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顧客とは誰?事業のあるべき姿は顧客のニーズが決める?

自分の会社にとって、顧客とは果たして誰なのか?それを問い続け、その顧客を満足させる事が事業の本質です。問いを続ける事で変化に対応しましょう。

あなたの会社や事業にとって顧客とは誰なのでしょうか?

あなたの会社にとって、商品やサービスを売る相手は誰なのでしょうか?そう聞くと大抵は簡単に答えが返って来ます。例えばあなたの会社が製造業の場合は「いつもうちの部品を買っていただいている得意先企業がお客さんだよ」

あなたの会社が家電メーカーだと、「量販店に買いに来てくれる個人ユーザーですよ」あなたの会社がツアー企画会社ですと、「ツアーに来てくれる個人や団体のお客さんですね」とか、そういう答えが返ってきます。しかし、それはあくまでも表面的な話であって、より深く突っ込んでお客様とは誰かを知る必要があります。

上記の例で話を進めますと、製造業の場合、単純に日頃購入いただいている得意先企業という見た目の話ではありません。その顧客は、エンドユーザーさんから機械の製作の依頼を受けている会社で、その機械の製作のためには、あなたの会社から部品を購入する必要があるのです。

という事は、あなたの会社にとっての顧客は、そのエンドユーザーが扱っている機械を制作している会社全てが対象となるはずです。また、類似製品にその部品が使われていれば、その類似製品を作っている会社も顧客となる訳です。そうする事によって、今まで気づかなかった他の顧客を開拓する事も出来る訳です。

もし、あなたの会社が家電メーカーの場合は、その製品を使うユーザー様が顧客という事では無く、その製品をなぜ必要として、どこに満足しているのかを考える必要があります。

例えば、メモリカードメーカーで、セキュリティー機能付きのUSBメモリーを量販店で販売している場合、実際に使っているのは、会社と自宅を持ち運び、万が一落としてもセキュリティーがあるという事で安心しているビジネスマンが多いとします。そうすると、それを求めている顧客はビジネスマンであるという事になります。

更に、ツアー企画会社の顧客は誰かというと、その企画したツアーがもし仏像ツアーだったとしたら仏像ファンという事になりますし、もしも陶芸体験ツアーだったとしたら陶芸が好きな人が顧客となります。顧客は誰かというのは、自分の会社の製品サービスを満足してくれるターゲットが誰かという事なのです。

一つの事業に対して、顧客は複数いる

更に、一つの事業に対して顧客は複数いると考えておかなくてはなりません。製造業の場合、既存の得意先だけでなく、水平展開出来る得意先、そして実際に使うエンドユーザーという事になります。

また、家電メーカーである場合は、商品を購入してくれるユーザーだけでなく、製品を置いてくれている量販店も顧客だという風にみなさなければなりません。もし量販店が製品を置いてくれなければ、ユーザーが目にする事すらないのです。

逆に、家電量販店が置いてくれたとしても、ユーザーが興味を持ってくれなかったら結局売れません。顧客は複数いて、それぞれ満足させなければならないと考えておかなくてはなりません。

ツアー企画会社も、企画をツアーにパッケージングしてくれている旅行会社も顧客とみなさなければなりません。旅行会社がパッケージングしてくれなければ自社で募集をかけなければなりませんし、旅行会社にパッケージングしてもらっても、顧客に満足してもらえる企画で無ければ集客に苦しむでしょう。常に複数の顧客を意識する必要があります。

何を提供するのか?

こんな風に、お客様は誰かを突き詰めていくと、お客様に提供するものは製品やサービスでは無くて、それを使ってくれているお客様の満足である事が分かります。

お客様はそれ自体を購入しているのでは無く、それによって得られる満足という感情に対価を払っているのだという事です。お客様の満足を満たすという所まで考えて、対象のお客様と製品サービスの在り方を考えましょう。

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