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営業を科学する!交渉に最も重みが出る年代を検証してみました!

自分が売り込む側の交渉で、どうしてもお客側が価格に納得をしてくれず、再三に渡って値下げ要求を突きつけられる事がよくあります。

そんな時に切り札として営業マンが良く使う言葉に「ウチもこれで食ってるんで…」という言葉があります。

「もうこれ以上値切られたら、利益が失くなってしまう。いい加減にしてこちらの事情もわかってくれよ!」という気持ちを理解してもらうための歪曲表現で、交渉の最後の切り札として使うと結構効果的だったりもする便利な言葉です。

でも、そんな便利な言葉も、使い方を間違えると逆効果になってしまいますから注意をして頂きたいと思います。

特にまだ若く経験の浅い営業マンが、この、「ウチもこれで食ってるんで」を連発すると、お客から反感を買ってしまったりもしますから、注意をして頂きたいと思います。

それでは自分が何歳位であれば、相手の反感も買わずに効果的にこの交渉のファイナルカードとも言える「ウチもこれで食ってるんで」カードを切る事ができるのか?今回はその最適な年代について、考察をしていきたいと思います。

逆の立場で考察してみる

逆の立場で考えてみたいと思います。例えば、あなたの会社に真面目そうではあるのだが、ちょっと軽い感じの若い営業マンがやってきて何か商品を売り込み出したシーンを想定してみましょうか。

その商品が意外とあなたの会社のニーズに合致していて、具体的な交渉フェーズに入り、価格についての交渉に入った時に、かなり無理な要求をして相手を困らせたとします。

そんな時に、困ったこの若い営業マンが「ウチもこれで食ってるんで、この線で勘弁して下さいよ」と言ってきたならば、あなたはどのような気分になるでしょうか?なんか悪いことをしたような、バカにされたような、何とも言えない嫌な気分になりますよね?

これがちょっと重みのあるベテランっぽい営業マンであったならば、嫌な気分になったりはせずに、「まあそうだよねえ。おたくもここが生命線だもんなあ」といった同情的な気持ちになり、それ以上はあまり無理な要求は突きつけないようになるはずです。

この違いは、果たしてどこにあるのでしょうか?この二人の営業マンの明らかな相違点は年齢ですが、どうも違いはそれだけではないだろうと私は考えています。

二人の決定的な相違点は、実はもっと深いところにあるというのが私の考察です。そのポイントとは一体どんな事かというと…。

「原価を正確に理解している」という重み

私は二人の営業マンの相違点は、年齢からくる重みもありますが、もっと大きくは「原価を正確に理解している」ことから醸し出される重みだと理解をしています。比率からいえば、前者二割、後者八割くらいの比率のイメージでしょうか。

原価には様々な考え方があって、会社ごと、部署ごと、担当者ごとにその考え方には差異がありますから一概には言えないところもあるのですが、共通しているのは、交渉の最前線にいる人間が「上から言われた原価」だけを漠然と理解をしているだけでは、相手には迫力が伝わらずに、大抵の場合で交渉には「負けてしまう」ということです。

商品を販売する時には、その商品を仕入れた価格を下回ってはならない事は中学生でも理解ができます。

営業マンは中学生ではないわけですから、原価はこのようにだけ捉えるのではなく、もっと広い視野と長いスパンで原価を捉えるようにして、自身の交渉トークにも重みを出すようにして頂きたいというのが筆者の思いです。

会社から言われる最大値引きの限度額があるかと思いますが、漠然とその限度額だけを頭に入れて交渉に臨むだけでは、いつまで経っても交渉に重みというものは出てきません。

今交渉をしている相手に原価割れで売ってしまっても、将来的にはそれが呼び水となって大きなリターンをもたらす事はないか?

以前に何度か助けてもらった相手だから、今回は原価の更に四割引で売ってしまっても、それで恩返しになるので次回からの交渉では五分五分のステージからスタートできるのでトータルではメリットになるのではないか?

異様に広い人脈を持っている相手だから、会社に言われた原価を大きく割り込んでも、口コミであとから回収できるから、ここは大幅に原価を下げても良いのではないか?

このような視点を持つようになると、原価というものは「会社が仕入れた価格」「会社が最低ラインに設定した価格」だけでは語れないものだという事が理解できるようになってきます。

この域まで達して、会社の上司にも値引きの根拠を明確に説明できるようになったならば、そこで初めて無理を言うお客さんに対して、「ウチもこれで食ってるんで」という風に言うことができるようになるのだと私は理解をしています。

一段上の営業マンを目指して、原価の理解を深めてみてくださいね!

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