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議会だよりの目的って?ゴミにしないために知っておくべき5つのポイント

市区町村議会の発行している「議会だより」について、意外に知られていないポイントをご紹介してみましょう。

1.「議会だよりを読まなくちゃ、議会制民主主義はひび割れる」と思ってください

一般家庭に年4回、議会だより(議会広報)が配布されているのが普通です。しかしこれが余り住民たちに「愛読」されていません。ほとんどゴミ箱に直行でしょう。むしろ自治体の発行している広報のほうが、まだよく読まれているようです。暮らしに必要なお知らせがいくつか含まれていますからね。

でも考えてみれば、自分たちの選んだ議員の活動報告ですから、議会だよりを無視していたら地方自治がしっかり機能するはずがありません。市区町村は一番身近な自治体ですよ。議会だよりをごみ箱に捨てるのは、デモクラシーをグシャグシャに丸めてポイ捨てするようなものです。

2.議会だよりって、誰が編集してんの?何人くらいで?

一般的には、議員によって構成する「議会だより編集委員会」がつくっていますが、議会事務局の局員(地方公務員)に任せている所もあります。

職員編集だと、やっぱりおざなりになって、平板で面白くありません。事なかれ主義のまとめになってしまうのです。その点、議員が積極的に編集していると、質問や答弁のまとめ方にも個性が出て、主張が鮮明になるため読んで面白い紙面になります。

議会だより編集委員会は10人程度の議員が、各会派から選ばれて担当している例が多いようです。議会だよりの最後に、編集担当の議員名が載っている例が多いですから、お宅に届いている議会だよりを見てください。

3.議会だよりのどこが面白いの?一般質問て、何?

一般質問の記事が、一番多く読まれていますし、議員も最も力を入れてまとめています。「質疑」と「一般質問」の区別くらいは、民主主義の国民ならちゃんと理解していてください。

質疑は、提案された議案に対して疑問を質すこと。一般質問は、議員が意見を述べて、それに対する執行部側の対応を引き出すこと。議会だよりを手にしたら、2ページ目に載っているメイン記事と一般質問をまず読まなくてはだめです。特に自分の投票した議員の質問は、納得のいくまで確実に読んでほしい。

4.くだらない質問と、無意味な答弁が多いのはなぜ?いたちごっこじゃない?

あえて言いますが、もしそんな紙面ばかりでしたら、それは有権者である住民(読者)のせいです。長い間そんな程度の議会だよりで「仕方あるまい」と妥協していた皆さんが悪いのです。住民自身が地方自治に展望を抱き、議員に何を主張してほしいのか、きちんとつかんでいないことが堕落の原因です。

よい議会だよりを見てください。質問も質疑も趣旨がはっきりしており、迫力があります。明日の地方自治をどうすべきか、激論を戦わせているのだから、出来レースなんかしている暇はありません。

5.どうしたら、私の地域の議会だよりをよくすることができるの?

自分の投票した議員をしっかりと見続けましょう。その議員が、どの常任委員会に入ったか、どこへ視察に出かけたか、一般質問で何を執行部に問い質して、首長からいかなる言質を取り付けたか。

それらについて、議会傍聴が無理なら「議会だより」または「議会会議録」(図書館にもあります)から、きちんと読み取ってください。そして面倒がらず議員に直接、自分の希望を伝えて、自治体運営に反映させてもらうよう働きかけましょう。市区町村の議員なら身近にいますから、決してできないことではないはずです。

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