなることを想定してある程度の準備をしておき、常に時間と身体に余裕をもたせるようにしておけば、こういった状況は避ける事ができますね。
物理的に避けられない忙しい状況が起こってしまう事はやむを得ませんが、それはレアケースで、多くの場合には「バタバタ」してしまう状況は事前の準備によって避けられる場合が多いというのが私の意見です。
守備の名手は打者の情報や最近の調子、今の天候や次に投手が投げる球種やコースから常に守備位置を調整する「事前準備」を怠りません。あらゆる状況を読んで準備をしているのです。
そういう事前準備をしっかりとしておくから、どんな打球が飛んできてもバタバタすることはありませんし、何よりもエラーをする可能性は非常に低くなります。サラリーマンが学ぶべき多くの姿勢がそこには見て取れます。
球際に強くなれ
事前の準備が完璧で「自分の仕事が常に読めている」守備の名手たちは、球際にとても強いのも特徴点です。
打者が打った打球は時にはとんでもないバウンドをしたり想定外の動きをしたりする事があります。
こんな時、球際に弱い普通の野手は、ボールをうまくグラブに収めることができずに弾いてしまったりするのですが、守備の名手たちはとても柔らかいグラブさばきで何事もなかったかのようにボールを捕球し一塁へ矢のような送球して自分の仕事を片付けてしまいます。
事前準備が完璧ですから、心にも身体にも余裕があり、「とっさの事」にも余裕を持って対応ができてしまえるわけですが、こういった部分もサラリーマンの方にはとても参考になるのではないかと思います。
野球と同じで、仕事というものにも常に想定外のトラブルが起こるものです。そういったトラブルに柔軟に対応できる対応能力と余裕を身につけておくことは、サラリーマンにとっても必須のスキルなのではないかと私は考えるわけです。
高い危機対応スキルがあって余裕があれば、「詰めが甘い」といった状況には陥りにくく、常に結果を出せる仕事を提供できるようになります。
ピンチに強くなれ
守備の名手がチームからの信頼を一手に集める3つめの理由に「ピンチに強い」という事が挙げられます。野球で「チャンスに強い」という表現は良く耳にしますが、「ピンチに強い」ということはあまり耳慣れない表現かもしれませんね。
これはとどのつまりは、「やってはいけない所では、絶対にミスをしない」ということであり、組織の長が自分の部下に求める最も重要なスキルでもあります。
先見先見、決断決断を常に要求されるリーダーにとって、一番困ってしまうのが「やってはならない状況で部下がミスを犯してしまう」というシチュエーションです。人間ですから失敗をする事はあって当然なのですが、世の中には防ごうと思えば防止できたミス、やってはならないミスというのが実はたくさんあります。
リーダーというものはこれらのミスまで想定していては決断などできなくなってしまいますから、それらを勘案せずにどんどんと仕事を進めていこうとします。厳しい状況であっても、事前の準備や日頃の心掛けによって防止できるミスというのはたくさんありますから、そういうミスを犯さない「ピンチに強い部下」というものは自然と重用されるようになるものです。
仕事の帰りに「ナイターでも見ていかない?」と 上司や同僚に声をかけられる事も多いと思います。そんな時は、日頃から「守備の名手」と呼ばれる選手の「さりげない、良い仕事ぶり」を目で追いかけて、自分の仕事の参考にされるのも良いかと思います。