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あなたに貯金ができないのは「サンクコストの呪縛」のせいかも!?

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2013.12.05

どんな事業でも、投資をした結果としてそれ以上の売上を得ようというのが基本的な目標になります。売上-投資額が利益となるわけです。もちろんこの方針は間違いないわけですが、必死に投資額を取り戻そうとあれこれ頭を悩ませすぎると、どうもおかしなことになることがあります。

「サンクコスト」とは

「サンクコスト」という用語をご存知でしょうか。日本語では「埋没費用」と言います。サンクコストはもうどうあがいても戻ってくることはない費用のことを指します。経営的には初期投資でのサンクコストが、事業を始めるか否かを判断する基本情報となります。

例えばサンクコストが小さいというのは、やろうとしている新事業が失敗しても初期投資で購入したモノを別の事業に転用したり、どうにかして販売し現金化できる見込みがあるということです。それなら例え事業に失敗してもリスクを最小限にできるのでチャレンジしてみよう、という判断ができるわけです。

誰もが感じる「サンクコストの呪縛」

しかしこのサンクコスト、実際に事業を始めた「後」にはまた違った捉え方をされがちです。「サンクコストの呪縛」と呼ばれます。

経営者は始めた事業を成功させようと躍起になって働きます。しかしどうにも軌道に乗らない。客観的にはそれ以上事業を続けていてもまず利益を出すことはないだろうということが判断されることがあります。しかしせめて初期投資ぐらいは回収しないともったいない・・・という気持ちが強く、なかなか撤退が判断できないのです。これがサンクコストの呪縛です。

コンコルドもサンクコストの呪縛にとらわれていた

サンクコストの呪縛は別の言葉では「コンコルド効果」とも呼ばれています。コンコルドはイギリスとフランスが共同開発したおなじみの超音速旅客機です。

各種問題によって開発に時間がかかり製造価格は高騰、多くの発注がキャンセルとなっている状況にもかかわらず、それまでかかった開発費用を回収したいとの思いからそのまま開発を続けてしまったという話です。結局開発が成功しても発注製造は16機のみ、商業的には完全に失敗しました。

発注のキャンセルが相次いだ時点、もしくは飛行距離が短い・長い滑走路が必要・衝撃波対策が必要などなどの各問題が露呈した時点で改めて客観的な見込み販売数を検討し、採算が取れないならそこで撤退を決断しておけば、それ以降の費用をかけずに済んだのです。

サンクコストは経営判断の材料にはならない

そもそも、忘れてはいけないのはサンクコストは「戻ってこない」お金のことです。初期の設備投資に使った費用や開発費用はもう戻ってきません。戻ってこないと決まっているのですから、今や将来の経営判断にこの戻ってこないお金のことを判断材料に入れるのが間違いなのです。

サンクコストを今後の経営判断に入れない、ということを意識できれば、それ以降の無駄な出費をおさえることができるのです。逆にその浮いたお金の分を、別の事業に回すことができます。その方が建設的な判断になるのは当然です。

その映画を見続けるのは時間の無駄!?

サンクコストの呪縛は個人もとらわれています。典型的な例は映画鑑賞でしょう。面白そうだと思った映画に1,800円を出してチケットを購入しました。しかし半分の1時間観て「ああ、これはハズレだった」と思ったとします。ここで判断タイムです。あなたはどちらでしょう?

A:1,800円も出したし、もったいないから最後まで観ていこう
B:時間がもったいない。もう映画館は出て、あと1時間は別のことに使おう

映画の内容以外に判断材料がない場合にはBが合理的判断になります。チケット代1,800円はもう戻ってこないサンクコストなので、Aのようにそれを判断材料とするのは間違いなのです。

あなたが貯金できないのはサンクコストの呪縛?

映画の場合は時間を得ることができましたが、もしかしてサンクコストの呪縛でお金を払い続けていることはないでしょうか。

・入会費が高かったスポーツクラブ。今はほとんど行っていないけど、入会費のことを思うととりあえず月謝は払い続けている

・携帯ゲーム。それなりのお金と時間をかけてアイテムを集めてきた。飽きてきたけど、これまでの投資が無駄になるので続けていかないといけない

・毎月自動で届く健康食品。代金は口座からの引き落とし。あまり効いている気はしないけど、もう少し続けてみよう

類する例はあなた自身いろいろ思いつくかもしれません。これらの出費が複数被っていませんか?これがあなたがなかなか貯金できない理由かもしれません。「サンクコストの呪縛」を取り払った上で、今一度検討してみましょう。

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