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交通違反は自動車よりも自転車の方が厳しい!?道路交通法のカラクリ

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2013.09.21

年々厳しくなる交通違反の取り締まり

年々、交通違反の取り締まりは厳しくなる一方で、ドライバーは肩身が狭い思いをするばかりだ。道幅が広くて交通量も少なく歩行者道も整備され、しかも見通しが良くて真っ直ぐな道だと、ついついスピードを出し過ぎてしまう。

で、そんな場所に必ずいるのがネズミ捕りだ。彼らはドライバーから死角になるような場所で待ち伏せし、獲物が来たら待ってましたとばかりに青切符を切る。

ネズミ捕りが待ち構えているのは上記のようなスピードを出しやすい道路、即ち安全な道路だ。そんな道路に40km/hという不合理な制限速度を設定し、速度違反を誘発させて反則金を巻き上げるというのはいかがなものか。

本当に安全を考えるなら、スピードを出しにくい危険な道で速度違反をしている車を取り締まればいい。だが、そんな道路では多額の反則金を徴収出来ないのでネズミ捕りはしない。これを俗に「本末転倒」と言う。

ええい、面倒だから車の運転はやめて自転車にしよう、なんて思う人がいるかも知れない。それはいい考えである。自転車なら健康にもいいし、ガソリンも不要だから財布にも環境にも優しい乗り物だ。だが、気を付けた方がいい。自転車だからといって車より法の規制が緩い、とは限らないからだ。

青切符と赤切符

上記で「青切符」「反則金」という言葉を使ったが、これは車(自動車)で軽微の交通違反をした場合に適用される制度だ。軽微の交通違反とは、違反点数が3点以下の違反のこと。一定期間、無事故無違反なら違反点数は消える。

青切符を切られた場合、反則金が発生する。違反内容によって金額は変わるが、数千円から数万円ぐらい。例えば普通自動車が一般道路で制限速度29km/h超過した場合、違反点数は3点で反則金は18,000円だ。

では、一般道路で普通自動車が30km/h超過した場合はどうなるか。こちらは違反点数6点でイッパツ免停(免許停止)となる。この場合は青切符ではなく赤切符の出番だ(高速道路では40km/h超過で赤切符)。なお、赤切符には反則金というものは存在しない。

「反則金がないの?だったら赤切符の方がいいじゃん」などと呑気なことは言わないように。このケースでは反則金はないが「6ヵ月以下の懲役(過失の場合は3ヵ月以下の禁固)、もしくは10万円以下の罰金」となるのだ。よほど悪質でない限り懲役刑にはならないだろうが、最高で10万円の罰金である。

問題は金額の大小ではない。反則金と罰金の最大の違いは、刑事罰に問われるか否かである。要するに赤切符を切られたら裁判を受けなければならず、罰金の支払いを命じられると前科者となるのだ。たった1km/hの違いで天国(でもないが)と地獄の差である。

自転車に青切符はない

では自転車の場合はどうなるか。自転車で30km/h超過なんてないから安心、なんて言っていられない。なぜなら、自転車に青切符など存在しないからだ。青切符があるのは原動機付自転車など、免許証を要する車両のみである。自転車などの軽車両には免許証がないので、青切符や反則金制度はない。

例えば、普通自動車で赤信号等の信号無視をした場合、違反点数2点、反則金9,000円だが、自転車だと3ヵ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金となるのだ。車だと青切符で済むのに、自転車なら即赤切符で前科者である。車より自転車の方が遥かに厳しい。

なぜ反則金制度が出来たのか

元々は反則金制度なんてなかったが、高度成長期とともに自動車が激増し、交通事故も道路交通法違反者も増加した。そのため、いちいち刑事罰に問うと裁判所がパンクする状況になったのである。そこで1968年、交通反則通告制度が出来た。これがいわゆる青切符である。

要するに、軽微な交通違反については刑事罰を問うことなく、反則金の徴収によって済ませようという制度である。つまり青切符とは、金さえ払えば罪からは免れられるという、言わば免罪符だ。つべこべ言わずに反則金さえ払えば、あなたの交通違反について目をつぶりますよ、という。

そのため、たとえ青切符を切られても反則金を支払う義務はなく、あくまでも任意だ。そのことは青切符にもちゃんと書かれている。だが、青切符を切った警察官はそんな説明はしない。

ちなみに、青切符には「反則金を納付すれば刑罰は科せられない」「反則金を納付すれば警察に出頭する必要はない」という甘い文言から、「反則金を納付しなければ、警察本部長が納付を通告する」という、脅しともとれることがわざわざ太字で書かれている。「反則金の支払い義務なし」という、法律に関する極めて重要なことは細字なのに。

いずれにしても、青切符はドライバーのためではなく、裁判所のために出来た制度だ。でもなぜ、営利団体ではない警察が反則金徴収に躍起になるのだろう?おっと、書くスペースがなくなってしまった。

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