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AKB48と高校野球は似ている。それってどういうこと?

『会いに行けるアイドル』をめざしたAKB48

今ではわざわざ会いに行かなくても、TVや雑誌を開けばAKB48の誰かに会ってしまう。そんなAKB48が高校野球によく似ているというのはホントなの?

毎年違うストーリー

高校野球チームは毎年3年生が卒業し、新1年生が加入して新しいチームに生まれ変わる。新たなスターが誕生し、去年と違う物語が始まる。ファンも新たなヒーローの出現を期待していて、その登場が新しいファンを作っていく。

AKB48にも同じ現象が起こっている。古いメンバーが卒業して、新しいメンバーが加入する。チームがシャッフルされ、新しい物語が始まる。タレントにとって一番の脅威は、飽きられること。どんなにおいしいご馳走でも毎日食べればいつかは飽きる。タレントはそうやって消費され、忘れられていくもの。AKB48が多くの人数を抱える意味の一つがここにある。

新しいメンバーから新しいヒロインが生まれるのだ。良くも悪くも新たな話題が提供され、新しいファンも増えていく。高校野球もAKB48も『マンネリに陥らないシステムである』という点でとてもよく似ている。

AKB48は最強のアマチュア

AKB48は第一回オーディションからたった2カ月で劇場デビューしている。現在の新加入メンバーも研究生としてすぐに公演のステージに立つ。デビュー前何年もレッスンして、プロとして恥ずかしくないレベルに達してからデビューさせるK-popのグループとは対極だ。

秋元氏が狙ったのは、どこにでもいる普通の少女がアイドルを目指してステージに立ち、どんな風に変わっていくかを見せていくこと。『アキバのパンツ見せ集団』と揶揄され、数人しかいない観客の前でパフォーマンスしてきた彼女たちが、やがて劇場を満員にして、レコード大賞をとるまでのドキュメンタリーがAKB48そのものなのだ。

彼女たち(特に一期生二期生)は、AKB48として成功することが最終目標とは思っていない。最終目標は、女優やミュージカルスターであったり、ファッションモデルであるという。AKB48はその実現のためのステップに過ぎないのだ。新しいメンバーには、AKB48に憧れて加入した子も多いようだが、いずれ彼女たちもAKB48は、ひとつのステップであることに気づくだろう。

高校野球もドキュメンタリーであることはよく知られている。1年生の新人戦から、甲子園を目指しひたむきに努力する姿は、AKB48の少女たちに重なるものがある。卒業してプロ野球に進めるのは、ほんの一握りであるところも、AKB48の卒業メンバーの行く末とかぶってしまう。AKB48は、高校野球の甲子園出場チームと同じように、『最強のアマチュア』に違いない。

不祥事の罰

飲酒や暴力事件など高校野球の生徒が不祥事を起こせば、厳しい罰が与えられる。連帯責任まで負わされ対外試合の出場停止処分が課されたりする。AKB48でもいくつもの不祥事(恋愛禁止の違反)が明るみに出て、なんらかの処分が下される。そのたびに処分の妥当性、公平さが取りざたされる。

AKB48の経営にも,高校野球の指導と同様に≪教育≫という側面が求められているみたいだ。幼いと言ってよい年齢の少女たちを、多数抱えるAKB48の運営には、心配の種が尽きないだろう。『恋愛禁止ルール』には、彼女たちを預かる秋元氏のモラルが反映しているのかもしれない。

高校野球というシステムの、優れた部分と弱点をAKB48は同じように持っている。共に青春の一時期を、ひたむきに生きていく少年や少女たちの純粋さに、人々は感動する。AKB48は高校野球の少女版なのだ。

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