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あなたは「情報」を理解している?情報化社会を生き抜く情報論基礎

私たちは日常的に「情報」という言葉をよく使います。テレビから「情報」を仕入れたり、現代社会は高度「情報」化社会と呼ばれていたり、最近の戦争や様々な紛争は「情報」戦だと言われます。

そんな情報という言葉ですが、本当にその意味や役割を理解した上で使っていますか?情報の本当の意味を理解していると他者とのコミュニケーションに関する考え方が変わってきます。それは仕事上有益に働くことになります。今回、この「情報」について詳しく考えてみましょう。

情報って何だろう?

そもそも情報とは何でしょうか?しかし改めて聞かれると、情報という言葉はあまりに日常語と定着していて説明が難しいものです。そんなときには例を考えてみましょう。今回は「車」について考えてみます。車に乗って移動するときに必要な要素をあげていきます。

車を動かすのに必要なのは・・・

まず第一に必要なのが「車そのもの」です。当たり前ですね。物体としての車が無いと何も始まりません。しかし車だけがドンッと存在していても、それでもまだ何も起きません。

次に必要なのは「燃料」です。ガソリンを車に入れると、エンジンが動いてタイヤが回転し、これでやっと車は動き始めます。これで車を動かすことができた・・・と思っては間違いです。この車は放っておくとどんどん前進していき、そのうち壁にぶつかって止まってしまいます。なぜでしょうか?

運転手がいないと車は機能しない

そうです、人間が運転していないからです。車が移動手段として機能するには「目的を持った運転手による操作」が必要です。これでやっと車が能力を発揮します。まとめると、車が機能的に働くのに必要な要素は

(1)車そのもの
(2)燃料
(3)目的を持った運転手の操作

の3つです。このどれが欠けても車は便利な道具にはなり得ません。

物体が仕事をするための3要素

一般的に何かが作業をする(働く、機能する)には

(1)作業する物体そのもの
(2)物体を動かすエネルギー
(3)目的を持った操作

が必要です。実はこの(3)が「情報」のことなのです。エネルギーを得た物体は外部からの情報によって機能的に動作することができます。

情報で機械は思いどおりに動作する

充電された携帯電話は、あなたがアイコンをタッチするという情報を得ることで目的の人と会話をする機能を果たします。電子レンジはあなたのボタン操作という情報でおかずを温めることができます。

自動で食品を判別する機能を持った電子レンジもありますが、これは技術者がそういう目的でセンサーを付け、そのセンサーからのデータを得ることで適切に動きます。このセンサーからのデータも情報です。

人間だって情報で動作している

ここで指摘しておきたいのは、「人間という物体」も外部からの情報によって機能的に動いているということです。人間はご飯(エネルギー)を食べて健康であれば自由に動くことができます。そこで、具体的にどういう行動をするかはやはり情報によって決まるのです。

情報は得たり、与えたりするもの

朝、お天気お姉さんが「今日は午後から雨が降るでしょう」という情報を与えると、あなたは傘を持ってでかけるという行動をします。これは「情報を得る」立場の場合です。

逆にあなたが「情報を与える」側に立つ場合もあります。部下に「会議の資料を作って」という情報を与えると、その部下は資料を作成してあなたのところへ持ってきます。この例は一般的には「指示」と言いますが、これも情報の一形態です。

適切な情報でないと思いどおりには動かない!?

すべてのコミュニケーションは情報を与えたり、得たりして、お互いがどう行動するかを判断する指針になります。このとき判断するのは肉体としてのあなたとは離れた「意識」の部分です。

相手が自分の思うように機能してくれるかは、総じて自分の情報の与え方にかかっています。相手の情報の受け取り方を考慮せず独りよがりな情報の与え方をすると、相手は思ったように働くことはありません。

部下に適切な情報を与えて仕事を成し遂げよう!

部下が思ったように連携して働かないという場合には、自分の情報の与え方=指示の出し方が本当に適切なのか考える必要があるということです。あなたの部下が感情がなく特定の動作しかしないロボットなら情報の与え方は簡単です。

しかし相手はあなたと同じく意識を持った人間です。一筋縄では行かないのが当然です。しかし適切に情報を伝えることができれば、ロボットではできないような仕事を成し遂げてくれるはずです。

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