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須弥山って何?日本庭園を学んでエレガントなデートをしましょう

日本庭園に使われている石組みに須弥山(しゅみせん)というのがあります。これは須弥山思想と言って、仏教の思想にある須弥山をモチーフにしております。そんな庭園のアイテムを紹介します。

日本庭園によく使われる意匠として、九山八海(くさんはっかい)というのがあります。九山八海というのは九つの山と八つの海で構成された世界です。その世界を庭園に石や苔などで表現をするのです。

その九つの山の真ん中には須弥山という山がそびえ立っています。須弥山とは高さ16万由旬(ゆじゅん)という高さで、117万6千キロの山なんです。これは地球と月の距離の3倍ほどに相当します。その須弥山の頂上には帝釈天が住んでいるのです。

この様な思想が須弥山思想と言いまして、作庭をする時にその思想が庭園の中に取り込まれているという事なんです。庭園を鑑賞するためには、ここまでの知識でも十分なのですが、更により良く庭園を見て頂くために、須弥山の世界をもう少し詳しく解説します。

須弥山の世界

上記しました須弥山の世界。須弥山という山があり、その下は数々の山々と、八つの海があると申しました。実はその下には金輪(こんりん)という円盤状の世界があります。ここに人間の世界があります。つまり、金輪という円盤状の世界の上に、須弥山を含む九山八海があるという事なんです。

更に、金輪の下には水輪(すいりん)というのがあります。そして、水輪と金輪の間を金輪際と言います。「金輪際いたしません」という様な言葉はここから出ているんです。そして、水輪の下には風輪(ふうりん)があります。

ですので、逆に下から見ると、風輪、水輪、金輪という3つの円盤状の世界がミルフィーユの様な3層構造となっており、その上に九山八海が乗っかっているのです。この世界自体は浮かんでいる状態なのです。

この様に、須弥山という世界の思想があります。これは、元々はお釈迦様が説かれた宇宙に関する考え方で、お釈迦様の教えには、宇宙の考え方が実はいくつかあるんです。須弥山思想という思想はそのうちのひとつなのです。

ちなみに、先ほど帝釈天と言いましたが、帝釈天は仏の世界では天というカテゴリです。仏教は如来、菩薩、明王、天の順番にカテゴライズされていて、その天の一人の帝釈天が頂上に住んでおられるのです。そして、須弥山の中程には四天王が住んでいます。同じく天に属します。そんな事をイメージしながら庭園を眺めてみてはいかがしょうか?

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