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仕事の効率を上げる会議の進め方、そのカギは参加者の○○にある!

非常にありがちな『悪い会議』の例

会議がない会社というのはまれだと思います。同時に、会議が大好きだというビジネスパーソンもかなりの少数派でしょう。実際のところ、現在の日本企業で行われている会議のうち大半は、どこかに大きな欠点をはらんだ「悪い会議」です。

例えば、こんな会議を経験したことのある人は多いのではないでしょうか。
・自分の意見が言えない会議。
・結局何を話し合いたいのかよく分からない会議
・会議に出席しているにもかかわらず、なにもしていない人がいる会議
など。

本来ならこんな会議、行う意味がないのですが、残念ながら多くの企業では、これらの会議が「必要なもの」としてまかり通っているのです。

参加者に必ず役割を与える

そもそも、参加者が自分の意見を言えないのはどうしてなのでしょうか。もちろん、自分の意見を持ち合わせていないからという理由もあるでしょうが、それはあくまで個人の問題とします。もっと悲惨なのは、せっかく自分なりの意見を持っているにもかかわらず、発言を否定されるのが怖いとか、あるいは下手なことを発言して全ての責任を取らされるのが怖いとか、そういう理由で自分の意見を発表できず、結果として会議にほとんど参加できない人がいるのです。

自分の意見が言える会議は「よい会議」でしょう。そういう会議を進めるための方策については、別の記事でも改めてお話しします。最も理想的なのは、会議の進行役を任された人が、全ての参加者に最低一度は意見を求めるというスタンスです。これなら、会議の参加者がそれぞれ何を考えているのか、おぼろげであっても知ることができます。

しかしながら、人間の能力にはどうしても得意不得意の問題があります。自分の意見を人前で発表することを苦手とする人もいるのです。そういう人には自分の意見を強要せず、別の役割を与えるという方法があるのです。

会議に必要な配役は、おおよそ以下の通りです。
・進行役(時間の管理も兼ねる)
・書記
・会議資料(アジェンダ)を作成する人

会議の進行役が会議資料を作成する場合も多いようですが、一人の人間に負担が偏りすぎることは避けたいので、私はやはり細かく分担すべきだと考えます。進行役に当たる人は、アジェンダを作成する人と事前に話し合って、会議の議題やそれに関する話し合いの方向を決めておくのがベストです。「本日の会議では、○○という議題について、△△の観点から議論したいのです」というところまで決まって初めて、会議のテンプレートができたという状態になるでしょう。議題だけを設定しても、その議題についてどのような話し合いをすればいいのかということが分からなければ、会議の参加者から集まる意見がまとまらなくなるのは当然のことです。

ものすごく極端な例ですが、ある会社が新製品を発明したとして、それに関する他社との価格競争の件について話し合いたいのに、商品のデメリットや顧客に対するクレーム対応などを話し合っても仕方がないのです。一つの会議の中で、複数の議題を扱うだけの時間的余裕があるなら、価格競争の件と同時にデメリットの話をすべきかとも思いますが、基本的に会議というものは、核となる議題が分散してしまうと失敗することが多いので、先ほども述べたように、あらかじめ会議のテンプレートを強く意識しておく必要があります。一つの議題について結論が出せたら、一区切り置いて(休憩をはさんで)次の議題に移るという進め方がベストですよね。

また、書記も重要です。会議の進め方については会社ごとに流儀が違うので、どうしても一つの型を押し付けることが難しいのですが、私は個人的に参加者の全員が、まるで学生時代の板書のように、司会者が説明することを逐一メモするのはおかしいと思うのです。そんなことをしていたら、各人が自分の意見を考えるゆとりがなくなりますし、結局は誰も会議の内容を聞けていないということになるでしょう。

会議の参加者がメモを取るのは自由です。が、それとは別に会議の内容をきちんと記録して、後で議事録にそのまま転機できるくらいのスキルを持った書記の存在が欲しいところです。会議の内容を丸ごとメモすることは不可能ですから、要点を分かりやすくメモする技量、これを持った人を書記に推薦すべきです。また、会議の概要をまとめてくれる書記の存在がいれば、その日の会議に参加できなかった人に対し、会議の資料と合わせて「書記がまとめた会議メモ」を渡すことができるのです。

会議に出席すべき人員を吟味する

誰が会議に参加すべきか、という問題も非常に重要です。はっきり言ってしまえば、ある会議で扱われる議題についての知識を持たない人が会議に参加しても意味がないのです。

会議は戦場です。戦闘に参加する人員もきっちり選びましょう。新人社員に仕事を与えたいという理由などから、後輩を会議に出す必要に駆られる、そんな場合もあるでしょう。その場合、若い戦士として選ばれるのがあなたであるということも十分に考えられるので、経験の浅い社員が慣れない会議で有意義な時間を過ごす極意についても伝授しておきましょう。

その極意とは、会議に参加するにあたって「何か一つ具体的な目標を決める」というものです。立てる目標はどんなものでも良いし、一つでなければダメ。二つ以上の目標をいっぺんに達成しようともくろめば、不慣れな環境では必ず混乱してしまいます。
 
具体的な目標とは例えば、会議に出席した以上、必ず一度は発言をするとか、質問されたら答えるとか、あるいはもっとマイナー路線でいくと、よく会議に出てくる人の顔と名前を覚えるとか、その会社で行われる会議のテンプレートを押さえるとか、そう言う感じで良いのです。

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