贈り物にもピッタリ!好きな曲を入れられる手作りのオルゴールBOX
お気に入りの曲を奏でるオルゴールですが、気に入った曲で気に入った箱のオルゴールを手に入れることは非常に難しいものです。自分のお気に入りのオルゴールが欲しいという方は、一度オルゴールBOXを自分で作ってみては如何でしょうか?思い出の記念やプレゼントなど、オリジナルのオルゴールBOXを作成してみましょう。
ノコギリを使用した部材の切断と木工用ボンドで接着するだけで作成できることから、多少のDIY経験のある方であれば自作オルゴールBOXは簡単につくることができます。
今回使用する材料と道具
・MDFボード
※中密度繊維板やファイバーボードと呼ばれる木質ボードです。少し仰々しく聞こえますが、100円ショップでも購入可能な安価な材料です。
・木工用ボンド
※木工用のボンドです。木材などと相性が良く、木質繊維を使用したMDFボードにも非常に相性の良いボンドです。
・オルゴール本体
※オルゴールメカ、オルゴールムーブメントなどと呼ばれるオルゴールの本体です。専門店では非常にバリエーションの多い曲から選ぶことができます。
オルゴールBOXにはアクセサリーケースなどの開閉型とオルゴールだけの密閉型があります。今回は密閉型のオルゴールBOXを作成します。
各パーツのサイズ
今回作成するオルゴールボックスのサイズです。※このオルゴールBOXはオルゴール本体に合わせたサイズである事から、用意したオルゴール本体によっては合わない可能性もあることから、事前にオルゴール本体のサイズと比較しましょう。
・蓋板…5.5cm×4.5cm(写真①)
・底板…5.5cm×4.5cm(写真②)
・横板…4.5cm×4.5cm(写真③)
・横板…4.5cm×4.5cm(写真④)
・横板…6.5cm×4.5cm(写真⑤)
・横板…6.5cm×4.5cm(写真⑥)
オルゴールBOXパーツの切り取り作業
パーツ①②③④をノコギリで切り離します。上の写真では左側のパーツは①②、右側のパーツが③④です。
パーツを切り離した写真では左側のパーツは①②、右側のパーツが③④です。
パーツ①、②を切り離します。※最上部の細いパーツは使用しません。
パーツ③、④のを切り離します。※パーツ①②と同じく最上部のパーツは使用しません。
不要なパーツを取り外し並べたのが上の写真です。組み立てを円滑に行うためにも、パーツに番号や印を付けておくのも良いでしょう。
出来上がったバーツを簡単に組み合わせサイズが合っているのか確かめます。※パーツの切り離しを正確にする事で、隙間の無い綺麗なオルゴールBOXが仕上がります。
続いてパーツ⑤、⑥の切り離しです。
上の写真のように縦に切った場合、左側のパーツは不要になります。
前の手順で切り離しは左側のパーツ⑤、⑥を切り離します。※最上部と左側のパーツは使用しません。
展開図のように並べたのが上の写真です。これでパーツの切り取り作業は終了になります。この6枚のパーツを組み合わせることでオルゴールBOXが仕上がります。
オルゴール本体を底板に固定する
仮組みをしたのが上の写真です。
オルゴール本体が入るのかを確かめます。※サイズ通りに切り離せばオルゴール本体は入る筈です。
オルゴール本体の裏には固定する為の“ネジ”があります。今回使用するお具ロールのムーブメントには赤い丸の位置に3つのネジが付いています。※ネジはプラスドライバーで外すことができます。
オルゴール本体のゼンマイを回すツマミの取り外しです。オルゴール本体のゼンマイの取り外しはぜんまいを巻くのとは逆の方向に回します。写真の矢印の方向に回せば外すことができます。※ゼンマイを回すツマミを外す場合、多少硬い場合がありますが、思い切って回せばはずすことができます。
ネジ、ツマミを外したのが上の図です。ここからは、ネジとツマミをつける穴を開ける作業です。
オルゴール本体を上に乗せ、“ネジ”“ツマミ”場所に目印を付けます。※先ずは基準となるツマミの入る穴を開けます。
手回しドリルを使用してツマミの入る穴を開けます。
ドリルだけでは穴が小さいことから、今回はプラスドライバーで穴を広げました。MDFボードは木材よりも簡単に穴を開けることができます。
ドライバーを回しながら押し込めは、上の写真のように穴を広げる事ができます。
オルゴール本体をツマミの入る穴に通します。
オルゴール本体の背面に板を当てゼンマイのツマミを戻します。
ツマミを外したときとは逆方向(時計回り)にツマミを回します。この時、穴はやや緩い程度がちょうど良い大きさです。ゼンマイを巻く時に抵抗を感じるようであれば、少し穴を大きくするようにしましょう。
オルゴール本体を裏側に返します。
前段階でオルゴール本体固定用の印を付けましたが、念のためもう一度穴を開ける位置を確かめます。
オルゴール本体を底板から外します。先程付けた印がずれていた場合には、先程付けた印を優先するようにしましょう。
オルゴール本体固定用ネジの穴を開けます。MDFボードは強い力で穴を開けると割れてしまうので、適度な力で穴を開けましょう。
このオルゴール本体の穴は全部で3箇所ですが、オルゴール本体によっては固定用のネジの数が異なる場合もありますので、注意が必要です。
これで3箇所全ての穴あけが完了しました。
穴あけ作業全てを終えたのが上の写真です。ここにオルゴール本体を固定すればよいのですが、今回はもう少し作業を行います。
オルゴール固定用ネジを見ると上の面が平らな“皿ネジ”というタイプのネジである事が分かります。皿ネジには“皿もみ”という加工が必要ということから“皿もみ”の作業を行います。
MDFボードは簡単に削ることができるため、ここでもドライバーを使って皿もみを行います。
赤く囲んである部分が、皿ネジが収まる穴です。穴の大きさはネジのサイズにもよりますが、オルゴールの裏であることも考えると、それほど正確なサイズにする必要はありません。
3箇所全ての皿もみ作業を終えたら、オルゴールの固定は最終段階です。
オルゴール本体をゼンマイ用のツマミとネジで底板に固定します。これで、オルゴール本体をオルゴールBOXの裏板に固定する作業は終了です。続いてオルゴールBOXの組み立てに移りましょう。
オルゴールBOXの組立作業
オルゴールBOXの組み立てです。オルゴール本体を固定した裏板にオルゴールBOXパーツの③と④を接着します。パーツ③と④は同じサイズということから左右どちらでも構いません。※蓋となるパーツ以外の組み立てはボンドが乾かない時間で手早く行います。
接着には木工用ボンドを使用します。MDFボードは木質素材を使用しているということから木工用ボンドとは非常に相性の良い素材です。※木工用ボンドは多めに使用するのがポイントです。
片側を接着したら、もう片方の接着です。
片側も木工用ボンドを多めに使用し接着を行います。
ここで位置の修正を行います。位置の修正はこの後でも数回行いますので、目安程度の修正で十分です。
続いてパーツ⑤、⑥の接着行います。片面に木工用ボンドを多めに塗ります。接着の際に多少オルゴールBOXが歪んでしまう場合がありますが、気にせず作業を進めましょう。
ボンドを塗り終わったら、静かに板を乗せ軽くボンドを押し出すように押さえます。※ボンドが固まっていないまま強い力で押さえると歪んでしまいますので、注意が必要です。
オルゴールBOXを裏返し反対側に木工用ボンドを塗ります。反対側と同じく多めにボンドを塗り付けます。
反対側と同じ要領で静かに板を乗せ軽く押さえます。
ここで箱の形を整えます。※木工用ボンドはゆっくりと硬化することから形を整えるのが難しい場合には、少し時間を置いてから形を整えましょう。
オルゴールボックスの形を整える上で重要なのは底板を水平にするという点です。全体的に少しずつ形を整え、一度ボンドが乾くまで放置します。硬化時間は使用した木工用ボンドによって異なりますが、ボンドが白から透明に変わるのを目安にしましょう。
ボンドが透明に変わっていれば続いて表面をサンドペーパーで整えます。
本格的な表面仕上げではなく、表面にはみ出したボンドを取る程度で十分です。
組み立ての最後は蓋の取り付けです。今回のオルゴールBOXは密封型であることから、オルゴール本体はこれで見納めです。
接着する前に蓋の大きさが合っているかをチェックします。上の写真を見れば分かるのですが、今回右上の角が斜めになっていることからこれを修正します。MDFボードはサンドペーパーや棒ヤスリで簡単に削ることができますので、適切な大きさに訂正しましょう。
蓋のサイズを修正したのが上の写真です。※蓋のサイズは“やや緩い”程度のほうが接着作業を簡単にします。
蓋の四方向に木工用ボンドを付け、はめ込むように接着します。これまでの接着とは異なり、大半のボンドがはみ出てしまうので予め多くのボンドを塗っておくのがポイントです。
はみ出したボンドは指の腹で塗り広げておきましょう。※強い力で押し込んでしまうと、蓋が置くに引っ込んでしまう場合があるので力を加減しましょう。蓋を接着したら、再びボンドが乾くまで放置します。※乾燥の目安はボンドが半透明になるまでですが、合わせ目の乾燥は表面と若干差があることから、ボンドの硬化を待つ時間は少し長めにとりましょう。
手作りオルゴールBOXの仕上げ
さて、オルゴールBOX仕上げ作業です。木工用ボンドが完全に乾燥していれば、多少の力では歪まないことから遠慮なくサンドペーパーで磨きましょう。
自分で納得できるまで表面を磨けば完成です。ここからの装飾はアイデア次第です。MDFボードはニスや塗料など通常の木材と同じ仕上げをおこなうことができます。彫刻刀などを利用して表面を彫ることや、絵の具を利用することもできます。