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一つの課題に対して全神経を集中させれば、仕事はきっとうまくいく

二兎追うものは一兎も得ずということわざがあります。昔の人はいいことを言いますね。これはまさしく人生の心理であり、ビジネスの心理でもあります。

せっかく立てた計画をうまく実践したいとか、仕事上の困難を乗り越えたいという思いは誰にでもあるはずですが、どれほど小さなことであっても成功したいなら、計画を立てている段階と、その計画を実行に移す段階は全く違うものなのだということを意識してください。

私自身、確かに思い当たる節があるのですが、計画を立てている段階では、けっこうタイトなスケジュールを組んでもうまくいきそうな気がしてしまうのです。

けれどもそれはあくまで、うまくいきそうな気がするだけで、いざ計画を実行してみると、たくさんの壁や落とし穴があることを思い知らされます。机上の空論とでも言いますか、どれほど素晴らしい計画であると思えても、それを実行に移せなければ何の意味もないのですね。

計画を立てる際には、厳しい条件を詰め込み過ぎないことが大切です。自分にとって少し易しめの計画を立てるくらいがちょうどいいでしょう。一つの計画の中では何か一つ課題が克服できたらそれでいい。実行する課題は常に一つずつで十分です。

初めて取り組むことであればなおさら、一つの課題をクリアするだけでも重労働なのです。簡単そうに思えたことが実際は簡単ではないことがしばしばあるとはすでに書きましたが、自分が立てた計画がうまくいかなかったときに感じる絶望や落胆というものは、計り知れないほどの苦痛をもたらします。

真面目すぎる人は、自分に対してあまりにもきついノルマを言い渡した挙句、それが実践できなかった際、自分を責めてしまいます。これがマイナス思考の悪循環をもたらすのです。

反面、何か一つのものでもうまくいけば、その達成感が次の目標へとつながります。目標を立てる時は、やや易しめの課題を設定することが良いと指摘したのは、達成感を得るということが大事だからにほかなりません。

計画を立てる時、何か一つの課題だけを意識するだけでは物足りないという人がいます。そう言う人には、うまくいっている他人の背中ばかりが見えてしまうのでしょう。頑張りすぎ症候群の予備軍です。

この状態を侮ってはなりません。初めのうちは、ちょっと気合いを入れてアクセルを踏み込んでも心と体がついてきますが、やがては頑張りすぎることにつかれてしまい、仕事の能率が予想以上に落ち込む悪循環を生みます。

そうするとますます、仕事で成果を収めている人のことばかりが気になってしまう。そうして鬱になってしまうのですね。仕事で抱え込んだストレスを独力では解消できなくなって、やむを得ず精神科医に通う人も大勢います。

頑張ることは悪いことではありません。むしろかけがえのない美徳ですが、頑張りすぎることにいいことはなにもありません。完全なる悪徳です。ノイローゼにならないためにも、仕事の計画を立てる際には、「一度に一つの課題を克服する」ことを目標にして、自分にも達成可能な目標を設定しましょう。

計画を立てることそれ自体にも、計画的な姿勢を盛り込むべきなのです。また、仮に計画がうまくいかなかったからといって、落ち込む必要はこれっぽっちもありません。

むしろ落ち込んではいけません。目標を達成できなかったのはどうしてかということを考えた時、たいていの原因が「きつい目標を立てすぎた」という部分に集約されるのです。だからこそ、ノルマを低く設定すれば、頑張りすぎの悪循環から抜け出すことができます。

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