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参議院選挙はなぜ夏に行われるの?参議院の意義

衆議院選挙と参議院選挙の違い

2013年の夏、参議院選挙が行われる。参議院選挙といえばいつも夏に行われるが、なぜなのだろうか。答えは、衆議院と違って参議院には解散がないからである。

参議院議員の任期は6年。そのうち選挙で半分を入れ替えるから、3年ごとの夏に参議院選挙が行われるわけだ。前回の参議院選挙は3年前、前々回は6年前、いずれも夏の時期に行われた。6年前に選ばれた参議院議員が、6年経った今年の夏に任期満了となるから参議院選挙が行われる。

一方、衆議院議員の任期は4年だが、任期満了前に解散することがあるので、いつ衆議院選挙が行われるかわからない。衆議院選挙は議員を総入れ替えするので正式名称を「衆議院議員総選挙」、一般的には単に「総選挙」と呼ぶ。それに対して参議院選挙の正式名称は「参議院議員通常選挙」であり、「総選挙」ではない。

戦後に生まれた参議院

参議院が誕生したのは戦後の日本国憲法下でのこと。戦前の大日本国憲法下では衆議院の他に貴族院があった。貴族院は選挙で議員を選ぶわけではなかったため、選挙で選ばれる衆議院議員のことを特に「代議士」と呼んだ。

戦後、貴族院が廃止され、新しくできた参議院の議員は選挙で選ばれるようになったものの、戦前の風習がそのまま残り、「代議士」とは衆議院議員のことで、参議院議員のことを「代議士」とは呼ばない。また、戦前の衆議院と貴族院は対等だったが、戦後は衆議院が参議院に対して優越している。

参議院は「良識の府」と呼ばれる。解散がないため6年間も議員を務めることができるので、政治情勢にとらわれることなく政務に専念できるためだ。しかしその一方で、参議院不要論はあとを絶たない。参議院があると、法案成立に無駄な時間がかかるからだ。でもその反面、衆議院や政府の暴走を止める監視機関という側面もある。

一院制と両院制、どちらも一長一短があるが、その是非はここでは問わない。ただ、少なくとも現在の日本は両院制である。6年間も任期があるのだから、有権者は参議院議員を慎重に選び、選ばれた議員は責任を持って長い任期を遂行してもらいたい。

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