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【デジカメ】空気の質感までも写真に残せるSIGMA Foveon素子がスゴイ!

最近では動画が撮れるのがあたりまえの機能となってきており、時代は簡単・便利に向かっている。もちろん便利でないカメラは使いづらく、人気も出る筈はない。つまり製造商品としての成り立ちを基本的に無視している。

そんなアウトローなカメラに存在価値はなく、世の中から早々に消えて行くのが世の常である。だが、そんな中で「異彩」を放っているカメラがある。

現代を生きるスローなデジタルカメラが生き残っている理由

Sigmaから発売されている「DPシリーズ」(単焦点デジカメ)および「SDシリーズ」(一眼レフ)である。ご存知の方も多いと思うが、このシリーズは発売当初から頑に、Foveonセンサーを使い続けている。

通常のカメラのセンサーは、cmosセンサー(裏面含む)やCCDセンサーが主流である。ではこのカメラが何故生き残ってきたのか?他のカメラに比べてどんなメリットがあったのか?を考えると、

・ISO感度が優れているのか・・・全く駄目である。
・動画は他の機種より勝っているか・・・「NO」である。
・レスポンスは・・・残念な結果である。
・多機能性は・・・・普通のカメラの2〜3世代前に勝てるか分からないレベルである。
・操作性は・・・・・ちゃんと写せるカメラであるが、それだけである。
・連写機能は・・・・「・・・・・。」
・ピントの合うスピードは・・・「・・・・・。」

ネガティブな面を挙げるとキリがないカメラである。では何故長年にわたり販売されているのか?それはただ一つ、「解像感」だけは突出している。つまり、写る画像においては、他を寄せ付けない独特の描写ができるカメラである。

Sigmaは、なぜFoveonセンサーに拘ってきたのか?

実際のところはメーカーに聞いてみないと分からないが、ただSigmaという会社が「写り」に拘ってきたのは間違いない。通常の撮像素子は、例えば1200万画素あるとすれば、その1画素に一色づつ3色の素子が配置されて1200万画素と言う。

ところが、Foveonは、1画素の中に3色のセンサーがある。つまり1200万画素のFoveonセンサーは、正確には400万画素しかないことになる。画素数に関しては、色々とあったようだが、現在は1200万画素として宣伝もされている。

Foveonセンサーのもう一つの特徴は、「ローバスフィルターが無い」と言うことである。ローバスフィルターは、通常偽色の発生やモアレを防ぐ為にほとんどの一眼レフに付いてる。つまり、入ってきたものをフィルターを通してマイルドにしているとも言える。

マイルドにすると言うことは、解像度が落ちる原因ともなりかねない。そこで画像処理等いろいろと介入して来るわけだが、Foveonには元々ローバスフィルターは存在しない。入ってきた光がダイレクトに変換される為、解像感のある絵になるとも言われている。

近年になってようやくローバスフィルターを排除した機種が発売され始めた事を考えると、Foveonの思想が如何に写真にとって正しい方向性であったかを裏付けている。

もちろんそれだけではなく、撮像素子の特性という部分も当然あるが、逆にいうとその「写り」に特化したセンサーであるが為に欠点が存在すると言える。その欠点が、上に挙げた現在のデジタルカメラとの比較となってしまう。

故に一般的に運動会・学芸会で子供を撮ったりするのには向かないカメラである。つまりデジタルの持つ特徴であるスピードに対して、デジタルであるにも関わらずアナログ的ともいえる。

「空気感」が写るとき、人は心を揺さぶられる!

写真をとる目的は、人それぞれであるが、一眼レフ等で写真を少しでも撮ったことがある方なら、一度は感じたことがある写真の中の「空気感」。もちろん 空気は写る物ではないし、雰囲気も当然写らない。その写らない第3のものが感じられる時がある。

その空気感を感じた時、自分で撮った写真に心を動かされる瞬間がある。めったに撮れる物ではないが、一度見てしまうともう一度撮りたいと頭から離れなくなる。

そんな「空気」「その場にいた自分の気持ち」「雰囲気」を写してくれるとしたら、マニアでなくとも一度は手にしたいと思うもの。それは自分だけが感じる自分だけの空気かも知れないが、そんな満足感が得られれば、撮る楽しみとしてこのうえない物になる。

それが、Foveonを造る理由であり、またFoveonを使う理由でもある。もちろん感じ方は人それぞれあるが、ある人は、Foveonを空気が写ると言い、またある人はフィルムに近いと感じるという。

ロバート=キャパの名言と良い写真を撮る機材としてのFoveon

ロバート=キャパの名言にこんなものがある「君が良い写真を撮れないのは、あと半歩踏み込みが足らないからだよ。」、つまり空気を写すもう一つのキーワードは、近づくことである。望遠よりは広角の方がいい。それとFoveonの組み合わせで、あなたの満足するあなたの絵を創るのはいかがだろうか?

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