> 雑学 > 犯罪現場を写真に収めるのは肖像権侵害?!

犯罪現場を写真に収めるのは肖像権侵害?!

このエントリーをはてなブックマークに追加
2014.02.25

盗み撮りなんてされたくない

皆さんは、肖像権と考えると何を思い浮かべますか?アイドルの生写真?有名人の写メ?どちらかというと、芸能人のためにある権利であるというイメージが強くないでしょうか。

確かに、我々は普段の生活においては肖像権など気にしないかもしれません。しかしどうでしょう。日々の生活を誰かに盗み撮りされていると分かると、落ち着いて暮らすことができなくなってしまいます。

そんなふうに盗み撮りされない権利が私たちにもあるのではないか。それを裁判で主張したのは犯罪者でした。

犯罪者の肖像権

さあ、なぜ犯罪者が肖像権を主張するのでしょう。無罪になるために他なりません。無罪になるためには、自分が犯人だということを示す証拠にはぜひとも消えて欲しいですし、証拠写真を撮るのが違法だとすれば、証拠写真を撮っている警官を襲っても正当防衛になります。

たとえば、高速道路の速度違反。自動車ナンバー自動読取りシステムによって自分の車のナンバーが読み取られてしまった場合には、このシステムは非常に邪魔です。

このシステムが違法なシステムだとすれば、自分が速度違反をした証拠は違法な方法で集められた証拠だということになります。違法に集められた証拠は、裁判で使えない場合があります。

と、いうことで、「自動車ナンバー自動読取りシステムは違法だ!」と言うのです。「あのカメラは、我々の私生活の一部を盗撮するけしからんシステムじゃないか!国がそんなことをしていいのか!」と。

たとえば、デモ行進。正当な主張をするべく町に繰り出しているのですが、熱意のあまり、ちょっと行きすぎたアピールをしてしまったりします。そんな行きすぎたアピールは、場合によっては法に触れてしまいます。

自分達では法に触れているという自覚も薄かったりしますから、法に触れている行為をしている場面を証拠に残すべく、警察官が自分たちの写真を撮り始めたりなんかすると、「人を犯罪者扱いしやがって」と腹が立つかもしれません。

いきおい余って警官を小突いてしまうかもしれませんね。普通なら、証拠を集めようとしている警官を殴ったりなんかしたら、公務執行妨害になってしまいますね。

でも、警察の写真撮影が違法だったらどうでしょう。違法な行為はもはや「公務」とは言えないのでは?だとすると、違法な行為をしていた警官を殴ったのは、自分の権利を守るための正当防衛では?そう考えるのです。

以上のような裁判が、実際に過去ありました。そして、結果はモチロン…

人に迷惑をかけてはいけません

そう、結果は、どちらの撮影も適法でした。それはそうです。犯罪を取り締まるために必要なのですから。しかし、人の私生活を、特に正当な理由もなく盗撮してはいけないということは裁判所も認めています。

人権は、憲法に規定されています。そこには、肖像権の規定はないのですが、憲法は、人が幸せに暮らす権利を持つことを認めています。この幸せに暮らす権利の中に、盗撮されない権利も含まれると考えたのです。

しかし、必要のある場合には、その権利に一定の制限がかかるのもやむを得ないと判断されたのです。秩序を守るためには、人権にも制限が加わってしまう場合があるのです。

人権は大事ですが、自分だけではなく人のことも考えないと、自分の権利も認めてもらいにくいのかもしれませんね。

スポンサードリンク
スポンサードリンク
このエントリーをはてなブックマークに追加