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「13日の金曜日」のジェイソン=チェーンソーはウソ

「13日の金曜日」という映画、好き・嫌いとか、観た・観てないは別として、主人公ジェイソンが次々に殺人を犯していく”スプラッター・ホラー映画”というのはご存じでしょう。

ところでジェイソンといえば、チェーンソーを持っているイメージがありませんか?おかげで一時期、チェーンソーを持って山に入る林業の人が、小学生達から「ジェイソンだ、ジェイソンだ」と言われるほほえましい(?)話もあったくらい。

ジェイソン=チェーンソーはウソ

でも実は、ジェイソンはチェーンソーを使った事はありません。映画の中ではもちろん、イメージ写真などでもチェーンソーを持った事実は一度もありません。

エンジン付きの武器としては、一度だけ円形刃の芝刈り機を使った事がありますが、ナタ・ナイフ・斧・金槌・包丁・アイスピック・モリ・・・あとはその人並み外れた怪力、というところでしょうか。

ちなみに、追いかけていった先で、人間にチェーンソーで反撃されたことはあります。それこそ作中のワンシーンだけで、ストーリーには何の影響もない程度ですが。

ジェイソンは映画の作中で、チェーンソーなどの派手な武器ではなく、殺人とは結びつかないような地味な道具を巧みに使っていることが多いのですよ。

ではなぜ、ジェイソン=チェーンソーというイメージが作られたのでしょうか?それにはいくつかの理由がありました。

パロディ映画がいくつか作られた影響

1980年にスプラッター・ホラーという新風を呼び込み大ヒットさせた「13日の金曜日」。当然ながらその後「13金」のパロディ映画がいくつか作られたのは言うまでもありません。

例をあげると1983年「新・14日の土曜日」。題名だけ見るとラブロマンス映画っぽいですが、実際には”ぬるいB級パロディホラー”です。「苦笑」程度がお好きな人はどうぞ。

1988年「レディー・ジェイソン 地獄のキャンプ」。名前だけパロってる感じですが、キャンプ場で次々とキャンパーを襲うイカれた女の子が主人公。テンポの良い殺しっぷりが、B級ホラーファンにはなかなか好評です。

同じく1988年「13日は金曜日 PART25/ジャクソン倫敦へ」。題名といい、殺人鬼がホッケーマスクのジャクソンという名前といい・・・ジェイソンのパロディとしては、最もたちの悪いパクリっぷりではないでしょうか(笑)。しかも本家よりも映画としてのデキがいい気が。

2000年「ジェイソン」。キャンプ場に来た男女を、ホッケーマスクの男が次々にチェーンソーで襲う・・・。これが最もジェイソン=チェーンソーの原因かもしれませんね。

名作「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスの影響

レザーフェイスの武器はモロにチェーンソーです。なにせニックネームが”テキサスチェーンソー”ですからね。イメージフォトにもチェーンソーを持ったレザーフェイスの写真が使われていますが、これのイメージと混同している場合も多いみたいです。

醜い顔を仮面で隠していた、大きな体をした怪力男というのも同じですし、ホラー映画としては有名なのでこれと混同している映画ファンも多いようです。

記憶はとは、かくもいい加減なもの

結局のところ、人間の記憶って意外といいかげんなものだという事です。ジェイソンがホッケーマスクをつけたのは第3作目からであって、1と2ではホッケーマスクなどつけていません。

ファンならご存じでしょうが、そもそも1作目ではジェイソンは誰も殺していませんし、2作目では目の所に穴を開けただけのボロきれを被っていただけです。

それまでは、単なるしつこい人間の男だったジェイソンですが、なぜか3作目にホッケーマスクを被りだしてから、人間とは思えない怪力になり、肉体的にタフになりと、超人的な身体能力と頭脳を持つようになります。

どうあがいても逃げ切れない・・・映画を観ている人に、そんな絶望感を植え付けるほどバケモノ化しているジェイソンですが、初めからそんなにタフではなかったのですよ。

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