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2019年、日本開催のラグビー・ワールドカップ。その歴史とは?

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2014.04.28

世界三大スポーツ大会の一つ・ラグビーW杯

 2020年の夏季オリンピックの開催地が東京に決まったが、その前年の2019年には日本で第9回ラグビー・ワールドカップが開催される。2年続けてビッグ・スポーツイベントが日本で行われるわけだ。

 だが、ラグビーW杯の方は日本での知名度は今ひとつ。しかし、ラグビーW杯は今や夏季五輪とサッカーW杯に次ぐ世界第三のスポーツイベントに成長した。2007年にフランスで開催されたラグビーW杯の総観客数は224万人。これはその前後に行われた2008年の夏季五輪(北京)の646万人、2006年のサッカーW杯の336万人に次ぐ数字であり、2006年の冬季五輪(トリノ)の90万人を大きく上回っている。

 ちなみに、ラグビーW杯が始まったのは1987年と、1930年に始まったサッカーW杯に比べるとかなり遅い。そこにはどんな背景があったのだろうか。

テストマッチの意味

 サッカーとラグビーは同じフットボールから枝分かれした、ということは以前ここで説明した。サッカーはいち早く選手権制度を採り入れ、それがプロ化に繋がった。一方のラグビーは伝統的フットボールを継承し、アマチュアリズムを守ろうとしたのである。

 1871年、イングランドとスコットランドの間でテストマッチが行われた。これがラグビー史上初の国際試合である。と言っても、両国ともイギリスの一部だが。

 テストマッチというと、本番に備えての調整試合というイメージがあるが、ラグビーでは全く違う。国代表同士の真剣勝負であり、その国の実力が文字通りテストされる。テストマッチに出場した選手にはキャップが贈与され、ラガーマンにとって最高の栄誉とされるのだ。

 テストマッチはその後、ウェールズ、アイルランド、フランスにも広がり、5ヵ国対抗と呼ばれるようになった。年に一度、各国同士でテストマッチを行うため、総当たりリーグ戦の形になったが、元々は一つの大会というわけではなかった。最も勝率が高い国が優勝国と呼ばれたが、優勝制度はなかったのである(現在は6ヵ国対抗という大会になっており、優勝制度もある)。

 テストマッチは南半球にも広がり、英連邦のニュージーランド(NZ)、オーストラリア(豪州)、南アフリカ(南ア)も交えて行われるようになった。上記の北半球の5ヵ国を加えて、この8ヵ国が旧IRFB加盟国(現在のIRBの前身)になったのである。だが、この8ヵ国で一つの大会を行うということはなかった。

 テストマッチは一部の例外を除いて、旧IRFB加盟国以外には認められなかった。例えば1983年に日本代表がウェールズ代表に24-29と善戦したが、ウェールズ協会はテストマッチ扱いせず、自国の選手にはキャップを与えなかった(日本の選手には日本協会からキャップが贈られた)。

遂に第1回ラグビーW杯が開催

 テストマッチの戦績では南半球が北半球を上回るようになり、NZや豪州はW杯開催を希望した。これに対して英国では反対意見が強かった。反対理由は、ラグビーは一つの大会で最強を決める競技ではない、というものだった。それに、世界大会を開催すればプロ化の流れが加速され、アマチュアリズムが崩れると危惧したからでもある。

 だが、ラグビーの世界普及の波には勝てず、1987年にNZと豪州で第1回ラグビーW杯が行われた。第1回大会はNZ代表(オールブラックス)が圧倒的な強さを発揮して優勝、初代世界チャンピオンとなった。ただし、南アはアパルトヘイトのために参加が認められなかった。

 第2回大会は1991年、イングランドで行われ豪州代表(ワラビーズ)が優勝した。だがこの大会も南アは参加せず、「真の世界一」はわからずじまいだった。

 第3回大会は1995年、アパルトヘイトを廃止した南アで開催、初参加の「幻の世界最強国」南ア代表(スプリングボクス)が初優勝を果たした。そしてこの年、英国が危惧した通り、遂にプロ化が容認されたのである。

 その後も南半球の優位が続き、北半球が優勝したのは2003年のイングランドだけだ。それ以外ではオールブラックス、ワラビーズ、スプリングボクスが仲良く各2度ずつ優勝している。

日本の戦績は?

 では、日本代表(ジャパン)のW杯における戦績はどうなのか。第1回大会から連続出場しているが、なんと1勝21敗2分という惨憺たる戦績。世界との差を嫌というほど見せつけられている。その1勝は22年前の第2回大会でのジンバブエ戦。格下相手に52-8で圧勝したのが最後だ。2引き分けは最近2大会の、いずれもカナダ戦である。

 2015年にはイングランドでW杯が行われる。ジャパンがアジア代表として出場するのはまず間違いないが、W杯2勝目を挙げるのはもちろん、決勝トーナメント進出が最大の目標だ。

 2019年のホスト国として、強いジャパンを世界に披露して欲しい。

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