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今、医学部受験がアツイ?険しい道をあえて選ぶ理由とは

「俺、医学部受けるんだ!」そう宣言するのは高校生もしくは浪人生以下の学生だけ、と思っていませんか?実は今一度社会に出て、社会人を経験してから改めで医学部受験を目指す人が増えているのです。

書店を覗いてみると、受験関連のコーナーには医学部再受験を成功させた人たちの体験談本がずらりと並んでいます。またインターネットでも医学部再受験を目指す人たちがブログで勉強の進捗具合を公開していたり、合格後の日々をアップしていたりと再受験関連の情報があふれています。

さらに予備校でも再受験生の合格体験談を掲載したり、再受験生向けの授業を準備したりと、その取り込みに余念がありません。今、医学部再受験を目指す人は無視できないほどの規模になっているのです。

「学生時代ならともかく、一度社会に出たのに、なんで今更?」とも思いますよね。そこで今回は医学部再受験を目指す受験生が増加したその背景について迫っていきたいと思います。

誰が再受験生となっているのか?

医学部の再受験が流行っていることは認識して、次に気になるのが、どのような層が再受験生となっているのかということですよね。ここまで医学部を再受験する人が多くなる前には、医療関係者がその中心となっていたようです。

看護士や薬剤師といった、医師以外の医療関係者は、医師に比べて従事・判断することができる範囲が限られています。そのため、実際に働くようになってからその限界を感じ、医師になろうと決意して改めて医学部を受験する人も多かったようです。

しかし現在では、一般企業のサラリーマンなど、医療関係者以外の再受験生が急増しているようです。この新たな受験者層は、これまでの医療関係者とまた違った動機で再受験に踏み切っているようです。では、どのような理由で受験を決意するのでしょうか。

身近な医療問題の発生

新たに医学部再受験に参入した人たちが、医師になろうと決意する大きな契機となっているのが、身近に医療問題が発生することです。親や配偶者、子供などの家族が病気に倒れたとき、なんとかしてやりたいと思うものです。

しかし医学について知識がなければ、いくら医師に説明を受けたり自分で調べたとしてもやはり医師に頼らざるを得ません。全快してくれればそれで問題もないのですが、なかなか治癒しなかったりすると、「自分が医師だったら別の選択肢があることに気がつけたのではないか」などと考えるようになり、医学部受験を決意するに至ることも多いようです。

身近に医療問題が発生したから、その問題を解決したくて医師になる決意をするというのは、素直な思考回路に沿ったものと言え、部外者にも理解しやすいものです。しかし再受験に踏み切る理由は、他にもまだあるのです。

不景気ゆえの再受験決意

バブル崩壊以降長い不況が続く中、俄然注目されるようになったのが、資格職です。不況とは言え、資格があれば比較的仕事に不自由しにくいですし、また収入もそれなりに期待できます。中でも医師免許は最難関資格の一つであり、その不足も叫ばれて就職に不安はありませんし、他の職に比して高給であるとされています。

そこで一度社会に出たものの、自分の待遇に満足がいかない人が改めて医師という職業に目を向けるようになったのです。もちろん医学部入学もその後の国家試験も難関試験であることはよく知られていますが、近年問題になっている高学歴ワーキングプア層にとっては手の届かない資格ではないと判断されるようです。

かつての夢の実現

また、かつて医師に憧れは抱いていたものの、自分の実力が足りなかったり、家庭の事情で諦めざるを得なかった人たちが、経験を積みまた自分で進学のための資金を準備できるようになったことで改めて目指すという場合もあるようです。

働きながら勉強を続けるのは困難なことですが、かつて諦めざるを得なかった夢をもう一度追いかけられるということは、それだけで幸せなこととも言えますね。

医学部再受験の現状とは

このように再受験生は、様々な理由に基づいて受験勉強に励んでいます。しかし大学側が再受験生を諸手をあげて歓迎しているとは言い切れないようです。

医師には基本的には定年がありませんが(自営の場合など)、しかし人が働ける年齢には限りがあります。そこでどうしても医師として活躍できる期間が短くなってしまう点で再受験生は、不利であるとされています。

一方で再受験生は現役生らに比べて、目的意識がはっきりしており、入学後の勉強態度も非常に真剣であるという評価も多いようです。社会経験を積んだ者と身近に接することで、現役生等が良い影響を受けられるという見解もあるようです。

何事にも善し悪しはあるものですし、幅広い人材が医学界に揃うことは今後の医療の発展にもプラスになると考えられます。さて、あなたも再受験を検討してみてはいかがでしょうか?

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